〜 第 1 章 はじめてのおつかい 〜
おてんばウサギのウーサちゃんは、どうぶつ村の人気者です。
学校ではいつもみんなに笑顔を振りまく、
とっても友達想いのいい子だよ。
少しばかりドジな所もあるけれど、
それもウーサちゃんの魅力の一つ。
でも今日は、ちょっぴり元気がありません……。
大の親友・わがままネコのネイちゃんが、
学校を風邪でお休みしたからです。
「今日はウーサちゃんらしくないね。
やっぱりネイちゃんがいないと寂しいかい?」
あまえんぼクマのマークくんが、心配そうに声を掛けます。
「あ、あわ! わっ! マ、マークくん!」
ウーサちゃんの大好きなマークくんが、急に話しかけたので、
ウーサちゃんはびっくり。とっても慌ててしまいました。
「そ、そんなに変かな、あたし…。
明るいだけしか取り柄がないのに、ダメよね!」
「ははは、それでこそウーサちゃんだぞ」
そこに現れたのは、いたずらオオカミのルゥフくん。
「そんなに心配なら、今日はお見舞いに出かけたらどうだ?
きっとネイも、喜ぶと思うぜ!」
いつもは女の子に意地悪ばかりするルゥフくんも
今日ばかりはネイちゃんに気を遣っているようです。
「それはいいアイデアだよ、ルゥフ。
ネイちゃんの大好きなお魚をたくさん持ってくと
きっと元気になるんじゃないかな?」
「お魚さんかあ。……うん、分かった。
ママに頼んでみる。ネイちゃん、きっと喜ぶよね!」
こうしてウーサちゃんはネイちゃんのおうちまで、
お出かけをすることになりました。
左手にはお魚さんがたくさん入ったバスケット。
右手には、ネイちゃんのおうちまでの地図。
おてんばウサギの小粋なお出かけが、始まりました。
よい子のみんなも、
おてんばウサギのウーサちゃんを応援してね!
つづく