■□夢見がちな変態さん、現実的な変態さん〜その2 <<noveltop
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「はぁ」
学園の中央、カフェテラスのようなコモンスペースがある。
その片隅に座る、ルルーシュ・ランペルージ。
学園で知らぬ者はいない、麗しき生徒会副会長様だ。
その美貌と、クールな性格、そして時折、見られる優しさは
重度なシスコンであると知られていても人気は上がる一方だ。
そんな彼が、彼女がいないとなれば、アタックする女子生徒が多いと
思われがちだが、あまりの美貌にイベント時でのお祭り騒ぎに乗じてでなければ
早々にアタックができず――所謂、高嶺の花状態だった。
自然を装い、それでも、チラチラと行きかう生徒たちは、ルルーシュに視線がいってしまう。
今宵の彼は、何処かアンニュイな艶がある。
「ごめん、遅くなって」
明るい声が喧騒の中でも響く。
俯けていた顔をルルーシュは上げて、前の席に座る青年を見た。
ルルーシュは黒フレームの眼鏡ブリッジを指先で軽く押す。
「いや、それよりも珍しいな」
了承を得ず、座った相手に、そのまま会話をしだす様は
二人が友人同士であると知らせている。
その青年を、やはり学園内で知らない者はいない
高嶺の花のルルーシュの友人の一人、枢木スザクだ。
ブリタニア人とハーフ、クウォーターの多い中で、純日本人というだけで目立ち
実はアンドロイドではないか?と思ってしまうほどの運動神経。
容貌はルルーシュには負けてしまうが、それでも並んで見劣りしない容姿。
だが、彼が知られている事実はその要因が第一ではない。
どんな子でも、恋人になってくれる人。
それこそ、奴隷のように扱っても、キープとしてでも、『彼氏』になってくれるのだ。
悪い噂も其れ相応にあるのだが、それでもルルーシュとは別の次元で人気だった。
彼女がいない時期はないと噂されるほどの、人である。
そんな彼が、最近、本命ができたらしいというのが真しやかに、囁かれていた。
「すごく混んでて」
スザクが持っていた紙コップをテーブルの上に置く。
「はい、コーヒー」
「ああ、すまない、な」
そう言って、ルルーシュが微笑む。
それに周りが微かに、桃色の吐息が零れた。
そんな周りの様子に当人たちは気づいている様子はない。
スザクは、どういたしまして。とニッコリと微笑んだ。
「お前は、また、変なドリンクか?」
「変って、普通だよ?」
差し出されたのは、緑のパッケージの紙パック。
「練乳と餡子、とろとろ風味。甘さ控え目で美味しいんだ」
「……餡子は甘いとは部類されない。あれは、豆だ」
「砂糖入れているから、甘い、だろ?」
と、変な論争をしつつも、漂う雰囲気は和やかだった。
「だが、そんなに、混んでいたのか? 自販機は」
「え……まぁ、ほどほどに」
歯切れの悪い返事は、その満面の笑みでフォローされてはいる。
ルルーシュは素っ気無く頷き、制服の上着ポケットに手を入れた。
「っ!?!」
「おい、どうした?」
急にビクついたスザクに、ルルーシュは問いかける。
一瞬だけ、その翡翠の瞳が鋭くなるが、その後、ふわりとスザクは微笑んだ。
「なんでも、ないよ……」
スザクはズボンのポケットに手を入れる。
「……っ、っ……!?!」
「はい、飲み物代のお釣り……ん? どうしたの? ルルーシュ」
「…………いや、なんでも……ない」
ルルーシュも一瞬、睨みつけて、そして微笑んだ。
ニコニコと笑みを交わすが、ふぅっと息を吐かれると、ルルーシュは俯く。
その翳りは艶があり、吐かれる息は艶がありすぎた。
何か、悩み事でもあるのだろうか。と周りは心配しつつも
観賞しつづけていた。




(っ……ぁ……いきなり、『強』にするとは、鬼畜めが)
(スイッチ入れないって言って、即座にONにした君に言われたくないよ)
小声でスザクとルルーシュは会話する。
喧騒で隠れているが。
ブブブブ……
マッサージ機のような電子音が、スザクとルルーシュから鳴っている。
「うっ…ぁ…」
ルルーシュは頬杖をつくのを装い、手の甲を唇に押し付けた。
(もう僕の勝ちで決定だよね?)
ニッコリと笑うスザクに、震えながらも、ルルーシュは睨みつける。
唇を噛み締め、それでも余裕ある笑みを浮かべた。
「…っ、ひっ……」
俯いて、スザクは唇を噛む。
テーブルの下にある足に、すっとルルーシュの脚が性的に一瞬だけ触れたのだ。
感度が良好すぎるだけに、かなりの痛手。
持っている紙パックを握り、ずずっと平素を装い飲みだす。
(とろみのある物が好きなのか? 通りで、美味しそうに飲む訳だ)
「っっ、な、」
ストローから唇を離し、ルルーシュを凝視する。
「どうした? 好きなんだろ? その、とろみある、白濁のミルクが」
「〜〜〜〜〜!!!」
紅い唇が動き、低めのボイスで囁かれる。
(卑怯者っ……っ)
例の液体を連想してしまい
飲むに飲めなくなってしまった。

「………」
「………」

互いに、互いの隙を探るように、見詰め合う。
先に折れたのは

「ルルーシュ……」

スザクだった。
膝上の拳は握り締められ、悔しそうだった。
それを、ふふんとルルーシュは笑うのだが
内心、かなりヒヤヒヤしていた。
あと、数秒、遅ければ、喘いでしまいそうだったからだ。
駆け引きの上手さが、勝利をルルーシュに傾けたのだろう。

(変態さん、めっ!!!)
(変態さんは、お前だろ? 俺に、あの如何わしい物体を入れて)
(それは、君が思い留まってくれると思って……それより了承した君がオカシイよ!!)

視線で語り合う。
スザクは限界が近いのか、瞳が潤んでいる。

「…はぁ……スザク、かわいい」

うっとりとした顔で見てくる。
小声で囁いた声は、綺麗であれど、何処か、変態色があった。
ふるふるとスザクは首を振る。

やっぱり、ルルーシュは変態さんだ!!
うう……バイブが……っ…最大にしたんだな!!
どうしよう、これは、これで、大丈夫だけど
でも……これより、ルルーシュのが………でも、あれは、痛いし…
痛いけど、キモチイイ――

「そのままで、続行するなら、僕は構わないよ」

有利に立とうとしてスザクは呟くと、瞳を瞬かせてルルーシュは笑んだ。
それこそ妖艶に。

「構わない、が?」

羞恥はないのか!!
っと突っ込みたくなったが、思い起こせば、あんあん喘いで、
ガッツンガッツンと自分を犯すのが通常。
いまさら、これくらいって事なのか。

これ以上、変なクセがついたら、彼の脱童貞が『達成』されなくなってしまう。
どんなに屈辱があっても、
スザクは、絶対に、自分がタチになる事だけは避けようと誓った。
ネコであれば、そう、ネコであれば

(意地悪いけど、優しくて、熱くて大きいのが……痛いけど、すごく……
いいものが……入れられて、それで、俺だけを、俺だけを、愛してくれるルルーシュが)

ハァハァハァ……
スザクの息が上がる。
ゆったりと、ルルーシュは、それを見て唇を笑ませる。

変態さん、こんにちわ。






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受も攻も互いにバイブ挿入。
ネットで偏った知識を習得したルル(童貞)が、スザクで試してみたいと交渉。
変態阻止の為、スザクは断るが、ルルは引き下がらず
なんなら、君も入れるなら、いいよとなり、プライド高いルルーシュなら…と思っていたのだが
友達だから。の思考で、ルルさん、バイブ承諾です。
肉を切らせて骨を断つ。

嫁攻、乙女攻、喘ぎ攻です。ルルさん。

変態に幸あれ。
++++++++++
これで、一応、ルルスザ固定しています。私の中で。