
1961年 イタリア=オーストリア合作映画 黒白 約90分?
監督:パオロ・ハオシュ
脚本:ジュリアン・ベリー(エルネスト・ガスタルディ)
マーティン・ハーディー(セルジョ・マルティーノ)
出演:バルバラ・ラス、カート・ローエンス
60年代の頭にイタリアが(オーストリアと共同で)放ったモンスター物。
舞台が人里離れた女子校に設定してあるので、レナート・ポルゼッティの
「吸血鬼と踊り子」(60)や、「グラマーと吸血鬼」(61)等と同じく
恐怖とエロスを融合させたタッチを全面に出した映画なのかと思ったら、
実は以外と手堅い仕上がりのホラー映画だった。
不良少女ばかりを集めて厚生させる目的で作られた女学校。
そこで正体不明の怪物による虐殺事件が次々と発生、
1人の美少女が若くハンサムな教師と協力して事件を調査する。
何人かの犠牲者が出た後、判明した真犯人は何と学校の校長だった。
彼は満月が来ると野獣に変身する狼男だったのだ!
脚本を担当したエルネスト・ガスタルディによれば、
「あの時代としては良くできた黒白の恐怖映画だったと思うよ。
きっと自分の若い頃の想い出だから、少し評価が甘くなっているのかも
しれないがね・・・。」との事だ。
滅多に作品を褒めないガスタルディにして「良くできた作品」という
評価を受けているこの映画は、彼の想い入れを差し引いても
確かに十分面白い仕上がりになっている。
主人公の美少女を演じたバルバラ・ラスは1940年生まれの
ポーランド女優。ある日、美人コンテストで優勝した彼女は
「Ewa chce spac(Ewa wants sleep)」(58)という作品で
主役デビューを飾る栄誉を与えられ、撮影中に同郷の映画監督
ロマン・ポランスキーと知り合って59年に結婚。彼の最初の妻となった。
故国ポーランドを離れた二人は、早くも62年に離婚したが、
ポランスキーが後に恋に落ちた美女達・・・シャロン・テート、
ナスターシャ・キンスキー、エマニュエル・セイナーらと比べて、
彼女はどこか似た雰囲気を持った女優なのがちょっと興味深い。
その後、バルバラ・ラスは「血を吸うカメラ」の主人公を演じた
ドイツ俳優、カール=ハインツ・ボームと2度目のゴールイン。
女優となった娘カテリーナ・ボームをもうけるが、
1995年の6月にドイツで死去している。
*この映画の予告編はにっかつから出ていたホラー映画の予告編集
「モンスター狂死曲:おぞまし恐怖篇」に収録されている。
(ちなみに題名は「女子学園人狼事件」になっている)