平成11年4月から5月前半まで
平成11年4月4日「獅子座もかすむ中で」
空の条件はひどかったのですが、まだ一度も火星を狙ったことがなかったので再接近に向けて拡大撮影してみました。ところが拡大撮影のアイピースを掃除しないでいたものだから、微小惑星の大群の中のぼやけた赤い玉、という感じにしか写りませんでした。ほこりのノイズはレタッチでかなり消して処理しています。掃除して出直しです。
平成11年4月8日「近所の子供達と電子観望」
近所の子供達と自宅で電子観望をしました。不手際だらけでしたが、導入さえ何とかなれば・・・という可能性は感じました。子供達が帰った後、火星に再挑戦。前回以上に空気のゆらぎで踊りまわって大変でした。
平成11年4月16-17日「トラブルだらけの一夜」
一晩やっていてはたしてその成果は?花立名物(?)の霧に悩まされた上にトラブル続出で何をしに行ったんだろう?という思いにかられながら朝を迎えました。
素晴らしい夜明けでした。
どんな時間を過ごしたのでしょう?
*昼間から天気予報を信じて準備。学習会の後夜空を見上げる。雲もなく星が見える。ヤッター、今日こそ!と9時に花立に向けて出発。
*30分ほど走り、妙に夜空に星が見えないことに気がつく。
*それから10分後、突然の雨。かなり激しい。雲がとれるまで時間がかかると思い、途中のコンビニで焼きうどんなどを買い込み、花立へ再出発。
*10時頃到着。雨はなんとかあがる。駐車場の周囲に植えてある桜が満開(から散りはじめたところ)。誰もいなかったので車のライトをつけて桜を照らしながら焼きうどんを食べ夜桜見物。
*一眠り。11時頃、キラリと雲の合間に星。外に出る。どんどん雲が切れてくる。自宅からの空と段違いの星の数。急いでCCDの冷却開始。ドブソニアンも組み立てる。
*組立中、別の車も天体写真を撮りに来る。ドブソニアンのナビゲーターがいつものトラブルでうまくいかない。とりあえず火星を観てみる。いつもと同じアイピースだが20センチ反射でみていても模様があるようなないような・・・だったのが、25センチではっきりとわかる。
その勢いでナビゲーターの誤作動も収まり、ようし!と思ったら雲がまた空を覆う。ピカピカと光り始める。こんなところでカミナリにあったら大変、とせっかく組み立てたドブソニアンを急いで片づける。次にCCDと思ったら、急にまた空が開ける。
*気をとりなおしていつもの反射望遠鏡をセット。雲の固まりが多いので最初は火星を拡大撮影しようと思う。
いつも苦労する導入。あの重いカメラをつけるといくら同軸アイピースで中央に寄せていても視野がずれてしまう。そこで最初に普通のカメラで数枚撮る。
やっと導入できてL画像を撮る。そしてRGBと思ったら何かの弾みで視野から火星が消える。いくら探しても入らない。その上雨上がりの極端な湿気でカイロをつけていてもほとんど無力。
*悪戦苦闘しているうちにとんでもなく濃い霧が発生。他に2台あった車のうち一台は諦めて帰宅。もう一台の人は撮影を断念。
意地でも何とかしようと思っていたら、首からいつもぶらさげて使っている懐中電灯の豆電球が切れる。予備はなし。不便ながらシガレットライターソケット用の豆電球でごまかすが、コードの範囲から作業がなかなか進まなくなる。
*火星は諦めて球状星団を撮ろうとした時に、いつもならたっぷり間に合うバッテリーが急にあがってしまい、作動中のパソコンが停止。あわてて控えととりかえる。パソコンは何とか大丈夫だったがせっかく冷却したCCDの温度が上がってしまい、再冷却。これで30分以上ロス。時間は3時。
*時折上空が霧の合間から見える。霧を通しても夏の大三角の中を天の川がつきっているのがはっきり見える。霧さえなければ素晴らしいハズなのに・・・とくやしい思い。
*冷却が終わってM13を撮り始める。霧のため明るい星だけが何とかわかるような状態で撮る。RGBを撮る時には東の空が明るくなってくる。
*もう一台の人は先に帰宅。朝霧の中の桜がきれいだったので残ったフィルムで1秒くらい露出して周囲を撮る。すべて撮り終える。
*さらに明るくなって素晴らしい朝の景色が広がる。先ほど写真に撮っているときは暗くて気がつかなかったのだが、谷には綱が渡してあって、たくさんの鯉のぼりがズラリ。その色と桜の花、そして山なみと下界を覆う霧の白さ・・・様々な色のコントラストが実にきれい。
*フィルムを使い切ってしまったことを後悔しながらも、この今まで自分が味わった朝の風景で5本の指に入るようなこの空間を楽しもう、と周囲を散歩。
*5時半頃帰路につく。しばらくいって山から朝日が顔を出すと、村々のあちこちが朝日に輝き、これもまた素晴らしい景色。
☆今日はこの景色を感動するために花立に来たのだと勝手に納得して、幸せな気分で帰る。
平成11年4月20-21日「押し寄せる雲の中で」
同じ空の下で先日見比べた「R200SS」(口径20センチ)とドブソニアン(口径25センチ)での火星表面の模様の見え方があまりにも違っていたので何とかドブソニアンから画像が撮れないかと考えていました。
ビデオカメラを押しつけて撮ったのを何枚も合成したらどうだろうと思って実験のチャンスを狙っていました。
天気の崩れがちょっと遅れているようだったので、曇るのを覚悟で決行しました。
花立に着いたのが7時半頃。なんと夜桜用のライトアップ!誰もいないのに・・・まだ火星は十分にあがっていなかったので、月などを撮っていました。
ドブソニアンを組み立てて、まずは金星で実験。視野からすぐに飛び出すのでビデオを操作するのも大変でしたが撮れました。(写真の金星は、ゆらぎで乱れまくった画像の中からマシなものを4コマ選んで合成したものです。)
火星が高くなってきた頃にはだいぶ雲の固まりに包囲されていました。ドブソニアンではどうしても光軸をあわせようとするとちょっとした加減で視野からいなくなり、ビデオな画面に導入すらできませんでした。
そこでいつものように普通に火星を撮ることにしました。赤道儀を組み立てようとして唖然。バランスウェイトが1個しかない!先日夜露に濡れまくったので車から出していたのを忘れていました。諦めようと思った瞬間、カメラの望遠レンズのケースに目がとまりました。それを結びつけたら何とかバランスがとれました。
火星はピョコピョコ暴れまくっていて視野の右から左から大きく動きます。とりあえず10枚にセットして撮像開始。しかし途中で雲に隠れてアウト。その繰り返しで比較的雲の影響を受けなかったものを20枚以上合成したのが今回の画像です。
後は雲の隙間を狙ってM104を撮りましたが2分にセットしてもすぐに雲がやってきてしまう。3X3の60秒で2枚がやっと。しかしあまりに荒れた画像なので載せていません。
次にベガの近くがちょっと空いたのでM57を狙いました。こちらもそんなに時間がないのでL画像は2X2の60秒を4枚、Rは15秒、Gは45秒、Bは30秒という時間で撮りました。
ここで全天雲に覆われたので帰宅しました。(朝起きたら雨でした)
平成11年4月22日「やっと表面の模様が写せました」「自、カラーCCD、ビデオ」火星
雲の隙間をぬってだったので冷却している時間がなく、ビデオカメラで撮ろうと思い、ひさしぶりにタカハシのFS102を登板させました。(ビデオプレート取り付けの関係)思ったよりも雲が東へなかなか来ないのですぐに冷えるカラー冷却CCDもすぐに準備しはじめました。
やはりビデオカメラは重いのでわずかなたわみで4.8mmアイピースでは視野から飛び出してしまい、導入にえらく苦労しました。一度諦めて軽い冷却CCDでとりあえず16コマ。(実際の画像処理ではこのうち良好な7枚を使用 コマ数が少ないのでやはりちょっといびつ)
コントラストの高い屈折のせいか、(無論、この日は火星が先日のように踊りまくっていなかったことも大きな要因でしょうが)口径10センチでも表面が写ったことに気をよくして、再度ビデオに挑戦。やっと導入できたところで一度雲に隠されました。(その直前の良好な16コマを合成)
すぐに雲はどいたものの、今度は電柱で火星食。しばらく待ってやっと出現。ところが今度はどうしても導入できず、妥協しての18mmアイピースによる撮影。小さい!でもしかたがない。雲はもうすぐそこまで来ています。
ピント合わせで火星表面に妙な模様が???よくみたら今度は「電線食(?)」でした。これはすぐに通過。無事撮影。
ここでふと、以前スターベースの店員さんが他のお客さんに話していた事を思い出し、わざとスカイサンサーのいモーターを止めました。たちまち火星はスーッと視野の中を動いていきました。モーターの回る音もなくなった静寂の中で動いていく火星の姿は、頭では「これは日周運動による動きなんだ」とわかっていても、まるで宇宙空間を移動している火星の姿そのものを眺めているかのような錯覚に陥り、妙な感動をしてしまいました。
*その店員さんの言葉から考えた事を書いた文が(つぶやきのお部屋)内にあります。
3回ほどその動きを楽しんだところですぐに火星も雲でかすんできたので終了しました。
平成11年4月29日「酔った状態で・・・」
今夜はダメだ、と勝手に諦めて普段は飲みもしないアルコールを入れてしまった!それから晴れてサア大変!
夕方、東の空以外は雲に覆われていたので、ビデオカメラで直接月などを撮った後、体を壊して以来、めったに飲まないお酒を(水割り一杯)チーズをつまみに飲んでしまいました。一杯だけでも今の私はかなりきます。
寝床につく前に何気なく外をみたら全然雲がなくなっています。ボーゼン!一度ふとんに入って電気をけしたものの「今の時期を逃したら・・・・」という思いがグルグルとまわり(酔って目がまわっていたのもありますが)すぐに起き出して準備をしました。恐らく細かい調整は無理だろうと思ったので、最初にカラー冷却CCDをやり、それで酔いがさめてきたらビデオでやろうと思いました。
とまあ、こんな感じでした。ビデオカメラがつけられない位置にセットしてしまったのはやっぱり酔っていたのですね。
平成11年4月30日「最接近までもう少し」
今夜は飲まないでやりました。昨日のような失敗はしないように気合いを入れていました。今日は冷却CCDは始めから準備しないでビデオを取り付けての撮影に徹しました。
モニターの中で先日よりもずっと激しく揺れていました。その上、スカイセンサーのモーターが周期的に大きくブレて、その振動がかなり影響しました。(前回はそんなにひどくはんかったのに・・・)
平成11年5月1日「最接近3時間前」
夕方、雲ひとつない天気。丁度天体の初期の頃から時々いっしょにやっていた子供達と学習会があったので、1年ぶりにこのメンバーと(ちょっとですが)みました。7時半だったので火星はまだまだゆらぎがひどく、その上通常の望遠鏡の三脚をゆうべやったまま家に忘れてきてしまい、ドブソニアンを使ったので火星はまともにみられませんでした。高倍率なのですぐに視野から飛び出し、あわてた子供達が動かすので行方不明になってしまうのです。やっと導入できてもユラユラしてとても表面の模様というわけにはいきませんでした。
代わりに受けたのが丁度あがってきた赤っぽいお月様。これを広角アイピースの視野いぱいに入れたら盛り上がりました。
さて、そうして学習会が終わった9時半、外へ出てみると、ナント空の半分がうろこ状の雲で覆われています。急いで30分かかる自宅まで帰りました。月の周辺以外は雲に覆われていました。とても無理そうだったので諦めかけたのですが、ここで29日の事が頭をよぎりました。(酔った後晴れた・・・)
望遠鏡をセット。それから約1時間、何度も「やっぱりダメか」と片づけようとしましたが、インターネットでひまわり画像みるとこのあたりにも雲は写っていない。(そうは思えないくらいびっしりと覆われていたのですが)それでねばっていました。
すると11時半頃、急速に雲がなくなりました。急いで取り始めましたがすぐに隣の家の屋根に隠れてしまいました。そのわずかな間に得た画像から16コマを選んで処理しました。
本当は表玄関の前にもう一度セットして2時半まで狙おうと思っていたのですが、翌朝から臨時で学習会が入っていたこと、それからあと2時間以上たったら表玄関前でも近くの建物に隠れてしまうことに気がついたので寝ました。
平成11年5月6−7日「月・火星」「自、ビデオ」
ひさしぶりに火星と共に月面クレーターも狙いました。
きのうからウィーナーフィルタで処理した上、さらにアナログ的アンシャープマスクをかける実験をしています。これは以前買った「天文・電子暗室入門」(西谷尚之著 誠文堂新光社)に載っていたのを何だかよくわからなかったので試さないでいた方法です。効き目が強いので、今回の月面はかけていない画像とある程度合成しています。
平成11年5月7−8日「月・火星」「自、ビデオ」
*この画像は「2」です。コメントは次の区切りの方に載っています。