インド神話
神々
インド亜大陸においては単一の神話と考えるのは無理があったようだ・・・
名前 |
コメント |
プルシャ |
原人。 世界の材料? |
ヴァルナ | 宇宙の護法者。 絶対神だったようだ。 |
ミトラ | 太陽神 &豊穣紳 |
アリヤマン | アーリマン ヴァルナ、ミトラとともに三神を構成。 |
ヴァーユ | 風神。 プルシャの呼気から生まれた。 アグニ、スーリヤとともに二代目三神を構成。 |
アグニ | 炎神。 現代でもかなり人気がある神様、らしい。 |
スーリヤ | 太陽神。 アムリタ(=ソーマ)を創造する。 |
インドラ | 風神。 ヴァーユにかわり三神となる。 雷を武器とする。 |
ブラフマー | 神。本来は神々全体を指す。 正しくは宇宙精神とかいう哲学的な存在。 神の一人として、ヴィシュヌ・シヴァと三神を成す。 |
ヴィシュヌ | (後代の)最高神。 10の化身を持ち、クリシュナはその一人。 元はかなり地位が低い。出世頭である。 |
シヴァ | 破壊神。 ただし、再生のための破壊。 |
ガネーシャ・・・象の頭と太鼓腹の神様。
シヴァとパールヴァティーの息子。
文字・学問の神様でもある。時として富と欲望の神様。
なぜ象の首か?
ガネーシャが生まれた時、パールヴァティーはすべての神々を招き、
我が子を祝福してもらった。しかし一人だけ顔を背けているものがいた。
訳を聞くと妻の呪いを受け、見るものすべてが灰になると言う。
パールヴァティーはガネーシャがそうしたことからも不死身であると信じ、
祝福を強いた。その結果、ガネーシャの首は焼けて灰になってしまった
パールヴァティーは悲しみ、嘆いた。あまりに悲しみが深いので
ブラフマーが慰め、最初に手に入った首がつくのなら、
ガネーシャは生き返るだろう、と言った。
神々があちこちに出かけ、最初にヴィシュヌが象を見つけてその首を持って帰った。
こうしてガネーシャは象の首を持つものとして復活した。
ガンガー・・・ガンジス河の女神。元々は天界を流れる河。
ある時代にサガラと言う王様がいた。
ある時のお祭りで多くの馬を1年間自由に放った処、
突然すべての馬が姿を消した。
すぐさま王子達は探しまわり、
地底界に住むカピラという仙人のそばにいるのを見つけた。
王子達はこのカピラ仙人が盗んだものと思い、仙人を殺そうとした。
が、カピラ仙は目から光を放ち、王子達を灰塵に帰してしまった。
王子達が帰ってこないので、サガラ王は孫のアンシュマットに探させた。
アンシュマットは地底界でカピラ仙に必死に頼んで漸く馬を返してもらった。
灰になった王子達は、もし天界のガンガーの水を地底まで落下させ、
その水で灰を清めることが出来れば王子達は天国には入れるだろうとも告げられた。
そこでアンシュマットも彼の息子もガンガー降下のために努力したものの、
果たせずアンシュマットの孫バギーラタに後を託した。
バギーラタはとても厳しい苦行を行い、ついに
シヴァ神を通じてガンガーの降下を実現させ、王子達も天国に入ることを許された。
ハヌマーン・・・猿の姿の神様。学識深く、素早く、怪力を持つ。
おそらく孫悟空のモデル。(A.E.の推測)
風神ヴァーユの息子。このため空を飛べる。
山の一つ二つは軽く持ち上げ、何百キロも離れたところまで運んでしまえる。
その姿は変幻自在。好きなように体の大きさを変えられる。
天女ティローッタマー
・・・アスラに災いをもたらすために作られた美の極致
ある所にスンダとウパスンダというアスラの兄弟がいた。
二人は全世界を征服してやろうと厳しい苦行を始めた。
(苦行を行うことで神々以上の力を持つことも可能とされている)
アスラ達に世界を奪われてはかなわない、とさまざまな妨害をした。
が、まるっきり効果が無かった。
そこでブラフマーが苦行を辞めたら願いをかなえてやろうと告げた。
彼等は「自分達以外の誰にも殺されることの無いようにして欲しい」と願い、
(スンダを殺せるのはウパスンダのみ、ということ)
ブラフマーは叶えてやった。
二人は悪逆の限りを尽くし始めた。
神々はまたもや困り果てたが、やはりブラフマーが
すべての美しいものを集めさせて、それらを材料に
この世に二人といない美女を作らせた。
そしてこの娘ティローッタマーに
「スンダとウパスンダを誘惑し、二人を争わせよ」と命じた。
ティローッタマーが二人のアスラに近づくとたちまち魅了してしまった。
いずれもこの美女を自分だけのものにしようと争い始め、
ついには二人とも血を流して死んでしまった
神々に敵対するもの
ヴリトラ |
悪魔の王。 |
ラークシャサ |
後ろ向きの足を持つ悪魔。 |
アスラ |
元は神様だった。 |
インドの宇宙観
たくさんあるうちの一つだけ。
宇宙はその始まりと終わりが永劫に循環しつづける。
一つの循環が終わるにはブラフマーにとっての百年間。
宇宙の終わりの時はブラフマーを含め、すべての存在が消滅し、
その後(ブラフマーの)百年間の混乱期が来ると言う。
そうしたのちまったく新たなブラフマーが生まれ、次の循環が始まる。
ブラフマーの一日=人間の四十三億二千万年だそうです。
インド人の時間感覚って一体・・・? ^^;
ブラフマーの一日をカルパと言い、カルパは大時代(マハ・ユガ)に分割され
大時代は更に4つの時代に分割される。
(このあたり数字が挙がっているが計算が合わないので却下)
クリタ・ユガ・・・黄金時代。人々は温厚で正義に篤く、健康であり、
満足することを知っていた。
トレタ・ユガ・・・まだ人々は幸せであったが、喧嘩をするようになり、
悪人が出始めた。義務を果たすことは知っていた。
ドワパラ・ユガ・・・人々は不満を覚えることが多く、そこら中で喧嘩を始める。
だがまだ正しい道を歩む人は多かった。
カリ・ユガ・・・堕落の時代。今我々がいる時代。
人々の多くは奴隷同然で、殆どが邪悪で、不幸である。
破壊者カルキ(ヴィシュヌの10番目の化身)が来ない限り、彼等の苦しみは続く。
これでやっとブラフマーの一日が終わり、ブラフマーが眠りに就く。
これを・・・365*100回繰り返す・・・・・