| アルジェント映画のバージョン違い比較 |
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基本的には英語版はイタリア版をより詰めて
編集し直した<国際輸出用バージョン>である場合が
多いようです。それに対してアルジェントの母国語である
イタリア語バージョンはラフ編集版といった雰囲気。
「フェノミナ/インテグラル・ハード」版のように、
本人が完成版だと認めていないバージョンもあるようです。
| <バージョン比較情報> |
●日本では旧コロムビア版と、新C・パブリッシャーズ版が
出ているが、字幕が付いていれば伊語/英語の
違いはあまり関係ないので、新版がオススメ。
画質・明るさ共に旧版よりも格段にグレード・アップしてます。
●それ以外には昔、日本のTVの深夜枠で放映された
吹き替え版があり、カトリーヌ・スパークとジェームズ・
フランシスカスのカーチェイスを初め、かなりの部分がカット
されていた。画面もTVサイズにトリミング済み。
●アルジェントの父であるサルヴァトーレ・アルジェント(89年に「オペラ座
血の喝采」を撮影中に死去)と、フランス側の製作会社の間で
起きた金銭トラブルを巡る裁判がゴタゴタしたまま、未だに決着を
見ておらず、更にサルヴァトーレが死んで当事者がいないため、
確固たる権利元が不明瞭になったまま。故に一応の権利を持っている
らしいフランス(と、無法地帯ギリシャ)を除いてキチンとした
正規版ビデオが出ていない(らしい・・・イタリアでは不明)1本。
●フランスではアルジェントに内緒?で3回ほど(メリサ版、メトロポール版、
一番新しいピラミッド版はワールドカップ中に発売されたが早くも絶版?)
ビデオが出ているが、精神病院の回想シーンや、猫が首吊りになっている
ショット、撲殺+針金での絞殺シーンが若干カットされてしまっている様子。
但し画面はヴィスタ・サイズ。
●英語音声版はギリシャで出ていたらしいが画面はTVサイズらしい。
人気作なので、海賊版があちこちから発売されており、アメリカの
ミッドナイト・ビデオは16ミリで映写された物を画面撮りしたマスターだとか、
いや、それは既に新しいマスターになったとか、ルミナスの海賊版は
フランス語の画面に英語音声をダビングし直したバージョンで、
海賊モノの中では一番だとか、いやいや違う!ちゃんとシネスコ・英語版の
ブートが出てるんだけど、画面が極端に暗いんだ・・・等々情報が
乱れ飛んでいる。アルジェントの初期ジャーロ映画の中ではかなりの
野心作なので、凄く興味のある人は海賊版を買っても損はないのでは?
●関西ではTV放映された過去もあるらしい(未確認情報)。
●イタリアでTV放映された物を録画した海賊テープが
レア・アイテムとしてネット市場で出回っている(らしい)。
●かつてTV放映されたマスターにはキャラクター付きで
「サスペリア
PART2」のオープニング・タイトルが!!
他にも首吊り人形、惨殺現場から立ち去る人影などの
ショック・シーンで、オリジナルにはない効果音が
加えられているのも劇場公開版ならではの特徴。
最近のTV放映では題名が本来の「Deep Red」に
戻ってしまっていて、ちょっと残念(画面は当然TVサイズ)。
よって冒頭のヘルガ・ウルマン殺人シーンで、鏡の中に
写っている筈の犯人の顔は画面の外に押し出されていて
見ることは出来ない。
↑TVで放映された「サスペリア2」版のタイトル画面。
●ABC出版さんからリリースされた伊語・全長版の
「Profond Rosso」は画質も格段に向上していて、
世界的な快挙。基本的に復活したのはD・ヘミングス扮する
主人公と、事件を追う女性記者(D・ニコロディ)との
間に展開するホノボノしたラブ・ロマンス場面が
大部分で、ゴア・シーンはなかったが、映画としては
非常に興味深いシーンが多かった。
●アメリカではイタリア版の音声を英語吹き替えで
リミックスし直した上でDVDのリリースが予定されて
いるが、取り敢えず英語音声の旧・日本版
(コロムビア版)は買っておいてもソンなし!でしょう。
「サスペリア/Suspirira」(1977)
●アメリカ公開当時にはエヴァ・アクセンが惨殺されるシーン等が
カットされたようで、海外では日本のSONY版LD(TVサイズ/但し
素晴らしいステレオ音声!)が珍重された時代もあったようですが、
内外含めた最近のリリース・ラッシュで99分のシネスコ完全版マスターが
当然になった雰囲気。
●ただ日本ではNECから出たシネスコ版、最近出た
スペクトラル・コレクション版共にモノラルのマスターなのが非常に残念。
アメリカのImage版は日本のバージョンよりもややワイドで迫力ある
ステレオ仕様。イタリアでもステレオのビデオがリリースされている様子。
●一度日本でTV放映された字幕付きマスターは、
既発売版よりも若干画面が広かったという噂も・・・。
◎ちょっとしたアラ探し
冒頭の空港で入り口付近に貼られている赤いポスターに注目。
TVや、ビデオでは良く分からないが、これは劇中で出てくる
<ボリショイ・バレエ>の公演告知ポスターのようだ。
他に盲目のピアニスト、ダニエルが殺される酒場の壁にも
数枚が貼られているのでお見逃しなく。
またその酒場からダニエルが出ていく瞬間に、入れ違いに
入ってきて誰かに襟首を掴まれて画面から引っぱり出される
オジさんがいるのも、空港のダリア・ニコロディのカメオ出演と
並べて要チェック。
「ゾンビ/Zombie-Dawn of the
Dead」(1978)
詳しくは画像をクリック。
「インフェルノ/Inferno」(1980)
●日本で発売されているFOXのビデオはUncutだが、
TVサイズにトリミング済み。ワイド版LDはイギリスで
発売されているが、PAL方式なのでNTSCのハードでは
観賞不可なうえ、生きたネズミをネコが食べるショットが
削除されてしまっている。唯一のUncut/ヴィスタ版は
日本の有料チャンネルWOWOWで何度か放映されており、
その録画テープが海外のファンにも流出しているようだ。
●TBSで初放映されたときには、前述のネズミ場面を含む
残虐描写がかなりカットされてしまっていた。
2度目にテレビ東京で放映されたバージョンは一応
ノーカットだったが、謎の首吊り女のショットが
別の画面(図書館の裏口シーン)に差し替えられていた。
●この映画に関しては世界各国にある20世紀FOXの
支部に、本社からリリース命令が出ない限り
ビデオ等が出る事はあり得ないそうなので、
今後も当分正規のリリースはなさそうな気配である。
・・・と思ったら、近くアメリカでDVDの発売が予定
されているようだ。詳しい内容は不明だが、
期待して待ちたい。
●日本で見られるバージョン違い
*「シャドー」はタイトルの違いに注目!
●日本で劇場公開されたときは和製英題の「SHADOW」という
タイトル・クレジットが入ったとも噂されるが真相は不明。
筆者も劇場で見た覚えがあるが、記憶がハッキリしない。
劇場版のマスターをそのまま放映するパターンだった
かつてのTV放映版を見るとタイトルは「TENEBRAE」になっている。
(何となく劇場で「あれ?題名が違う?!」と思った気もするが・・・)
●日本で最初にコロムビアから発売されたビデオは
「TENEBRAE」という国際版マスターだった。
前述した通り、TVの深夜枠で放映されたのも同じタイトルの
マスターだったが(本来国際向けなら英語版の筈なのに)
キャスト・スタッフのクレジットは伊語。それにひきかえ
コロムビア版は英語だった。ナゼ??
●新しく出たカルチャー・パブリッシャーズ版は
「TENEBRE」という<A>が抜けた、イタリア向けの題名だった。
<TENEBRAE>は造語だが、その後ルチオ・フルチが監督した
「怒霊界エニグマ」の原題も本来なら<ENIGMA>になるところを
わざわざ<A>を加えて「AENIGMA」になっていた。
●カルチャーPのマスターには浜辺の女が殺される前後の場面が数カ所、
疑似夜景という訳でもないのに青フィルターがかけられてしまっていている。
キネカ大森で上映されたバージョンもこれと一緒(イタリア版だから?)で、
同メーカーから発売されたDVDも同様のマスター。
●海外バージョン違い
●「シャドー」のバージョン違いとして有名なのが、アメリカで劇場公開、
ケーブルTVでオンエアされたらしい「Unsane」というバージョン。
「Unsane」は「Insane」をもじった造語だが、このバージョンはもしかすると
日本で公開されたプリントを再利用しているのかもしれない。
その根拠はエンディングにキム・ワイルドの「テイク・ミー・トゥナイト」が
かかること以外に、英語音声なのにクレジットが伊語だったりする点にある。
ほぼ80分強というランニング・タイムの為、物語に不要と考えられる
エクストラなキャメラの動き(ルマ・クレーンによって殺人事件が起こる屋敷を
カメラがワンショットに近い形で移動する有名な<屋根越え>シーン等)は
ことごとくカット!その他の大きな違いは冒頭で殺人者が読む声に合わせて
<暗闇の祈り>の文章をなぞって写し出すショットが丸々落ちていて、
いきなり暖炉に小説が投げ込まれたショットから始まる。その後、
焦げていく小説の画面に合わせて犯人の声がダビングされている。
殺人場面はV・ラリーロの腕チョンパ以外は殆ど無傷だった。
●アンカット・アンセンサードという触れ込みで発売された
ROANのLD/DVDはフィルムの状態が劣悪なためコマ飛び、
音飛びが生じており(下記参照)、マニアに攻撃された。
その後、ROANのカット箇所にチャプターが入ったDVDが
別会社(「人喰族」も発売したサズマ)から発売された
(まるで悪い冗談のような話)。ROAN版には英語版予告もついている。
●ROANグループのLD事件と、その他情報
(ROANの「モデル連続殺人!」LDについて)
◎ちょっとしたアラ探し
TVショーをしている書評家ヴェルディ(J・シュタイナー)と
P・ニール(A・フランシオサ)が局のロビーで語らう時、
一度ヴェルディが足を組むのに、次のショットでは
普通に座った状態になっている。
犯行を自供したニールが偽の剃刀で狂言自殺を演じる直前、
玄関近くの机?の上を手探りして何か(剃刀?)を掴んだっぽい
のだが、次のショットで胸ポケットを探っている。
●細部については下のバージョン違いページをご参照の事。
日本で劇場公開&ビデオ発売されたのは
アメリカの配給業者オライオン経由のマスター。
これはアルジェントの意志に反して、重要な場面が
だいぶカットされてしまったバージョンであり、
オリジナル版を観て受ける印象は、カット版よりも
遙かにディテールが細かい感じ。物語の混乱はそれでも
解消されないが、日本版を観て疑問を感じた幾つかの
シーン(ヒロインの隣に住む少女、アパートの通風口など)が、
オリジナル版ではよりスムーズに描かれています。
*「オペラ座/血の喝采」バージョン違い
●今までは伊語版、英語版、どちらにせよTVサイズに
トリミングされたビデオ、あるいはシネスコでも
画質の悪い海賊版でしか観られなかった
「オペラ座/血の喝采(全長版)」も2000年中に、
海外での正式リリースが決定しているようす。
楽しみに待ちましょう!!
●因みに関東で深夜放映された字幕付きバージョンは、
オライオン経由のビデオを元に、殺人シーンを中心に
かなりの場面をズタズタにカットしたマスターだった。