ワニワニ学級ではふだんから即興表現に親しんでいました。「友達とのコミュニケーション」というような面だけではなく、純粋な自分と出会うことによる「自己実現」が第一の目的でした。

このコーナーでは、学級や集会委員会、放送委員会、演劇クラブの時間、休み時間などに伸び伸びと活動している様子の写真などを紹介しています。

タヌキ先生自身は、今強調されている「心の教育」のカギを握るほど大切な教育活動と考えて実践してきたものです。



最初のホームページにある入れ替えアルバムの中に「演技遊び版」のコーナーもあります。

カツラや着ぐるみ、お面などをつけた奇想天外な姿も沢山出てきます。ぜひ大らかな気持ちでご覧ください。

ここからも飛べます

さて、今回はどんな子供達の姿が飛び出すでしょうか?


たぬき先生の「演技遊びへの考え方」

内なるイメージのまま行動

まずは思った通りに行動できることが第一歩ですね!

そのために大切なのが「人間関係」。

それが出来る雰囲気が即興演技遊びのくだけたムードの中から生まれてきます。そしてまた、そのムードがさらなる思い切った行動へとつながり、子供達は自信を持って自分をさらけ出します。

ちなみにこの写真は演劇クラブでの5・6年生ですが、自分をさらけだす楽しさを覚えた子供達はそれぞれの教室に戻っても生き生きとするようになります。

「引込み思案」もさようなら

うちの教室にはお面をはじめとして着ぐるみやカツラなどの「変身グッズ」が山のようにありました。

それらを身につけると、子供達はたいがい大胆になってきます。別者に変身することで普段は表に出さないような(出せないような)本音を出すきっかけをつかめるようです。

担任した子供達の中には「おとなしくてほとんど口をきかない」「休み時間も一人でいる」と1年生の頃から言われてきた子供達もたくさんいましたが、そんな子供達も数ヶ月後には大胆に活発に遊んだり、授業中も積極的に挙手をするようになって周囲を驚かせていました。(一番驚いていたのは本人かもしれません。)

しかし残念なことに時折、「私に担任されてからせっかくおとなしくていい子だったのが乱暴になってしまった」「親に口答えするようになった」などと言われてしまう事がありました。

私としては決して乱暴者になることや反抗的な子を育てることをねらっていたわけではありません。本当に物静かなのが性分な子は静かなままでもいいとも思っていました。それがその子にとって一番自然な姿であるわけですから、そのままの姿でクラスで認め合える雰囲気を大切にしてきました。

ただ、本当は自分も活発になりたいという願望が奥底にある子は、自分の内面をさらけ出すことに目覚めると今まで何年間も心にためていた事を一度にはき出します。その結果、別人のように時として破目を外しすぎることが起きるのも事実です。

しかし、そんな時期を通過しなければ純粋なものは出てこないのも事実なのです。数日、長くても数ヵ月するとスッキリしてしまって必ずおさまるべき自然な態度に落ち着きます。わきまえた行動をきちんととれるようになります。「大人の気に入るように演じているいい子」ではなくて、自分自身が納得のいく落ち着きを身につけることができるのです。


高まる心のエネルギー

純粋な自分と出会ったら、今度はそれを活動のエネルギーとして高める番です。これをイメージ運動のエネルギーなんても呼んでいますが、これが高まってくると本人の持ち味や隠れた才能がドンドン発揮されるようになります。

この写真は4年生の時からワニワニ学級や演劇クラブにいた子が土手で散歩していた犬にケンカを挑んでいるところです。教室で仲間同士やっていた「犬のケンカ」の演技遊びを本物の犬相手に始めたのです。ムキになって「ワンワン!」と応戦し始めた犬を飼い主のオバサンが慌てて「やめさない!」と叱り付けた瞬間です。

本人の名誉のためにお断りしておきますが、この子はイメージ面だけでなく論理思考などの知的な学習面でも、生活行動面でも大変優秀な子供でした。(写真掲載の承諾も本人から受けています。)

心の豊かさも遊びの中から

この写真は教室で新聞紙を丸めてチャンバラごっこをした時のものです。戦っている2人と別の角度からのアップ写真です。(平成2年小3)スッキリと心が開放されているような笑顔です。

こんな笑顔でチャンバラができるにはお互いの思いやりが不可欠ですね。だって相手の気持ちを考えないで思い切りひっぱたいたらケンカになりますから・・・。






イメージ世界の共有

みんなで仲良く大なわとび・・・。アレ?縄はどこ?

実はコレ、パントマイムとして縄を使わないで大なわとびをしているのです。最初はぎこちないですが、みんなが「縄がある!」と信じていると、次第に縄が見えてきます。わきで見ている私にもはっきりと見えてきます。

半信半疑でやっていた子供達も、「あっ、見えた!」と盛り上がってきます。

みんなが一つの世界を信じた時に、イメージの世界(夢の世界)が現実のものとなる・・・これが「共同パントマイム」の醍醐味です。目に見えていないものも見えてくる経験をみんなが持つことは、計り知れないほど大きな影響を心に与えてくれます。

慣れてくると「ボールを使わないドッヂボール」なんていうことを本気で楽しむこともできるようになります。