健康閑話(2集)

最近の話題,新型肺炎(SARS)

 最近世間では新型肺炎なるものが猛威をふるっています。例え今はまだ海外の事件かもしれませんが,交通の発達によって,いつ国内で発生しても不思議ではありません。今できることは,暴飲暴食を避け,ストレスや疲労を溜め込まず,健康の維持を図ることではないでしょうか。

 人ごみへ出かけるときにはマスクを,そして手洗いと嗽の励行を心掛けましょう。

「ゴールデンウイーク 今年も 海外より 海岸」です。

−薬・姿形に隠された秘密−

 無病息災と言われていたのは,いつの頃だったろうか。一病息災と言われ始めて,ずいぶんと久しい。つまりこれは,寿命が延びて,誰もが生活習慣病や手足の障害の一つは抱えているということを示している。その結果,病気を治療するとともに,慢性的な病気と巧く付合い,病気によって低下した生活の質を向上させることが現代医療の目的となってきた。

 生活の質の向上とは,寝たきりの状態から座れるように,自分で立てるように,さらに,自分で歩けるようにとステップアップを図ることであり,私生活上も仕事上も病気による制限を感じること無く日々の生活を送れる状態に近づけることであるが,そのための工夫が,何の変哲も無い丸い錠剤やカプセルの中に隠れている。

 例えば,数時間ごとに服用する必要のあった薬も,服用回数が減り,一日一回の服用で済むように改良されてきた。ゴルフボールのように何層にも薬を重ね,外側から徐々に溶けていくもの,溶ける時間の異なるものをサンドイッチにしたもの,数種類の顆粒をおにぎりのようにまとめたもの,スポンジに薬を染み込ませたり,ネットで包み隙間から徐々に溶け出させるもの,胃で溶ける薬と腸で溶ける薬を合体させたもの等々である。

 今回は,薬に隠された秘密の一部を暴露したが,明日の朝,「あなた」の飲む薬にも「あなた」のための色々な工夫がなされている。かもしれない。工夫を生かすも殺すも「あなた」次第,できれば,医師の指示どおりの服用を切望する。あなたのクスリより

ウイルス性肝炎について

 よく耳にし,御存知の方も多いと思いますが,復習も兼ねてウイルス性肝炎について紹介します。一言でいえば,肝臓でウイルスが増殖することによって肝機能障害を起こす感染症であり,原因ウイルスの違いによって数種類の肝炎が知られていますが,通常,日本で問題となるのは,A,B,C型で,他にD,F,G,TTV型等があります。

 A,E型は経口感染で,汚染された食物や水と伴に口から侵入し,増殖し,主に急性肝炎を起こす原因ウイルスですが,通常は1〜2か月の安静で治癒します。予防には,手洗いを励行し,なまものや生水を避けることが大切です。A型はワクチンがあるので,東南アジアなど流行地への渡航前には接種が勧められています。日本ではまれなE型は,妊婦が発症すると致死率が高くワクチンもないので,大流行の発生を懸念する研究者もいます。

 B,C型は血液を介して感染するいわゆる血清肝炎です。B型は,出生時から乳児期にウイルスを保有する母親から感染すると,慢性化することが多いとされていましたが,出生時における医療処置が確立し,その危険性は減少しています。成人では,急性肝炎や劇症化を防ぐために,汚染血液に触れる恐れのある人に対するワクチン接種が勧められています。さて,現在特に問題とされているC型ですが,国内に200万人以上の感染者が存在し,肝ガンの約80%の原因とされていて,感染してもほとんど無症状で経過し,インターフェロン等の治療が有効なものもありますが,ワクチンもなく恐い病気です。輸血,手術,刺青等で,汚染血液が直接体内に持ち込まれると感染します。健康な皮膚に血液が付いた程度では感染しません。医療従事者では,針刺し事故を避けることが大切です。

 D型は,B型肝炎患者が感染すると,劇症化を高めると言われています。

 他の型については,詳細は明確ではありません。

 以上,今回はウイルス肝炎について紹介しましたが,運輸及び交通手段の国際化及び高速化により,これまでに知られていない感染症が突然発生することもあり得ます。感染症に対する対策としては,「先ずは敵を知ること」でしょうか。

 桜のころに思う

 新年度。桜の花も満開を過ぎ,花びらが風に舞う時季でしょう。

 今が盛りと咲く花は,素晴らしいものです。しかし,葉桜の青々とした姿にも一段と生命感溢れるものを感じます。

 蕾,花,葉と,何れかが全てではなく,夫々が次へのステップなのではないでしょうか。

  これからも明日へと続く今を大事にしていこうと思います。

長寿のコツ

1              物事にこだわらない

2            規則正しい生活

3             休養と運動(睡・歩・笑)

4             食事( 腹八分目・動物性脂肪や調味料(塩,砂糖等)を控える・野菜・果物・海草・大豆製品を取る)

5             その他( 禁煙・酒少々・頭を使う( 仕事・趣味 ))

 

酔いたい夜もある?

年末年始,一年で最も酒を飲む機会が多いこの時期,今回は,お酒と酔いについて紹介します。そうです。お酒は,あくまでも楽しむものであって,溺れてはいけません。まだ,間に合う?貴方のための情報です。

お酒に含まれるアルコールは,胃や腸で吸収され,速やかに全身に染み渡ります。そのアルコールが脳に到達すると,神経細胞の活動に必要なエネルギー源を不足させることで,脳の働きを抑え麻痺させる(つまり酔う)のです。初めは大脳の表面から,しだいに奥深く浸透し中枢まで麻痺させるに連れ酔いの程度も深まります。

最初は,気分が良く陽気になり,判断力が鈍る程度からから,やがて,理性が失われ,脈が速くなる程度までが,ほろ酔い状態で,ここまでの飲酒が健康的な飲酒です。

続いて,気持ちも声も大きくなり,ふらつくようになると酩酊の始まりです。たまには,ここまで飲みたいものですが,転倒等の事故には注意しましょう。

さらに,千鳥足になったり,何度も同じことを喋るようになると,強い酩酊期に突入です。その後小脳まで麻痺すると,まともに立てなくなり,言語がめちゃくちゃになり,海馬まで麻痺すると,記憶できない状態(泥酔期)を経て,ついには延髄まで麻痺してしまうと昏睡から死亡へと一直線です。

急性アルコール中毒は,異常のステップを短時間のうちに進み,昏睡期に入ってしまうものですが,お酒の代謝がうまく働かない人(特に若い人)が,急に多量のお酒を飲んだときに起こります。

しかし,お酒は絶対「ダメ」なものかと言うと,ご安心下さい,「百薬の長」の名のとおり,効用も明らかです。事実,適量適正な飲酒をする人は,全く飲まない人や多量に飲む人に比べて死亡率が低いことが分かっています。

休日は朝から飲むとか,飲んで寝て目覚めてまた飲むといった飲み方は,アルコール依存症にもつながる最悪の飲酒パターンです。翌朝に残らない程度を飲み,週に二日の休肝日といった飲み方がお勧めです。

寒い季節には,冬野菜たっぷりの鍋料理で一杯,心身ともにリフレッシュしたいものです。

たまには夢でも見ようか

いにしえのころから,人々は常に夢を追って生きてきた。当時,絵空事の様であった夢も,一つ叶い,また一つと現実のものとなり,いつしか人は空を飛び,遠く宇宙へと道を拓いた。そして2003年,今年は「鉄腕アトム」の誕生の年である。   

近年,アトムには及ばないものの,夢一杯のロボットが次々と開発され話題になっている。医療の分野でもいろいろな技術が開発されてきた。そこで今回は,一例として人工腎臓(人工透析)の開発を追ってみよう。

腎臓は,体内の老廃物を尿と一緒に排泄し,水分量や血圧及び赤血球の量の調節並びに骨の健康維持といった重要な働きを担っていて,機能が低下し腎不全が進行すると命に関わる。この腎不全の際に,腎臓の代わりを努めさせようと開発されたのが人工腎臓であるが,その中で,血液透析といわれる方法は,週2,3回の通院と厳格な食事制限が必要なため,社会への参画がままならないものだ。その後,腹膜透析といって在宅で可能なシステムが開発され,食事制限も緩和された。更に,機械を使って夜間就寝中に自宅で自動的に透析を行うシステムも実用化されたことから,積極的な社会参画が可能となってきた。

そして,文部科学省が実施した「技術予測調査」の健康や医療の分野を見ると,今後30年の間には,様々な人工臓器が開発され実用化されるといった調査結果が紹介されている。夢の様な予測の数々ではあるが,いくつかは現実のものとなり,我々に恩恵をもたらしてくれると信じたい。夢が人類発展の原動力なのかもしれないし,たまには夢に思いを巡らすゆとりが,心の健康にもつながるのではないだろうか。