COLUMN  No.16 (18/Nov/01)

 ウォーターボーイズ 
2001年 日本  監督:矢口史康
 

何だか意外にロングランなので、「見てない人はまだ間に合うよ」ってコトで書こうと思う。
埼玉県に実在の川越高校で毎年行われる、男子のシンクロナイズド・スイミング
ベースに脚本化された映画である。

 ストーリーは単純。
部員が3年生一人しかいない水泳部で、若くて美人の女教師(真鍋かをり)が顧問を
する事になった。
しかも、秋の文化祭で男子のシンクロナイズド・スイミングをやろうと提案。
美人教師に釣られて来たにわか部員達は、シンクロと聞いてすぐ退部する始末。
残ったのはたったの5人。
モチロン初めての連中ばかりで、中々うまくいかない。
だがひょんな事がきっかけで、謎のコーチ(竹中直人)に手解きを受けながら徐々に
力をつけて行く。
様々な障害を乗り越え、最後は5人の熱意で戻ってきた仲間達と大成功を収める。
ってお話。

 主人公の「妻夫木 聡」君(ミニストップのCMでお馴染み)を中心に話は展開する。
彼がとても爽やかで可愛くて、そして情けない。(笑)
モチロン他の出演者も、キャラが立っていてみんなイイ味出してるしね。
そして竹中直人、柄本明、杉本哲太、徳井優など、芸達者な面々が脇を固める。
 監督「矢口 史靖(しのぶ)」は、役の細かいプロフィールを生徒役全員に紙に書いて
渡したと言う。
映画の中では全く出て来ない、その役の生い立ちや家族環境までも事細かに。
彼は絵コンテが非常に上手く、スタッフに口では伝わりにくいギャグを自作のイラストで
説明するらしい。
笑いのツボは、ピエール瀧に絶賛されるほど脳みそに突き刺さるのだ。
 生徒役は一人(川越高校をついこの前卒業したばかりの一般人)を除き、全員若き
俳優たち。
元オリンピック選手の指導で実際にも合宿を行ったが、厳しくも和気藹々の一ヶ月間
だったらしい。
恐らく監督とスタッフと出演者が、心から楽しみながら作った映画だ。

 一番好きなシーンをふたつ。
夏休みに練習合宿へ出かける事になるが、5人のうち一人がもう嫌だと言う。
懸命に説得するが、首を縦に振らない。
やがて合宿に発つ当日、4人だけでバスに乗り込みタイヤが回り出すとコレがお約束。
その来なかった一人が、遅れて後ろの方から走ってバスを追い掛けてくる。
喜ぶ4人。
全員揃った所で、バスの最後列を占領。
これから始まる何かを期待しながら、まるで小学生の遠足の様なハシャギ方。
特に妻夫木クン。
「やっぱり来てくれたんだ」という嬉しさからか、異常なハイテンション。
両手に持ったペロペロキャンディーを右左替わりばんこに舐めまくる、お茶目ぶり
バリバリのシーン。

 それともう一つは最初の場面、水泳の大会で負けた彼が、選手控え室でシャワーを
浴びてるシーン。
負けた悔しさと、ゴキブリが出た驚きと、頭をぶつけた痛さとでしくしく泣くの。
自分の情けなさに涙が止まらず、膝を抱えた彼はすんごく可愛いっす。(^^ゞ

 小さい女の子が「バカじゃん!」と連発する所は、くだらな過ぎて笑ってしまったが
一方で文化祭のシンクロ場面は本当に素晴らしかった。
この映画に影響を受けた男の子は、今日本に確実に存在するはずだ。
 沢山の可笑しなエピソードを散りばめ、その度に映画館に笑い声が響く。
しょ〜もない話なのに、何だか凄くイイ。
まあベタと言えばベタなんだけど、コメディー映画って、設定は大体大袈裟なのが
スタンダード。(笑)
青春っつうのは、こうでなくちゃイケナイやね。(^-^)
カッコ悪くて不器用で、恥ずかしいくらい一生懸命な時期って、人間には絶対必要
だと思うのよん。
しみじみと、自分の高校時代を思い出しちゃった〜。(^^ゞ
嗚呼、若いって素晴らしい!