Snow Swallow Ntue

第一選 - 夢見るプリンセスの恋物語
「夢見るプリンセスの恋物語」
デザートの紹介

夢見るプリンセスの恋物語

〜 第 1 話 はじまりの恋物語 〜

その国のプリンセスは、いつでも城の宝物でした。

色とりどりの宝石に煌びやかなドレスを身にまとい、
国一番のメイクアーティストにおめかしされて、
毎食ごとに異国の珍しい食事が数々並び、
毎夜繰り広げられるパーティー、パレード、舞踏会。
王様と王妃様に、それはそれは大切に育てられたのでした。

しかしプリンセスは、毎日の優雅な生活に飽き飽きしていたのです。
──父も母も、近衛兵も使用人も、町の人達も皆、わたくしを愛して下さる。
──けれどわたくしには、真に愛する人がいない……。
そう、プリンセスは恋に憧れていたのでした。

いつしかプリンセスは、旅立ちを決意します。
彼女は、自分が宝物であることを望みませんでした。
ある晩、側近の女騎士を数人連れ立て、ついに城を抜け出します。
素敵な出会いと、素敵な思い出と、そして素敵な白馬の王子様に憧れて。
こうしてプリンセスは、自分だけの宝物を探しに、旅立ったのでした。

つづく

紹介文

そんな夢見がちプリンセスの、恋に憧れる甘い心情を表現したデザート。
プリンセスの一途な乙女心を、どうぞ心ゆくまでご堪能下さいませ、お嬢様。
デザートの創作

レシピ

まずは材料をご紹介。
プリンアラモードと納豆
はい、あなたの悪い予感的中。
ここまで随分と引っ張りました。
今年も納豆を使う感想です。

レシピは『プリンアラモード(完成品)』と『納豆(おかめ納豆 金の粒)』です。
プリンアラモードは一から作りません。
王様と王妃様に大切に育てられた精美な完成品に手を掛けてこそ
真に納豆の威力が発揮されると、パティシエは思案したのでした。

作り方

作り方は至極単純。
まずは(オレの死ぬほど大嫌いな)納豆をぐいぐい混ぜ込みます。
実に一年ぶりの納豆との再会ですよ。
ねばねばの粘液と鼻につく臭さは相変わらずです。
一年経ったんだからお前、そういう短所は直しとけよ。
付属のカツオだし汁とカラシも加えて混ぜたのですが
これが後の悲劇を引き起こすとは……。
この時は誰も、予想だにしなかったのでした。
豪快にぶっかけろ!
納豆そぉいッ!!
「プリンアラモード美味しそうだから、半分だけ使おう…」
とかみみっちい事考えてるようじゃ、
真の漢……いやいや、お嬢様は喜びません。
時には豪快な男気を見せてこそ、
本物のヨーロピアンパティシエってヤツじゃないでしょうか。
ないですよね、分かってます。

完成品

(BGM:SMAPより「笑顔のゲンキ」と「ブラブラさせて」のリミックスver)
完成品
素敵な出会いと、素敵な思い出と、そして素敵な白馬の王子様に憧れて。
こうしてプリンセスは、自分だけの宝物を探しに、旅立ったのでした。
そんな夢見がちプリンセスの、恋に憧れる甘い心情を表現したデザート。
プリンセスの一途な乙女心を、どうぞ心ゆくまでご堪能下さいませ、お嬢様。
デザートの試食

試食開始

試食というか、ぶっちゃけ全部平らげるんだけどね、うん。
食べ物で遊んでその上お残ししたら、お嬢様はマジ切れっしょ?
だから執事とか、そんな悪いことしないよ。
全部食べるよ。
納豆嫌いだけど全部食べるよ。
生クリームが納豆の粘液と絡んでナニかの白濁液の形相だけど
オレは男の子だから全部食べるよ。
白濁まみれ
白馬の王子様、きたこれ。
むしろ白馬と王子様のどろどろ粘液と表現しても差し支えない。
プリンセスは勿論、女騎士の皆様(周囲のフルーツ群)も
みーんな仲良く白濁液まみれでございます。
むやみやたらに粘着体質な生クリーム、ここに誕生。
「ほおらお嬢様、あーん…」
「ほおら、お嬢様? あーん……」
そうやって一口勧めるプリンには、白馬と王子様の粘液がねっとり。
すごくセクハラしてる気分になれます。
誰だ! こんな性犯罪フルーツ考案した奴ァァ!
……ごめんなさい。

SnowSwallow式納豆攻略法

納豆とプリンセスをミックスして食べると、
納豆のしょっぱい汗液が味覚をつんざきます。
生クリームの甘ったるい風味が、アメフト選手の男汗に変貌。
確実にジイの脇のニオイよりしょっぱいよ。
カツオだしとカラシはデザートに混ぜるな危険。
プリンセス救出作戦!
納豆を左翼と右翼に分かち、両脇を先に平らげなさい。
先に納豆部分から切り崩し、プリンセスを救出するのです。
口の中にえぐみが残ったらすかさず、果物を頬張り難を逃れるしか……。
とにかくプリンセスの救出が第一です!!
デザートの推薦

夢見るプリンセスの恋物語

〜 第 52 話 プリンセスの宝物 〜

「魔物を左翼と右翼に分かち、両脇を先に討ち滅ぼしなさい!
 先に魔物の群れから切り崩し、プリンセスを救出するのです。
 この際、女騎士達の命よりも……
 とにかくプリンセスの救出が第一です!!」
その国の軍師は一頻り怒声を張り上げ、兵達を奮い立たせました。

『女騎士達の命よりも……』
そう言い切った男は、辛い表情を浮かべます。
男には恋人がいました。
プリンセスの長旅を身を挺し守ってきた、女騎士の恋人が。
──無事でいてくれよキウイ嬢、そして……姫君。
「軍師殿! プリンセスの……プリンセスの生存を確認しました……」
どこかで兵が声を上げました。
しかしその声には、喜びよりも悲しみの声に染まっていたのです。

その国のプリンセスは、かつて城の宝物でした。
色とりどりの宝石に煌びやかなドレスを身にまとい、
国一番のメイクアーティストにおめかしされて、
毎食ごとに異国の珍しい食事が数々並び、
毎夜繰り広げられたパーティー、パレード、舞踏会。
王様と王妃様に、それはそれは大切に育てられたのでした。

そして今。
プリンセスはおぞましい魔物達の愛玩具でした。
汚らしい魔物の粘液を身にまとい、
魔物の牙と爪でプリンセスの白い柔肌は無惨に傷付き、
毎夜繰り広げられたであろう、魔物達の宴。
変わり果てたプリンセスの姿に、
その国の兵達はただ呆然と見守るしかありません。

最後にプリンセスは、小さく「ふふっ」と微笑みました。
──見つけましたわ……わたくしの宝物。

おわり
完食!
物語もデザートも、非常に後味が悪うございます、お嬢様。
Copyright Snow Swallow (Yukimi) All by reseived.