1980年代の映画

70年の終わりから80年初めにかけて、ルチオ・フルチが撮った「サンゲリア」が
世界的に思わぬ大ヒットを記録した為に、イタリア製娯楽映画のジャンルに
未曾有のゾンビ映画ブームが巻き起こった。
様々な監督達がゾンビ映画に挑戦し、「サンゲリア」で大いに強調された
血まみれの人肉喰い描写がこのジャンルの一つのトレードマークとなった。

アンソニー・ドーソン(アントニオ・マルゲリティ)は、このカリバニズム(人肉喰い)と
泥沼のベトナム戦争後遺症とミックスして「
地獄の謝肉祭」(80)を、
ウンベルト・レンツィはロード・ムービー的な展開が興味深い「
ナイトメア・シティ」(80)を、
エロティック映画が得意なアンドレア・ビアンキと、同じく艶笑作品が得意な
マリーノ・ジロラーミは、「サンゲリア」の特殊メイクを担当したジャネット・デ・ロッシを
起用し、「
ゾンビ3」(80)と「人間解剖島ドクターブッチャー」(80)をそれぞれ発表、
これらは日本でもビデオ化されて、熱心なファンを生んでいる。

このブームは80年いっぱい続き、クライド・アンダーソン(クラウディオ・フラガッソ)の
人喰地獄:ゾンビ復活」(89)や、アルジェントが製作した「デモンズ」シリーズが
続けてリリースされた。中でもミケーレ・ソアヴィの「
デモンズ95」(91)は
ファンタジックな描写が横溢する久々の傑作だった。

残虐描写の点では80年代のホラーでも群を抜く「
猟奇!食人鬼の島」(80)を
発表した商売人ジョー・ダマート(アリスティーデ・マサチェッシ)も
2本のポルノ=ゾンビ映画を撮っていたが、全編中半分は濡れ場だったので
今までは日本のファンには知る人ぞ知る存在だった。
そのうちの1本「Erotic Nights of the Living Dead (Le Notti Erotiche
dei Morti-Viventi)」は、「ゾンビ99」として遂に日本でもビデオ化。
後は(半分をブルーノ・マッティが監督したという)「
Porno Holocaust」のみ?

●(未)は日本未紹介作品、(V)(TV)はそれぞれのメディアで紹介済み。
無印は基本的に劇場で公開されたもの。ビデオが出ている場合は本文中に
その旨を記載しました(まだ徹底してませんけど)。


<1980>

 「インフェルノ」(80)
INFERNO
イタリア=アメリカ合作映画/カラー・107分
日本劇場公開80年9月(配給:二十世紀フォックス)
ビデオ:松竹富士

製作会社  ダリオ・アルジェント・プロ
製作:クラウディオ・アルジェント
製作総指揮:サルヴァトーレ・アルジェント/ウィリアム・ガローニ
監督・脚本(原案):ダリオ・アルジェント
脚本(原案?):ダリア・ニコロディ(クレジットなし)
撮影:ロマーノ・アルバーニ
音楽・編曲:キース・エマーソン
ジュセッペ・ヴェルディ(ヴァペンシエーロ
/オペラのナブッコより)
編集:フランコ・フラチッチェリ
プロダクション・デザイン/美術:ジュセッペ・バッサン
セット装飾:フランチェスコ・カッピーニ/マウリッツィオ・ガローネ
衣装:マッシモ・レンティーニ
第二班監督・助監督:ランベルト・バーヴァ(ファースト助監督)
アンドレア・ピアッゼリ(セカンド助監督)
特殊効果:ジェルマーノ・ナターリ
水中撮影:ジェンロレンゾ・バッタグリア
水没地下室(実際はオプチカル効果?)担当:マリオ・バーヴァ(クレジットなし)
スティル写真:フランチェスコ・ベローモ


出演:リー・マクロスキー(マーク・エリオット)/アイリーン・ミラクル
(ローズ・エリオット)
/エレオノラ・ジョルジ(サラ)/ダリア・ニコロディ
(エリーゼ・スタローネ・フォン・アドラー)/サッシャ・ピトエフ(カザニアン)/
アリダ・ヴァリ(キャロル)/ガブリエレ・ラヴィア(カルロ)/
アニア・ピエロニ
音楽室の女生徒(メイター・ラクリマルム:涙の母)/フェオドール・チャリアピンJr.
[フェオロール・チャリアピン](建築家ヴァレリ)/レオパルド・マステローニ
(エリーゼの執事ジョン)/ジェームズ・フリートウッド(肉屋)/ロサリオ・リグティーニ
(謎の男)/ライアン・ヒリアード(謎の影)/パオロ・パオローニ(音楽教授)/
フルヴィオ・ミンゴッツィ(タクシー運転手!)/ルイジ・ロドーリ(製本師)/
ロドルフォ・ローディ(老人)

●ダリオ・アルジェントがドイツに住む魔女<溜息の母>を登場させた
「サスペリア」に続き、今度はNYに住むその姉妹<暗闇の母>が
巻き起こす恐怖を描いた<3人の母>シリーズの第2作目。
ローマに住む<涙の母>の回だけがまだ未映画化のままだが、
既に絶頂期のアルジェント作品の要だった、ダリア・ニコロディ(女優)が
脚本を書き上げてあるとか。
エレオノラ・ジョルジのページもチェック!

ゾンビ3 (V)」(80)
LE NOTTI DEL TERRORE
aka:NIGHT OF TERROR/
BURIAL GROUND(米版・85分)/ZOMBIE 3

イタリア映画/カラー・93分/ヴィスタサイズ
日本劇場未公開(ビデオ:徳間コミュニケーションズ)

製作:ガブリエル・クリサンティ
監督:アンドレア・ビアンキ
脚本:ピエロ・レニョーリ
撮影:ジャンフランコ・マイオレッティ
音楽:エリシオ・マンキューゾ/バート・レクソン
特殊効果:ジノ・デ・ロッシ
特殊メイク&マスク製作:ロザリオ・プレストピーノ

出演:カリン・ウェル(ジャネット)
/ジャンルイジ・チリッツィ(マーク)/
シモーネ・マッティオリ(ジェームズ)/アントネッラ・アンティノーリ(レスリー)/
ピーター・バーク(マイケル少年)/マリアンジェラ・ジョルダーノ(エヴェリン)
ロベルト・カッポラーリ(ジョージ)/クラウデイォ・ツチェット(ニコラス)/
レナート・バルビエーリ(エアズ教授)/アンナ・ヴァレンテ(キャサリン)

●エトルリア文明の遺跡を研究していたエアズ博士が、古い書物を元に、
地下に広がる遺跡の奥地に地獄へと通じる門を発見、それを開けた為に
死者が蘇ってしまう。一方、何も知らずに週末を楽しもうと、人里離れた
博士の邸宅にやって来た親族・友人一行は、地獄から甦ってきた
ゾンビ軍団に襲われ、一人ずつ貪り喰われてしまう。
最初にイヴェリン(ジョルダーノ)と再婚したジョージが襲われて、
はらわたを引きずり出されるシーンが登場。真っ赤な内臓がイイ感じ。
館に籠城した一行だったが、メイドのキャサリンが大鎌で首を切り落とされ、
ジェームズの愛人、レスリーはゾンビに髪を掴まれ、割れた窓ガラスで
顔面を引き裂かれてしまう(この辺、モロに「サンゲリア」のパクリ!)。
異様に母親エヴェリンの事を愛している不気味な少年、マイケルも
ゾンビと化したレスリーに殺されてしまった。
館に侵入したゾンビ達の中にエアズ博士もおり、執事のニコラスは
博士に下腹を引き裂かれて絶命。エヴェリンや、モデルのジャネット、
その恋人マークとジェームズら、館の外に逃れた生き残りの4人も
逃げ込んだ廃墟になった修道院で全員がゾンビに襲われ、
追いつめられて喰い殺されてしまう(嫌なオチ)。

「サンゲリア」の大ヒットによって、地獄の釜が開くようにブームとなった
80年代イタロ・ゾンビ・シンドロームの先駆けとなる1本だが、
監督のA・ビアンキにイマイチやる気がなかったのか、どうにも緊張感の薄い作り。
ただし、間を外したテンポと有無を言わさぬ血みどろシーンの連打で、
実際はマイナー・リリースだったにも関わらず、未だに妙にファンが多いのは
そのトラッシュ度+ふんだんに見せ場を用意したサービス満点の構成のおかげだろう。
監督のA・ビアンキはエロティック物が得意な人物で、同じ年にもう1本、
ハードコア・悪魔憑き映画「
マラビンバ(こちらは未公開)」を監督している。
「ゾンビ3」はハードコアではないが、冒頭から中盤にかけて、
ある程度それっぽい濡れ場が登場する(が、殆どの人は忘れているだろう)。

真っ赤な内臓が画面一杯にぶちまけられる血みどろ場面の中でも、
特に忘れがたいのがゾンビと化した息子に乳房を噛み千切られる母親
エヴェリンの場面だろう。演じるマリアンジェラ・ジョルダーノは
数多くのトラッシュ映画に出ている女優で、この映画でもゾンビの首を
ナタを手に切り落として回る強烈な見せ場を演じてくれる。
濃いめの迫力フェイスは一度見ると忘れられないインパクトだが、
日本で簡単に見られる映画というと、M・ソアヴィの「
デモンズ4」の
女教師役くらい?同じビアンキの「
マラビンバ」では悪魔に翻弄される
尼僧を演じていた。
特殊メイクは「サンゲリア」のジャネット(ジノ?)・デ・ロッシとされているが、
どこまで本人が関わっているのかは不明。ゾンビ映画にしては妙に
洒落たジャズ・スコアもイカす、アダルト向けの枯れた味わいの1本。

 

「MURDER OBSESSION (未)」(80)
●故・リカルド・フレーダが撮ったオカルト・ホラー。
詳しくはタイトルをクリック。

「アランドロン・ウィズ・ジャック・ドレー:ポーカーフェイス(V)」(80)
TROIS HOMMES A ABATTRE

●野心作に出演を続けていた頃の、アラン・ドロン主演作。
監督が「もう一度愛して」「ボルサリーノ」で組んだジャック・ドレーで、
ノワール映画ならではの味わいを見せてくれる。
ポーカーで生計を立てているプロのギャンブラー(ドロン)が
政治家や武器商人達の争いに巻き込まれていくお話で、
一番の見物はドロンの恋人に扮したダリラ・ディ・ラッザーロ。
「フェノミナ」や「悪魔のはらわた」の冷血人間(特に後者は人造人間だし)や、
「レディドール2」や「裏窓の女」などの野心家役などが多い彼女だが
この映画ではしっとりとした大人のお色気を漂わせていてグッド。
彼女の代表作「黄色いパジャマの少女事件(未)」に並ぶ仕上がり。
共演はミシェル・オークレー、ピエール・ドゥら。
原作:ジャン=パトリック・マンジェット、音楽:クロード・ボラン。

「エイリアンズ (V)」(80)
ALIEN U/ALIEN 2, SULLA TERRA
 イタリア映画/カラー・80分/日本版はTVサイズ
日本劇場未公開(ビデオ:大映ビデオ)

製作・監督・脚本:サム・クロムウェル[チロ・イッポリート]
撮影:シルヴィオ・フラスケッティ
音楽:オリヴァー・オニオンズ
出演:ベリンダ・メイン(テルマ)
/マーク・ボーディン(ロイ)/
ロバート・バレーズ/ベニー・オルドリッチ/ヴィンセント・パランガ/
マイケル・ショウ[ミケーレ・ソアヴィ](バート)/ドン・パーキンソン/
ジュディー・ペリン(モーリーン)/クラウディオ・ファランガ


●洞窟探検に出かけた男女が遭遇した未知の生物。

それは人間の体内に寄生し、突然肉を突き破って飛び出してくる
恐怖の生命体だった。大ヒット作「エイリアン2」をパクったタイトルが
イタリアらしい低予算スプラッターSF。
監督のサム・クロムウェルはチロ・イッポリートの変名で、
イタリアのナポリに1947年の1月27に生まれた彼はジョージ・
スペルヴィン名義も使う何でも屋。日本には殆ど輸入されていないが
プロデューサー、監督、脚本家としてそれなりの本数に関わっており
(それはこの映画でのワンマンぶりを見れば分かるが)、
何と俳優としても、フロリンダ・ボルカン主演の「Flavia,
La Monaca Musulmana」(74)等に出演したキャリアを持っている。
余談だが、惨劇に恐怖する一行の中に「アクエリアス」「デモンズ95」で
知られる(こちらも)何でも屋、M・ソアヴィがいるのも因縁めいて面白い。
猟奇!食人鬼の島」のM・ボーディンも出演。

 

呪われた修道院 (V)」(80)
THE OTHER HELL
INFERNO 2
イタリア映画/カラー90分/日本劇場未公開(ビデオ:東芝映像ソフト)

製作:アーケンジェロ・ピッチ
監督:ステファン・オブロウスキー(ブルーノ・マッティ)
脚本:クラウディオ・フラガッソ/ブルーノ・マッティ
撮影:ジュセッペ・ベラルディーニ
編集:リリアーナ・セラ
音楽:ゴブリン

出演:フランカ・ストッピ(修道院長)/カルロ・デ・メーヨ(バレリオ神父)/
フランチェスカ・カルメーノ/スーザン・フォーゲット/パオラ・モンテネーロ
(シスター・アシュンタ)/サンディ・サミュエル[ダニエラ・サミュエリ]/
アンドリュー・レイ[アンドレア・アウレリ](アイナルド神父)/
フランク・ガーフィールド[フランコ・ガロファーロ](ボリス)/

●アルジェントの「
インフェルノ」の勝手な続編を名乗り、ファンを騒がせた1本。
その正体はB級ゾンビ映画の巨匠?ブルーノ・マッティが変名を使って撮った
尼僧ホラーだった。この映画でもアルジェントと交流の深い人気のプログレバンド、
ゴブリンの音楽を使っており、ゴブリン・ファンにとっても因縁の1本になっている。
この作品と同時期にマッティは同じような顔ぶれで尼さん物「
尼僧の背徳」を
撮っているが、「呪われた修道院」の方は、ずっとホラー色が濃厚。
同じくゾンビ映画で知名度を上げたクラウディオ・フラガッソ(クライド・アンダーソン)が
脚本に絡んでいるが、お話自体は何がなんだか良く分からない内容だ。

神に仕える神聖な修道女が住む人里離れた修道院を舞台に、次々と異常な
連続殺人事件が発生。ある者は業火に包まれ焼死、ある者はキリストのごとく
手足から血を噴出させて死亡・・・。事件の解明の為、パニック寸前の修道院を訪れた
バレリオ神父は修道院長ビンセンツァの執拗な抵抗にあう。この修道院には
人目に触れてはならない何か邪悪な秘密が隠されているらしいのだ。
バレリオ神父は命をかけて、その邪悪な恐怖−奇形の超能力少女と対決する。
バレリオ神父に扮して活躍するのは「
地獄の門」でも生き残ったカルロ・デ・メーヨ。

 

尼僧の背徳 」(80)
LAVERA STORIA DELLA MONACA DI MONZA
THE TRUE STORY OF THE NUN OF MONZA
イタリア映画/カラー92分/ヴィスタ・サイズ
日本劇場公開:89年1月(配給:ジョイパック)/ビデオ:東芝映像

製作会社  シネメック
製作:シルヴィオ・コレッチア
監督:ステファン・オブロースキー
(ブルーノ・マッティ)
原案:
アルカンジェロ・ピッチ
脚本:クラウディオ・フラガッソ
撮影:ジュゼッペ・ベルナルディーニ
音楽:ジャンニ・マルケッティ

出演:ゾラ・ケロヴァ(マリアンナ・デ・レイヴァ/シスター・ヴィジルニア)
/
マリオ・クティーニ(ジャンパウロ・オッシオ)/フランコ・ギャロファロ
(ドン・アルリゴーネ)/パオラ・コラッ
ツィ(シスター・キャンディーダ)/
パオラ・モンテネロ(シスター・ベネデッタ)/レダ・シモネッティ(マルゲリータ)/
ジョヴァンニ・アタナシオ(ドン・マルティーノ・デ・レイヴァ)/サンディ・サミュエル
[ダニエラ・サミュエル]/フランカ・ストッピ(修道院長)/

●「猟奇!食人鬼の島」や「人喰族」、「ザ・リッパー」に出ていた
ゾラ・ケローヴァを主役に据えたエロティックな尼僧モノ。
スペインの片田舎が舞台。領主の娘マリアンナ(ケローヴァ)は
聖マルゲリータ修道院に入り、シスター・ビジルニアの名を授かった。
しかし、この修道院の女達は表向きは神に仕えるふりをしていたが
その裏で背徳行為に明け暮れていた。
神父(フランコ・ギャロファロ)は若い尼僧との情事に耽り、
他の尼僧達もレズ行為に溺れていた。やがてビジルニアにも
淫蕩の血が騒ぎだし、土地の豪族の息子オシオ(マリオ・クティーニ)と
セックスを重ね、とうとう彼の子供を死産してしまう。
彼女は嬰児の死体を川に捨てたが、その事実を知る召使いによって
脅迫されてしまう。オシオは召使いを殺し、ビジルニオを救うが
審問官の調べによって修道院の粛正が行われ、神父とオシオ、
2人の尼僧は極刑に処され。ビジルニアは終身監禁の身となった。

監督のステファン・オブロウスキーはブルーノ・マッティの変名。
同年の「
呪われた修道院」と似たようなロケーションで撮影が
行われているので、もしかしたらまとめ撮りだったのかも。
脚本はゾンビ映画で知られるクラウディオ・フラガッソ。
17世紀の初め、スペインのモンザで起きた事件を映画化した
という触れ込み。ホントなんでしょうか?

 

「LA BIMBA DI SATANA (未)」(80)
SATAN'S BABY DOLL/SATAN'S BABY/SATAN'S BABY GIRL
●アンドレア・ビアンキの「マラビンバ」と同じ様な題材・ロケ・
キャストのうえ、制作年度まで一緒なので混同しやすいエロティック映画。
更に監督はマリオ・ビアンキでファミリー・ネームも一緒。
原案にガブリエレ・クリサンティ、脚本はピエロ・レニョーリ。
伯爵夫人マリアの葬儀に集まった親族達が、彼女の霊が取り憑いた
少女ミリアム(ジャクリーヌ・ドュプレ)によって滅ぼされていく内容。
マリアンジェラ・ジョルダーノが再び尼僧役で登場している。
エロティックな見せ場も満載。カラー・74分。

 

MARABIMBA (未)」(79〜80)

ゾンビ3」のアンドレア・ビアンキが撮ったエロティックなポゼッション物。
イタリアの田舎にある豪邸に住む10代の少女ビンバ(カテーレ・ラエネック)が、
死んだ一族の亡霊に取り憑かれ、様々な騒動を巻き起こす。
ビンバは尼僧ソフィア(マリアンジェラ・ジョルダーノ)をも陵辱、ラストで
彼女に色情霊が取り憑き、尼僧が城塞から飛び降り自殺を図って
この騒動に幕を下ろす。オカルト的な味付けがしてあるが、基本的には
ハードコア・ポルノ映画。
ゾンビ3」では執事を演じていたクラウディオ・
ズチェットが館を訪れる客として再登場。使い回されている。

猟奇!食人鬼の島 (V)」(80)
THE GRIM REAPER(米)
ANTHROPOPHAGOUS
イタリア映画/カラー・88分/ヴィスタ・サイズ/日本版はフランス語版
日本劇場未公開(ビデオ:東北新社)

製作会社:トランス・ワールド・エンタティンメント
製作:オスカール・サンタニエーロ
監督:ジョー・ダマト[アリスティーデ・マサチェッシ]
脚本:ルイジ・モンテフィオリ/アリスティーデ・マサチェッシ
撮影:エンリコ・ビリビッキ
音楽:マルチェロ・ジョンビーニ

出演:ティサ・ファロー(ジュリー)
/サヴェリオ・ヴァローネ(アラン)/
マーガレット・ドネリー(ドイツ人旅行者?)/ヴァネッサ・スタイガー
[セレーナ・グランディ](マギー)/ルビーナ・レイ(アリエット)/
ゾラ・ケローヴァ(キャロル)/マーク・ボーディン(ダニエル)/
ボブ・ラーセン(アーニー)/ジョージ・イーストマン[ルイジ・モンテフィオーリ]
(クラウス・ウェルトマン?:食人鬼)

●「サンゲリア」のティサ・ファロー、「人喰族」のゾラ・ケローヴァを含む
観光旅行の一行が、バカンスで地中海に浮かぶ離島を訪れるが、
大海原を漂流するうち、極度の飢えから妻子を殺して肉を貪り
食人鬼となり果てた航海士(イーストマン)に一人ずつ襲われ、
喰われていく。リリース当時はかなりマイナーな存在だったが、
凄まじい残酷シーンの連続に、未だにファンの多い伝説的な1本。
特に売り出し前の地味なS・グランディ扮する妊婦の腹から、
胎児を引きずり出し(撮影に使ったのは皮を剥いだウサギ!)、
それに殺人鬼が喰らいつくショック・シーンと、ラストで飛び出した
自分のはらわたを殺人鬼が喰って絶命する強烈なラスト!凄すぎ!

監督のジョー・ダマート氏の「売れる映画を作るにはとことんやれ」という
モットーが生かされまくった作品。ただし、アメリカの「GrimReaper」版は

ほとんど別の映画かと思うくらい残酷場面をカットしたバージョンなので
要注意。オリジナルではM・ジョンビーニが担当した、ショボくて効果的な
シンセサイザー音楽も、(いかにも)ホラー系のスコアに入れ替えられている。
S・グランディとG・イーストマンは後にL・バーヴァのジャーロ映画、
「デモンズ・キラー」で再共演している。

 

「真夜中の狂気」(80)
THE HOUSE ON THE EDGE OF THE PARK
LA CASA SPERLOTA NEL PARCO
イタリア映画/カラー92分/ヴィスタ・サイズ
日本劇場公開:88年10月(配給:ヘラルド)
ビデオ:東芝映像

製作会社:FDチネマトグラフィカ
製作:フランコ・バラッギ/フランコ・ディ・ナンツィオ
監督:ルッジェロ・デオダート(ロジャー・フランクリンの場合もあり)
脚本:ジャンフランコ・クレリッチ
/ヴィンセンツォ・マンニーノ
撮影:セルジオ・ドフィッツィ
音楽:リズ・オルトラーニ

出演:デヴィッド・ヘス(アレックス)
/アニー・ベル(リサ)/
ジョン・モーゲン[ジョヴァンニ・ロンバルト・ラディーチェ](リッキー)/
ロレーヌ・ド・セール(グロリア)
/クリスチャン・バーロメオ(トム)/
ブリジット・ペトロニオ(シンディ)/マリー・クロード・ジョゼフ(ルース/グレンダ)/

キャロリーネ・マーデック(スーザン:トムの妹)

●残酷ネタならお得意のR・デオダートの手によるウルトラ・スリーズ映画。
興奮すると剃刀で女性の体を裂いてしまう異常者アレックス(ヘス)と、
精神に遅れのある子分リッキー(モーゲン)が偶然出かけた金持ちのパーティー。
2人は当然すぐさま異常性を発揮、彼らを痛めつけ、女性をレイプするが・・・。

相変わらずハイテンションのD・ヘス、イイ味のJ・モーゲンに加え、
「愛の妖精」ことアニー・ベルと、「猛獣大脱走」のL・ド・セールが共演。
特にセールは「人喰族」以前にモーゲンと共演(ディスコ・ダンスを披露)
しており、見どころの一つになっている。後半で遅れてパーティーに参加、
最も酷くいたぶられるシンディ(B・ペトロニオ)の魅力も忘れがたい。
撮影はエマニュエル・ネラのS・ドフィッツィ、流麗な音楽は「食人族」でも
デオダートと組んだリズ・オルトラーニ。
日本版は伊語マスターで、Uncutの英語版と比べると、
ペトロニオ嬢が剃刀で切り刻まれる場面、ヘス氏が股間を撃たれるシーンが
少しカットされているとか(ミッシさん情報)。

 

 「エイリアン・ドローム (V)」(80)
ALIEN'S CONTAMINATION
CONTAMINATION/CONTAMINAZIONE
イタリア(=ドイツ合作?)映画/カラー85分/ヴィスタ・サイズ
日本劇場未公開(ビデオ:にっかつビデオ)

製作会社  アレックス・チネマトグラフィカ 
製作:クラウディオ・マンシーニ
共同製作:ウーゴ・ヴァレンティ
監督・原案・脚本:ルイス・コーテス[ルイジ・コッツィ]
共同脚本:エリック・トメック
撮影:ジュゼッペ・ピノーリ
音楽:ゴブリン
特殊効果:ジョン・コリドリ

出演:イアン・マカロック(ハーバード)
/ルイーズ・マーロー
(ステラ・ホルムズ大佐)/ジークフリート・ラウヒ(ハミルトン)/
マリーノ・マッセ(トニー・アラス刑事)/ジゼラ・ハーン(ペルラ・デラ・クルズ)/
カルロ・デ・メイヨ(ヒルトン博士)/カルロ・モンニ/アル・クレヴァー/
マーティン・ソレンティーノ(ドックの黒人労働者/クレジットなし)

●「スタークラッシュ」のL・コッツィが監督した侵略SF/ホラー。
NY湾内を漂流中の貨物船(「サンゲリア」のオープニングそのまま)へ
検疫のために乗り込んだ作業員が船倉で奇妙な卵状の物体を発見。
しかしそれは、破裂して中の液体を浴びると人間の肉体を内側から破裂させる
恐ろしい性質を持っていた。事件に宇宙人が関わっていることに気付いた
ホルムズ大佐(L・マンロー)は、かつて火星探検隊に加わっていた
変わり者の宇宙飛行士ハーバード(I・マカロック)から、
彼らが火星の洞窟で発見したものに卵が酷似している事実を掴む。

ハーバートとホルムズ大佐、そして貨物船で事件を目撃したアラス刑事
(コーヒーのCMでお馴染みのM・マッセ)ら、3人は貨物船に積まれた
荷物の出所である南米のコーヒー園に飛ぶ。そこは火星探検隊の
一員であった人物が経営する農園で、彼は火星から連れ帰った
エイリアンに操られて、人類を滅ぼす為の卵を世界にばらまく計画を
進めていたのだ。エイリアンに立ち向かう3人の運命は・・・?

「サンゲリア」に続いて英国俳優のI・マカロックが主演。
ロケ現場のホテルでは泥棒に入られたり、脚本を「ゴミ」と思ったことを
共演女優からコッツィにチクられたりと、色々辛い体験をしたようだが、
撮影は楽しかったと回述している。エイリアンの卵は遠景には
オリーブの実が使われ(アップには色をつけた風船、爆発する卵は
シリコンで作られたとか)、ラストで登場する巨大な一つ目エイリアンは
あまりに出来が悪くて、数十回も撮りなおしたとか、ネタ話には事欠かないのも
コッツィの映画らしい。爆発する人体は動物の内臓を仕込んだ役者に
エアチューブで空気を送り込み撮影されたもの。

音楽をゴブリンが担当しているが、大半はジョー・ダマートの
「嗜肉の愛」からの使いまわしでガックリ。日本では
原題「コンタミネーション」名義のままCD化された。


「ゾンビドローム(ナイトメア・シティ/吸血魔の街)(V)」(80)
CITY OF THE WALKING DEAD
NIGHTMARE CITY
INCUBO DULLA CITTA CONTAMINATA
LA INVASION DE LOS ZOMBIES ATOMICS

イタリア=スペイン合作/カラー92分/シネマスコープ
日本劇場未公開(限定公開【別題】ゾンビドローム)
ビデオ:TDKコア(「ナイトメアシティ」&「吸血魔の街」)
LD:「吸血魔の街」(LDはこの題名のみ)

製作:ディエゴ・アルシメード
監督:ウンベルト・レンツィ
脚本:アントニオ・チェザーレ・コルチ
ルイス・マリア・デルガド/ピエロ・レニョーリ
撮影:ハンス・バーマン
音楽:ステルヴィオ・チプリアーニ

出演:ヒューゴ・スティグリッツ(ディーン・ミラー)
/ラウラ・トロッター(アン)/
フランシスコ・ラバル(ウォーレン・ホルムズ大佐)/マリア・ロザリア・オマジオ
(シーラ:ホルムズ大佐の愛人)/メル・ファーラー(マーキソン将軍)/
ソニア・ヴィヴィアーニ(シーラの友人)/エデュアルド・ファイヤールド
(クラマー医師)/ウーゴ・ボローニャ(デスモンド氏)/ステファニア・ダマーリオ
(ジェシカ:将軍の娘)

●U・レンツィのゾンビ物。ロードムーヴィー+グランドホテル形式の
一風変わった構成&血みどろ疾走ゾンビのインパクトからか、
これまた根強いファン多し!キャストも豪華で、オードリー・ヘップバーンの
元旦那M・フェレールや、「ビリディアナ
」(60)や「太陽はひとりぼっち」(62)などに
出演したF・ラバル、J・フランコ映画の常連E・ファイヤールド、
「猛獣大脱走」のU・ボローニャ等々。大スター?M・フェレールは変な映画に良く
出るので有名だが、F・ラバルの方もキャリアの後半は「破壊捜査線
」(78)や本作、
血の甦る時(81)と負けてはいない。89年にはP・アルモドバールの
「アタメ
」にも出演。さすがだ!

主演のH・スティグリッツは「タイガーシャーク」(77)「破壊捜査線」(78)、
「大竜巻/サメの海へ突っ込んだ旅客機(TV)」(78)「アマゾンの秘宝」(84)など、
レネ・カルドナJr.のスペイン製の娯楽映画に良く出ている人。
他にも「ゴゲリアン」(85)「プレデター・ゲーム」(92)に出演。
奥さんを演じるL・トロッターは「白昼の暴行魔」(77)の女学生に始まり、
クリストファー・ジョージと共演した「ラスト・クリスマス」(80)、
D・ダミアーニの「警告」(80)、奇妙なSFホラー「怒りの標的」(87)に
顔を見せたジャンル女優。
他にも「超人ヘラクレス2」(84)のS・ヴィヴィアーニ、「サンゲリア」の看護婦
S・ダマーリオ、M・ロザリア・オマッジョらゴージャスな女優が共演。

本作は<イタリアン・フィルム・コレクション>と銘打たれた
マウントライト(ビデオ会社)の配給で特別上映された過去がある。
その時の題名が「ゾンビドローム(同じ邦題の別映画もあるが)」で、
ビデオ化された時は「ナイトメアシティ」あるいは「吸血魔の街」という
題名に変更された。一般的に良く出回っているのは紙パッケージの
「ナイトメア〜」版の方で、「吸血魔〜」は普通のシェル・スリーヴ。
LDは「吸血魔〜」のタイトルでリリースされたようす。
見つけたら速攻で買っておこう。

 

「猟奇殺人の夜(V)」(80)
THE NIGHT OF THE HUNTED
aka:La Nuit des Traquees

●記憶喪失に陥った美女(ブリジット・ラーエ)を主人公に、
ジャン・ローラン監督が描くミステリアス・エロス。
精神病院を舞台に、眼球にハサミを突き刺すなど、異常な連続殺人が展開。
安くセンチメンタルなラストにもローラン節が炸裂。

「野獣死すべし (V)」(80)
THE SMUGGLER
CONTRABAND(米版・87分)/LUCA,IL CONTRABBANDIERE
●L・フルチの犯罪物。主演F・テスティ。残虐描写多数あり。

首だけの情事」(80)
MACABRE
FROZEN TERROR
イタリア映画/カラー91分・ヴィスタサイズ
日本劇場公開:89年2月(配給:ヘラルド)
ビデオ:東芝映像ソフト

製作会社:メデューサ
製作:ジャンニ・ミネルヴィーニ/アントニオ・アヴァティ
監督:ランベルト・バーヴァ
脚本:プピ・アヴァティ
/アントニオ・アヴァティ
ロベルト・ガンドゥス/ランベルト・バーヴァ
撮影:フランコ・デリ・コリ
音楽:ウバルド・コンティニエッロ

出演:バーニス・ステーガス(ジェーン)
/スタンコ・モルナー
(ロバート・デュバル)
/ロベルト・ポッセ(フレッド・ケラーマン)
ヴェロニカ・ジニー(ルーシー)/フェルナンド・オルランディ(ウェルズ氏)
フェルナンド・パニューロ(レスリー)/エリサ・カディッジア・ボーヴェ

●「デモンズ」で大ヒットを飛ばす数年前に、L・バーヴァが監督した
猟奇スリラー。
交通事故で愛人を亡くした人妻ジェーンは、彼の首を
冷蔵庫に保管し密会を続けていた。娘のルーシーを憎み、
彼女を破滅させようと弟をバスタブにつけて殺害する。
異常な一家の奇怪な行為は一人の盲目青年の登場で一気に破滅へと
突き進む!


一般映画のフィールドでも評価されているプーピとアントニオの
アヴァティ兄弟が、新聞の三面記事を元に原案を書き起こし、
雰囲気タップリのニューオリンズでロケされたL・バーヴァのデビュー作。
これを見た父、M・バーヴァは「私が教える事はもうないな」と
言い残して、数ヶ月後に死亡した。
映画自他は異様なキャラクターと、とんでもない展開の連続で
思ったほど退屈しないが、やたらテンポが遅く、お世辞にも
素晴らしい出来とは言えない。
主演のB・ステーガスはフェリーニの「女の都」(80)に出演、
S・モルナーは脚本も書くようで、同じくバーヴァの
「暗闇の殺意」に庭師の役で出演している。
共演に「フィッシュマン」「悪魔の墓場」のR・ポッセ、
「笑む窓のある家」「ゼダー:死霊の復活祭」のF・オルランディら。

 

食人帝国 (V)」(80)
EATEN ALIVE
EATEN ALIVE BY CANNIBALS/
MANGIATI VIVI / DEEP RIVER SAVAGES/
EMERALD JUNGLR(米版・90分)
イタリア映画/カラー92分/ヴィスタ・サイズ
日本劇場未公開(ビデオ:東芝映像ソフト)

製作:ミーノ・ロイ/ルチアーノ・マルチーノ
監督・脚本:ウンベルト・レンツィ
撮影:フェデリコ・ザンニ
音楽:バディ・マグリオーネ
SFX:パオロ・リッチ

出演:ジャネット・アグレン(シーラ・モリス)/ロベルト・ケルマン
[ロベルト・ボーラ](マーク・バトラー)メル・ファーラー(カーター教授)/
アイヴァン・ラシモフ(ジョナス・メルヴィン教祖)/
パオラ・セナトーレ(ダイアナ・モリス)/メ・メ・レイ(モワラ)/
マグ[メグ]・フレミング(家出娘アルマ)/

●もはや説明不要?U・レンツィ監督による残酷ジャングル映画。

 

「スピード・ドライバー (V)」(80/86?)
SPEED DRIVER
VERTIGO EN LA PISTA

イタリア映画/カラー106分
日本劇場未公開

監督:ステルヴィオ・マッシ
脚本:アルトゥール・ブラウナー/マッシモ・デ・リタ
ルイス・マリア・デルガド/ステルヴィオ・マッシ
撮影:ドミンゴ・ソラノ
出演:ファビオ・テスティ/センタ・バーガー
ロマノ・プッポ/フランシスコ・ラバル/オラツィオ・オルランド


●魅力的なキャスト、スタッフによるアクション映画。

「電撃ニック:復讐のバトルベイ」(80/86?)
DEVIL'S CRUDE
イタリア映画/カラー86分
日本劇場未公開
製作会社:EFFE
製作:ピノ・オーリエンマ
監督:トマッソ・ダッツィ
原案・脚本:セルジオ・ドナティ
撮影:ルイジ・ヴェルガ
音楽:トニー・エスポジート
出演:フランコ・ネロ
/フランシスコ・ラバル/
ガロ・アウマダ/サンチャゴ・ガルシア


●フランコ・ネロ主演のアクション映画。

 

「残酷アマゾダス (V)」(80/85?)
MANAOS
SLAVES FROM PRISON CAMP MANAOS

イタリア映画/カラー93分
日本劇場未公開(ビデオ:東北新社?サンクラウン?)

監督:アルベルト・ヴァスケス=フィゲロア

撮影:アレハンドロ・ウロア
音楽:ファビオ・フリッツィ

出演:ファビオ・テスティ/アゴスティーナ・ベッリ/
フロリンダ・ボルカン/ホルヘ・リヴェロ/アルフレード・メイヨ
アルベルト・デ・メンドーザ/ホルヘ・リューク/
アンドレス・ガルシア/カルロス・イースト

●「アシャンティ
」(78)「イグアナ/愛と野望の果て」(89)の監督、
「SFコンクエスト」「イノセントドール虜」のキャメラマン、
そしてF・フィリッツィの音楽、プラス破格の豪華キャストで送る異色作。

 

「OMBRE (未)」(80)
●原案・脚本・監督:ジョルジョ・カヴェドン。
出演:ルー・カステルと、モニカ・グエリトーレ、
ラウラ・ベリらによるホラー映画。

 「地獄の謝肉祭」(80)
CANNIBAL APOCALYPSE
APPOCALISSE DOMANI /CANNIBALS IN STREETS
INVASION OF THE FLESH HUNTERS(米版・90分)
イタリア映画/カラー98分/ヴィスタ・サイズ
日本劇場公開:81年1月(配給:ヘラルド映画)
ビデオ(パックイン・ビデオ)

製作会社:ニュー・フィダ・プロ
製作:マウリツィオ・アマティ/サンドロ・アマティ
監督:アンソニー・M・ドーソン(アントニオ・マルゲリティ)
原案:ジミー・グールド
脚本:アンソニー・M・ドーソン(アントニオ・マルゲリティ)
ジミー・グールド/ダルダーノ・サケッティ
撮影:フェルナンド・アリバス
特殊メイク:ジャンネット・デ・ロッシ
音楽:アレクサンダー・ブロンクスタイナー

出演:ジョン・サクソン(ノーマン・ホッパー)/エリザベス・ターナー(ジェーン)/
トニー・キング(トム・トンプソン)/ジョン・モーゲン[ジョヴァンニ・ロンバルド・
ラディーチェ](チャーチー・ブコウスキ)/メイ・ヘザーレイ(ヘレン)/
シンディ・ハミルトン[シンシア・デ・カラロス](メイ)/ウォレス・ウィルキンソン
[ヴェナンティーノ・ヴェナンティーニ](ヒル警部)/レイ・ウィリアムズ

[ラミーロ・オリヴェロス](フィル・メンデイヤーズ医師)

●アクション物が得意なアンソニー・ドーソンが80年代初頭の
ホラー映画ブームに呼応するかのように発表したゴア・ゾンビ映画。
元々ドーソンが好きなのは60〜70年代始め頃のバイオレンス場面で、
血みどろ映画は性に合わないらしい。

「地獄の謝肉祭」はジョージア州で撮影されたが、血みどろ場面が嫌いな
ドーソンは、毎回撮影の一番最初にそうした場面を撮ってしまっていたという。
この映画の中でドーソンが気に入っているのは、ジョン・モーゲンが
腹を撃ち抜かれ、狙撃手が彼の体にポッカリ空いた穴越しに見えるショット。
暴力的ではあるが、ちょっとジョークっぽい描写だから、というのがその理由だとか。

「地獄の謝肉祭」では、より血みどろで暴力的な内容にしたがるプロデューサーに対し、
ドーソンは部分的に場面を変更し、中でも医者にキスした看護婦が
彼の舌を喰い千切り、その舌を床に吐き出すシーンは元々脚本では
彼女は医者にフェラチオしていて、彼のペニスを喰い千切り、
それを床に吐き出す設定だった。

「ORGASMO NERO (未)」(80)
VOODOO BABY/SEX VOODOO/BRACK ORGASM

●ジョー・ダマート監督のエロティック物。
70年代ジャーロ映画のクイーン、スーザン・スコット扮するヘレンと
ポール(リチャード・ハリソン)の中年夫婦がカリブ海の島に渡り、
そこでハイニ(ルチア・ラミレズ)という名の黒人女性と出会い、
官能の日々を繰り広げる。「ゾンビ99」のマーク・シャーノン
[マンリオ・チェルトシーノ]とアンジ・ゴーレンの濡れ場は
「ポルノ・ホロコースト」にも流用されているとか。

「PATRICK VIVE ANCORA (未)」(80)
PATRICK 2/PATRICK STILL LIVES

●「GIALLO A VENEZIA」でゴア・ファンを仰天させた
マリオ・ランディ監督が再び放つ、ウルトラ・ゴア超能力ホラー。
週末を別荘で過ごそうとする一行が窓から車外に捨てた空き缶を
額に受けて昏睡状態に陥った青年パトリック・ハーシェル
(「GIALLO A VENEZIA」のジャンニ・デーイ」)が、超能力を発揮して
観光気分の一行を皆殺しにする。
サナトリウムの医師に「インフェルノ」のサッシャ・ピトエフ、
惨殺される一行にミス・イタリアのカルメン・ルッソ、
ゾンビ3」のマリアンジェラ・ジョルダーノら。
特にジョルダーノは性器から口までを火かき棒で突き通される
凄まじい死にざまを大熱演。今回も見せてくれます。
音楽はM・ランディ作品でお馴染みのベルト・ピサーノ。

 

地獄の門」(80)
GATES OF HELL
●ルチオ・フルチの永遠のカルト・ゴア映画。

「ラブ・キャンプ:愛欲人民寺院の淫業 (V)」(80〜81)
LOVE CAMP
●ローラ・ジェムサー主演のエロティック映画。

「デシデーリア:欲望」(80)
DESIDERIA,LA VITA INTERIORE
イタリア=西独合作/カラー・105分/日本劇場公開88年(ビデオ:アスミック)

監督・脚本:ジャンニ・バルチェッローニ
原作:アルベルト・モラヴィア(「深層生活」:ハヤカワ文庫刊)
共同脚本:エンツォ・ウンガリ
撮影:クラウディオ・チリッロ
音楽:ピノ・ドナッジョ

出演:ステファニア・サンドレッリ(ヴィオラ)/ララ・ウェンデル(デシデーリア)/
クラウス・レーヴィッチェ(ティベリ)/ヴィットリオ・メッツォジョルノ(エロストラート)

●イタリア語で欲情・情欲を意味する名前を持ったブルジョワ階級の娘、
デシデーリアは肥満症を苦にした生活を送る内向的な娘。
彼女の美しい養母ヴィオラから、自分の出生の秘密を聞かされ、
ショックの余り自殺を図が、未遂に終わったこの事件をきっかけに、
彼女は痩せて美しい少女に生まれ変わる。新しい姿を得たデシデーリアは
自らの欲望に身を任せて、危険な生活に溺れていく。

原作はイタリアの文豪A・モラヴィアが7年の歳月をかけて発表した
長編小説。あまりにショッキングな内容に、イタリアでは発売されるや
センセーションを巻き起こし、発禁処分になった曰く付きの作品。
デシデーリアを演じるララ・ウェンデルはドイツの少女俳優として
キャリアをスタートさせ、文芸作品から娯楽映画まで作品を選ばない
出演を続けたツワモノ。共演のステファニア・サンドレッリとの火花散る
女優同士の戦いも見物のひとつ。

「PORNO ESOTIC LOVE (未)」(80)

 

PORNO HOLOCAUST (未)」(80)
●J・ダマート監督(実際はブルーノ・マッティが現場を仕切ったらしい)の
エロティック・ミュータント・ホラー。巨大な性器を持った男が
女性を犯して殺害していく世紀末的なお話。

 

「LE PORNO KILLER (未)」(80)
●カルメン・ルッソ主演のエロティック・キラー映画。
異常性欲者のルッソと、ブロンドの相棒チンジア・ロデッティが
巻き起こす事件の数々を描く。アンディ・シリダスの映画群より
ちょっと濡れ場が多く、暴力シーンが少ない感じの仕上がりだとか。
カルメン・ルッソはカルメン・ビエッズという変名を使っている。

「SESSO NERO (未)」(80)
BRACK SEX
●ジョー・ダマート監督のエロティック物。
「ゾンビ99」のマーク・シャーノン[マンリオ・チェルトシーノ]と
ジョージ・イーストマンが主演。アンジ・ゴーレンも出ている事から
まとめ取り疑惑が濃厚。



「残虐!狂宴の館」(80)
HUMAN BEASTS

「ナチス・ゾンビ/吸血機甲師団」(80)
ZOMBIE'S LAKE
aka:Zombie Lake/The Lake of the Living dead/
Le Lac des Morts vivents


●ローランがJ・A・レイザー名義で撮ったゾンビ映画。
元々はジェス・フランコが監督するはずだったためか、
出演者にはハワード・ヴェルノンやナディーン・パスカルら
フランコ映画の常連が顔をそろえている。ローラン自身も出演。
惨たらしく殺されたドイツ軍兵士達がゾンビとなって甦り、
人里離れたのどかな村を襲撃する。

 

 「人間解剖島:ドクター・ブッチャー (V)」(80)
DOCTOR BUTCHER M.D.

●南国の孤島で食人族に人体実験を施し、ゾンビに改造する
マッドドクターが登場、眼球掘り出し、頭皮剥ぎ、内蔵喰いまくりと
やりたい放題の残虐描写が山盛りで、今での根強いファンの多い
イタロゾンビ映画。監督は艶笑モノが得意だったマリノ・ジロラーミ。
日本で公開されたバージョンは、アメリカのアクエリアス・リリージングが
買い付けたオリジナルのイタリア版の冒頭に、ゾンビが墓場から
起きあがってくる(本編とは一切無関係の)追加フッテージを再撮して
編集し、ニコ・フィデンコの「ビーブー」というようなスコアを安い電気音に
置き換えたもの。最近ドイツのドラゴンから発売されたLDは
音楽・編集共にオリジナルのままのバージョン。

主演は「サンゲリア」「
エイリアンドローム」のイアン・マカロック、
ヒロイン、アレクサンドラ・コールはアレクサンドラ・デリ・コッリ名義で
ザ・リッパー」にも出ていた女優。その他、「テンタクルズ」の
シェリー・ブギャナン、ダマート映画の常連ドナルド・オブライエン
(マッド・ドクター:オブロレ博士役)で登場している。

 

「ジョーズ・リターンズ(V)(最後のジョーズ:TV)」(80)
THE LAST SHARK
THE GREAT WHITE/L'ULTOMO SQUALO
イタリア映画/カラー88分/ヴィスタ・サイズ
日本劇場未公開(ビデオ:アルバトロス)
(TV放映
「最後のジョーズ/アメリカ東海岸を最大の恐怖が襲う

製作:
マウリツィオ・アマティ/ウーゴ・トゥッチ
監督:
エンツォ・G・カステラーリ
脚本:マーク・ブリンチ
撮影:マーク・モグリーア/アルベルト・スパニョーリ
音楽:モートン・スティーヴンス

出演:ジェームズ・フランシスカス(ピーター・ベントン)/ヴィク・モロー
(ロン・ハマー)/ステファニア・ジロラーミ(ジェニー・ベントン)/
ミッキー[ミカエラ]・ピニャッテリ(グロリア・ベントン)ティモシー・ブレント
[ジャンカルロ・プレート](ボブ・マーティン)/ジョシュア・シンクレア
(ウィリアム・ウェルズ)/トーマス・ムーア[エンニオ・ジロラーミ](ローゼン氏)

●「ジョーズ」の世界的ヒットにより生み出されたマカロニ亜流作品。
お話的には特別新しいところはないが、ヘリコプターにぶら下がった
男の膝から下を、海上に迫り上がってきた鮫がパックリ喰い千切る
場面はTV放映時から話題になっていた。ラストでJ・フランシスカスが
爆弾のスイッチを押したと同時に、どういう訳か海中にジャンプするのも
永遠の謎だ。

 

<1981年>

「人喰族/カニバル・スプラッター:魔界のえじき」(81)
MAKE THEM DIE SLOWLY
aka:CANNIBAL FEROX( SAVAGE CANNIBAL)

(アメリカ=)イタリア合作映画/カラー
95分/ヴィスタ・サイズ
日本劇場公開作品(配給:にっかつ)
ビデオ(にっかつビデオ「人喰族」/スリラー「魔界のえじき」)

ジャケ提供:謎の密使氏

製作:アントニオ・クレッセンツィ/ミーノ・ローイ/ルチアーノ・マルティーノ
監督・原案・脚本:ウンベルト・レンツィ
撮影:ジョヴァンニ・ベルガミーニ
衣装・美術:ジュセッペ・バッサン
特殊効果:ジーノ・デ・ロッシ
音楽:バディ・マグリオーネ[ロベルト・ドナッティ(バディ)/
マリア・フィアーマ・マグリオーネ(マグリオーネ)]
音楽アレンジ:カルロ・マリア・コルディーオ

出演:ロレーヌ・ド・セール(グロリア・デイビス)
/ジョン・モーゲン
[ジョヴァンニ・ランベルト・ラディーチェ](マイク・ローガン)/
ブライアン・レッドフォード [ダニエロ・マッティ](ルディ)/
ゾーラ・ケロヴァ(パット)/ウォルター・ロイド[ルッチーニ]
(ジョー・コストラーニ)/メグ・フレミング(ミルナ)/
ロベルト・ケルマン(リッゾ刑事)/ジョヴァンニ・ベルガミーニ/
ヴェナンティーノ・ヴェナンティーニ(ロス)/リカルド・ペトラッツィ/
ペリー・ピルカネン(NYの暴漢)

●人喰い族が存在しないことを確かめにアマゾンの奥地へ
分け入った女性人類学者(セール)らに、無情にも襲いかかる
人食い族の魔手。しかし、その食人嗜好の背後には、
白人による異常な虐待行動の過去があった・・・。
「怪奇!魔境の裸族」「食人帝国」に続く、レンツィ食人映画三部作。
その最終章に相応しく、次々に目を覆いたくなるような惨劇が展開。
デオダートのように似非ドキュメンタリーにしたりせず、娯楽に徹した
潔さを買うかどうかはご覧になった、あなた次第。

スタッフ関連では音楽のB・マグリオーネが、2人の作曲家の
合体変名だったことも判明。アレンジにC・コルディーオが加わり、
聞き覚えのある旋律をリサイクル使用したスコアに協力している。

主演のL・ド・セールとJ・モーゲンは「真夜中の狂気」でも共演。
B・レッドフォードは、レンツィの「アイアンマスター」にも出ている俳優。
この映画の脇役にはカニバル系役者が多く、「食人帝国」から
M・フレミング(「コンコルド」や「ナイトメア・シティ」にも小さな役で出演)、
同じく「食人帝国」、そして「食人族」のモンロー教授役でお馴染みの
R・ケルマン(リチャード/ロベルト・ボッラでポルノに多数出演。
フレッド・デカッカーの「クリープス」にも守衛役で出てる!)&
カニバルの犠牲になった金髪ディレクター役のP・ピルカネンらが
顔を見せる。その他、「バイオモンスター」のG・ベルガミーニ、
「地獄の門」のV・ヴェナンティーニらは、アクションなどでも活躍する名脇役だ。

上記掲載のジャケ写真はバブルの時代にこっそり出されていた
「人喰族」の海賊系・別バージョン。
その後の調査により、何とダマートの「嗜肉の愛」も
「悪魔の墓」という別題でリリースされている事が判明。
これらはアメリカのスリラー・ビデオなるレーベルから
発売されたマスターを、ヘアなどを無修正のまま
ワープロ字幕を入れて処理した物らしい。

「魔界のえじき」版は若干のコマ飛びがあるものの、実際に見た感じ、
基本的にはUncut。しかし「悪魔の墓」の方は、ユーロトラッシュ
研究本「デリリウム」によると(恐らく死体処理などが?)
削除されている模様。

 「ROSSO SANGUE (未)」(81)

●ジョー・ダマートが「
猟奇!食人鬼の島」(80)のヒットを受け、
ジョージ・イーストマンに脚本を書かせて(結局その脚本はメチャクチャに
改竄されて散々な物になった)、監督した続編的なゴア映画。
今回も看護婦のコメカミに突き刺さる小型ドリル、掃除夫の脳天を
真っ二つに切り裂く電動糸ノコギリ、オーブンで丸コゲになる看護婦
(なんとアニー・ベル!)などなど、強烈な惨劇が続出!
同じ戦慄を延々と繰り返す、お馴染みC・マリア・コルディーオの
安いシンセサイザー・スコアも効果的。今までは画質の悪い英語版しか
入手できなかったが、最近イタリアで発売されたバージョンは
別作品のようにキレイなプリント。見るならこっちをオススメ。

 

「ミイラ転生・死霊の墓 (V)」(81)
DAWN OF THE MUMMY
イタリア=エジプト合作/カラー93分/ヴィスタサイズ
日本劇場未公開(ビデオ:にっかつビデオ)

製作会社:ハーモニー・ゴールド・プロ
製作・監督:フランク・アグラマ
脚本:ダリア・プライス/ロナルド・ドービン/フランク・アグラマ
撮影:セルジオ・ルビーニ

出演:ブレンダ・キング/ジョン・レヴィー/
エレン・ファイゾン/アリ・アザブ/ダニー・ビーティ/
アリ・ゴハール/エイブラハム・カーン/
アーメッド・ラーバン/ライラ・ナサール/
ジョージ・ペック/アーメッド・ラテップ/
バハール・サイエッド/ジョン・サルヴォ//バリー・ステルス

●「ファラオのはらわた」の脚本を担当したF・アグラマ。
エジプト生まれの英国育ち?な彼は、最近ようやく封印を解かれた
問題作「クイーン・コング」を監督していた人物として、
ごく一部で再注目されたが、今までアグラマの代表作として
知られていたのが、このミイラ+ゾンビを扱った異色スプラッター。

根強いファンが多いこのミイラ・ゾンビ映画は、ファッション誌の撮影で
エジプトを訪れたモデル達が、ライトの熱で甦った?!ゾンビに
襲われる内容で、クライマックスの結婚式会場で展開する
血だらけの食事大会がちょっとした見物になっている。

主演のブレンダ・キングはガス・トリコニス監督、ロバート・ヘイズ、
アート・カーニー、バーバラ・ハーシー、エディ・アルバート、
デヴィッド・キースらが出演した「ビール工場大パニック」(81)に
クレジットされている女優。共演のバリー・サッテルスは
TV映画「インサイド・アウト/ショートSexストーリーB」(92)に
出演している。

 

「ナイトメア (V)」(81)
NIGHTMARE( IN THE DAMAGED BRAIN )
BLOOD SPLASH/SCHIZO(豪:ビデオ題)

アメリカ(実はイタリア)映画/カラー93分( ノーカット97分?)/
スタンダード・サイズ/
日本劇場未公開作品

監督:ロマノ・スカヴォリーニ
出演:C・J・ク
ーキー(C.J.テンパー)/シャロン・スミス
(スーザン・テンパー)/ベアード・スタッフォード(ジョージ・テータム)/
ミック・クリッベン(ボブ・ローゼン)/ダニー・ローゼン(子守のキャシー)/
タラ・アレクサンダー(覗き部屋の女)/トミー・ボウビアー(ジョー)/
キャスリーン・ファーガソン(バーバラ)/クリスティーナ・キーフェ
(ジョージの母)/ウィリアム・キルクセー(ジョージの父)/
キャンディ・マルチーズ(ジョギングの女)/ジョフリー・マルチーズ
(トニー・ウォーカー)/キム・パターソン(キム・テンパー)/
タミー・パターソン(タミー・テンパー)/ウィリアム・ポール(スティーヴ)/
スコット・プラエトリウス(幼少時代のジョージ)/

●スパンキング・プレイでセックスする両親の姿を見て
異常なショックを受けたテイタム少年は、2人を衝動的に
斧で切り刻む凶行に及ぶ。それから数十年後、
成人したテイタムは精神病院を脱走。かつての自分の家族に接近、
再び血も凍るようなおぞましい連続殺人に手を染めて行く。

「ゾンビ」の特殊効果マン、トム・サヴィーニが特殊メイクをアドバイス、
当時の新進職人、エド・フレンチ(と、もう一人、撮影後自殺してしまった
青年スタッフ)が現場を担当したサイコ・スラッシャー映画。
最大の売りは血みどろの残虐場面だが、日本版ビデオ(上)は残酷シーンを
全て削除したプリントを使用。だがハサミが入った部分はB級スプラッターの
アンソロジー作品、「テラー・オン・テープ」で見られる。
主演ベイアード・スタッフォード、シャロン・スミス。
監督は低予算アクション映画も撮っているロマノ・スカボリーニ。
日本劇場未公開(ビデオ:TDKコア)

 

「ヘル・オブ・ザ・リビング・デッド(死霊の魔窟)(V)」(80〜81)
HELL OF THE LIVING DEAD
NIGHT OF THE ZOMBIES(米:ヴェストロン版)
INFERNO DEI MORTI-VIVENTI
ZOMBIE INFERNO/VIRUS/APOCALIPSIS CANNIBAL/
ZOMBIE CREEPING FLESH/ZOMBI DELLA SAVANA

イタリア=スペイン合作/カラー・99分
日本劇場未公開/ビデオ(TDKコア)
LD別題「死霊の魔窟」(同タイトルのビデオもあり)

製作会社:ベアトリス・フィルムS.r.l.=フィルムズ・デイラ
製作総指揮:セルジオ・コルトーナ
監督:ヴィンセント・ドーン(ブルーノ・マッティ)
原案・脚本:クラウディオ・フラガッソ/J・M・カニルス
撮影:ジョン・カブレラ
音楽:ゴブリン

出演:マルグリット・イヴリン・ニュートン(リア・ルーシアーク)/
フランク・ガーフィールド[フランコ・ガロファーロ](ヴィンセント)/
セラン・カレイ/パトリツィア・コスタ/ロバート・オニール(マイク・ロンドン刑事?)/
ギャビー・レノム/ルイス・フォノル/ヴィクター・イソラエル(神父)/

●ニューギニア奥地の科学工場から漏出した毒ガスによって
現地人がゾンビ化。特命を受けて人喰いモンスターが潜む森に潜入した
特殊部隊と、体当たりリポーターのリアを筆頭とするTVクルーの一行は
次々にゾンビに襲われて命を落としながらも、恐怖の根元になっている
工場に辿り着くが・・・。
イタロゾンビの雄B・マッティ監督のアクション・ゾンビ映画の代表作。
サントラに使われているのはゴブリンがG・A・ロメロの「ゾンビ」に
書いた曲だが、数曲オリジナルも含まれている。根強いファン多し!

「ネロ皇帝の晩餐 (V)」(81)
NERO E POPPA
イタリア映画/カラー・102分
日本劇場未公開(ビデオ発売)

監督:ヴィンセント・ドーン(ブルーノ・マッティ)
撮影:ルイジ・チッカレーゼ
音楽:ジャコモ・デロルソ
出演:マリー・N・アルヌート/ピエトロ・スタラス
ルディ・アダムス/パトリシア・デレク/
ジョン・ターナー/マリオ・ノヴェリ/スーザン・フォーゲット

●暴君ネロを主人公にした、B・マッティのエロ・グロ映画。
全く画質の違う歴史物からのフッテージを編集したりと
相変わらずのやりたい放題っぷりが楽しめる。

 

「ヌードの女」(81)
NUDO DI DONNA

ビヨンド (V)」(81)
BEYOND
aka:SEVEN DOORS TO HELL

墓地裏の家 (V)」(81)
HOUSE BY THE CEMETERY

「原始人 (V)」(81)
MASTER OF THE WORLD
aka:IL PADRONE DEL MONDO
イタリア映画/カラー・95分
日本劇場未公開(ビデオ:SPO)

監督:アルベルト・キャヴァローネ[ダーク・モロウ]
出演:スヴェン・クリューガー/サッシャ・ダルク/
マリア・ヴィットリア・ガルランダ/ヴィヴェイン・マリア・リスボリ
(ビデオのクレジットではサッシャ・ダークリスポリ/
ヴィヴィアナ・リスボリ/ヴィットリア・ガーランド)


●20万年前の地球。鬱蒼とした森林に囲まれた土地に暮らす
原始人たちの日常を描く、この時代お得意の石器時代物。
このビデオ最大の「売り」はジャケット裏の解説で、
原始人の模範的生活、と題して「@挨拶代わりに女を犯し、
A食後のデザートに人間の脳ミソを食べ、Bスポーツ感覚で
人間を殺します。」と、ひたすら怪しい売り文句が続く。
これに騙されて思わず手にとってしまうビデオだが、
内容は特に見るべき物はない(解説に使われた写真の
シーンは一応出てくるが・・・)

監督のキャヴァローネは1939年生まれ。主に70年代初めから
エロティック映画を撮っていた人らしい。「原始人」を最後に
フィルモグラフィが途切れているのもやや気になる。
主演のS・クリューガーは他にR・デオダートの「ボディカウント」(86)に
出ていた若手俳優。相手役の女優S・ダルクはJ・ダマートの
「カリギュラ2」(82)、A・クリマーティの「アマゾン・アドベンチャー/
グリーン・インフェルノ」(86)などに
出演している。

 

<1982年>

「悪魔の棲む家 PART 2 (V)」(82)
AMITYVILLE II: THE POSSESION
アメリカ(=イタリア合作?)映画/カラー・100分
日本劇場未公開(ビデオ:東北新社)

製作総指揮:バーナード・ウィリアムズ
製作:アイラ・N・スミス
    スティーヴン・R・グリーンウォルド
    ディノ・デ・ラウレンティス
監督:ダミアーノ・ダミアーニ
原作:ハンス・ホルザー
脚本:トミー・リー・ウォーレス
撮影:フランコ・ディ・ジャコモ
音楽:ラロ・シフリン

出演:ジェームズ・オルソン/バート・ヤング/ルタニア・アルダ/
ダイアン・フランクリン/ジャック・マグナー/モーゼス・ガン/
ダニー・アイエロ/アンドリュー・プライン/テッド・ロス

●実際に霊現象を起こした屋敷を題材にしたことで
話題を呼んだ「悪魔の棲む家」の続編。
前作と同じセットを使ったNY郊外のアミティヴィルに建つ屋敷を舞台に
1作目で過去の事件として紹介された一家惨殺事件をモチーフに
したような惨劇が描かれていく。
前半はポルターガイスト現象や、屋敷の不気味な作りを紹介し、
後半は特殊メイクを駆使した悪魔払いが展開。映像的に面白いシーンも
多少あるが、日本では劇場未公開に終わった。
ラロ・シフリンのスコアに乗せて、カメラが横移動して屋敷の外観を
ゆっくり写し出していくオープニングは、前作同様緊張感のある仕上がり。

 

「エトルスカン:死霊の暗殺 (V)
/エトルリアン(劇場公開題名) 」(82)

SCORPION WITH TWO TAILS
ASSASSINO AL CIMITERO ETLSCO
フランス=イタリア合作/カラー・104分
日本劇場公開(「エトルリアン」の題名で限定公開時)
ビデオ:パックイン・ビデオ

製作:ルチアーノ・マルチーノ
監督:セルジョ・マルチーノ
原案:エルネスト・ガスタルディ/ダルダノ・サケッティ
脚本:エルネスト・ガスタルディ
    マリア・チアレッタ/ジャクー・レティエンヌ
撮影:ジャンカルロ・フェランド
特撮:パオロ・リッチ
音楽:ファビオ・フリッツィ

出演:ジョン・サクソン/エルヴィーレ・オードレー
クラウディオ・カッシネリ/ヴァン・ジョンソン
パオロ・マルコ/マリル・トーロ

●20世紀の現代に甦る古代恐怖伝奇!
80年代バブルの申し子会社、マウントライトの配給で
特別上映もされたTVムーヴィー(日本で出ているのは98分の短縮版)。
製作を「コンコルド」のルチアーノ・マルティーノが担当、
監督には彼の実弟セルジョ・マルティーノが当たっている。
また音楽にフルチ映画でなじみの深いファビオ・フィリッツィが
クレジットされており、「
ビヨンド」のスコアがちゃっかり流用されている。
(またオリジナルのアートワークにも「墓地裏の家」が使われた)
脚本に「
デモンズ」のダルダノ・サケッティと、マルティーノ兄弟とは
交友が深いエルネスト・ガスタルディ。娯楽映画専門の新旧脚本家が
組んだお話の内容は・・・エトルリア文明の遺跡を発掘研究していた
夫(ジョン・サクソン)が首をねじられて殺される悪夢を見た美しい妻
(「奇跡の詩」が有名なエルヴィーレ・オードレー)は現地に飛び、
そこで謎めいた連続殺人事件に巻き込まれる。
麻薬密輸組織が事件の背後に関わっていることを調べ上げた
彼女の身に危険が迫るが、事件は古代文明の呪いによって
意外な方向へ発展していく・・・。

出演者もそれなりに豪華で、クラウディオ・カッシネリ、
ヴァン・ジョンソン、パオロ・マルコ、マリル・トーロら。
日本版のビデオからは出演場面はカットされたが、
地獄の門」のジョン・モーゲンも出演しているようだ。
イタリア=フランス合作。ビデオはパック・インから。

 

「近未来戦士アトー:炎の聖剣 (V)」(82〜83)
ATOR:L'INVINCIBLE

「ラストハーレム:美女楽園に隠された愛欲の罠 (V)」(82)
THE LAST HAREM

●世界的にトップクラス・モデルのラウラは、ヨーロッパで撮影中に
中近東でも屈指の富豪であるハンサムな男アルマラリックと知り合う。
甘いロマンスを経て、ついに彼と結婚したラウラは夫の豪邸にやって来るが
そこは大勢の愛人が一緒に暮らす、アルマラリックのハーレムだった。
ラウラはすぐにこの結婚を後悔するようになるが、逃げ出せば
夫の親衛隊によって死の報復が待っている。
奇妙な緊張が高まる中、アルマラリックは唯一自分の妻として認めた
美女サラ(コリンヌ・クレリー)を連れてきた。当惑する女たちの間に
広がっていく殺意・・・その夜、サラは何者かによって殺されてしまう。
怒り狂うアルマラリックの周りに冷ややかな表情の美女たちが
静かに忍び寄ってくる・・・。

主演のアルマラリアックには「女王陛下の007」のボンド俳優
ジョージ・レイゼンビー、殺される美女に「O嬢の物語」のコリンヌ・クレリー。
彼女は「007/ムーンレイカー」でボンドガールだった過去があり、
その辺りが絶妙な取り合わせ。美女がウヨウヨしているハーレムの場面は
なかなか見応えあり。監督は女の群を描くのがうまいセルジョ・ガローネ
(脚本も担当している)。音楽はステルヴィオ・チプリアーニ。
日本劇場未公開(ビデオ:徳間)

 

「バイオ・モンスター (V)」(82)
PANIC
I VIVI INVIDIERANNO I MORTI/BAKTERION
イタリア=スペイン合作/カラー・90分
日本劇場未公開(ビデオ:松竹富士)

監督:アンソニー・リッチモンド(トニーノ・リッチ)
脚本:ヴィクトル・アンドレス・カテナ/ハイメ・コマス
出演:デヴィッド・ウォーベック/
ジャネット・アグレン/フランコ・レッセル/ロベルト・リッチ

●永遠のヘボ監督T・リッチによるミュータント・ホラー。
ロンドンの町を放射能汚染で怪物化した科学者が暗躍、
地下道を移動経路にして次々に市民を襲っていく。
安いなりに楽しめる娯楽作。
主演のD・ウォーベックとJ・アグレンのコンビが一番の見物。

暗闇の殺意」(80〜83?) 
A BLADE IN THE DARK

 

「ゴールデン・コブラ」(82)
THE HUNTERS OF THE GOLDEN COBRA

●「地獄の謝肉祭」の監督アントニオ・マルゲリティが撮った
荒唐無稽な戦争アクション。日本敗戦の色濃い第二次世界大戦末期。
日本軍は最後の反撃を、勝利をもたらすという伝説のある幻の黄金の
コブラ像に託した。その情報を察知した連合軍は、コブラ像を日本軍よりも
早く奪取するために一人のエージェントを送り込む・・・。
このストーリーからも察せるように大ヒット映画「レイダース」からのパクリ。
エージェントに扮するのが「ビヨンド」のデイビッド・ウォーベックで、
ジャングルに住む白人美少女が「地獄の門」のアルマンテ・ススカ
(アルマンテ・ケレール/アントネッラ・インテルレンギ)。
ウォーベックと組むドイツ人将校が「ザ・ショック」のジョン・シュタイナーで
マルゲリティ作品には欠かせないルチアーノ・ピゴッツィ(アラン・コリンズ)も
しっかり登場。画面を本物のゼロ戦が飛び交い、火山が爆発する。
ミニチュアが得意なマルゲリティの本領が120%発揮された怪作だ。

「新・カリギュラ (V)」(82)


「カリギュラ2」(82)
CALIGULA U

●空前のヒットを記録したボブ・グッチョーネ製作の「カリギュラ」に
触発されて、ジョー・ダマート(デビッド・ヒルズ名義)が放った
B級セックス・オージー。主演のカリギュラには「アクエリアス」
「デモンズ・キラー」のデイビッド・ブランドン(クレジットはデイビッド・
ケイン・ホートン)。演劇出身である彼の仰々しい演技は意外と
カリギュラにも向いているようで面白い。
純真な親友リヴィア(「デモンズ」のファビオラ・トレード)を殺された
美女ミリアムは復讐の為、奴隷女に身をやつしてカリギュラに
近づくが・・・。他にもガブリエレ・ティンティ、チャールゾ・ボローメル、
ミケーレ・ソアヴィ(舌を切られる詩人役)らが登場、画面を賑わしている。

映画自体は10分以上ある乱交シーン(馬と獣姦する奴隷女も登場)や、
血にまみれた虐殺シーンなど胸が悪くなるような見せ場が続出。
さすがダマート、とゴア映画通をも唸らせる恐るべき1本。
音楽はカルロ・マリア・コルディーオ。日本劇場公開作(ビデオ:コロムビア)。

「アイアンマスター(V)」(82)
IRONMASTER

「ある女の存在証明」(82)


マンハッタン・ベイビー (V)」(82)
MANHATTAN BABY

「ブロンクス・ウォーリアーズ (V)」(82)


「愛の謝肉祭 (V)」(82)
OLTRE LA PORTA
BEHIND THE DOOR

「トリエステから来た女 (V)」(82)
LA RAGAZZA DI TRIESTE

●艶笑コメディを数多く手掛けたキャリアの持ち主、
パスクゥワレ・フェスタ・カンパニーレが、「町でいちばんの美女:
ありきたりな狂気の物語」でもコンビを組んだベン・ギャザラと
オルネラ・ムッティを起用して撮り上げた愛の寓話。

コミック作家であるディーノ(ギャザラ)はある日、海で溺れかけた
若い美女ニコール(ムッティ)と出会い、お互いに恋に落ちた。
奔放なニコールの振る舞いは普通ではなく、素性すら分からなかったが
ディーノは彼女のミステリアスな魅力に溺れていく。
しかし彼の元恋人(ミムジー・ファーマー)の出現で、ニコールは
精神のバランスを崩し、奇行に出るようになる。
ニコールは医師(ウィリアム・バーガー)のサナトリウムに入るが、
彼女を忘れらないディーノによって海辺にある彼の自宅へと連れ戻される。
そしてディーノの目の前で、ニコールは初めて会った時と同じように
波間へ姿を消した。
トラッシュ映画にも出ている俳優達の、一般作でのちゃんとした
演技が楽しめる(・・・がゴキブリ風呂とかもちゃんと出てくる)1本。
カラーを生かした撮影もなかなかの見もの。

「狂戦士サングラール (V)」(82)
THE SWORD OF THE BARBARIANS
SANGRALL LA SPADA DI FUOCO
LE SPADE DEIBARBARI

イタリア映画/カラー・90分/日本劇場未公開(ビデオ:映音)

製作:エットーレ・スパグニョーロ
    ピーノ・ブリッキ
監督・原案:マイケル・E・レミック[ミケーレ・マッシモ・タランティーニ]
脚本:ピエトロ・レニョーリ
撮影:ジャンカルロ・フェランド
編集:フランコ・カッピーニ
音楽:カルロ・カンパニーノ

出演:ピーター・マッコイ(サングラール)/マルガリータ・ランゲ
[マルガリータ・クリスティーヌ・ランゲ](炎の女神ラニ)/
サブリア・シアーニ(黄金の女神)/アル・ハン[ハルヒコ・ヤマノウチ]
(リー・ウー・タン)/アントニー・フリーマン[マリオ・ノヴェーリ](ナヌーク)/
イヴォンヌ・フラシェッティ(アキ)/エクソマリア・ロドリゲッズ(サングラールの妻)

●イタリアで一時期大ブームになったアーノルド・シュワルツェネッガーの
「コナン」シリーズをパクったファンタジック・アドベンチャー物の1本。
神と人間の共存する混沌とした暗黒時代を舞台に、地上に悪の帝国を
築こうとする炎の女神ラニと、それを阻止しようと人々を率いて闘う若き
戦士サングラールの果てしない闘争を描く。
ラニの怒りをかったサングラールは妻と一族を殺されてしまう。
ラニへの復讐を誓った彼は黒い山に住む賢者の助けを求め、苦難の道を進む。
途中、サングラールの仲間となった女戦士アキと、弓の名手である東洋人の男を
引き連れ、サングラールは遂にラニと対決、弓を放って彼女を倒すのだった。

日本版ビデオのスリーヴには85年作品とあるが、調べてみると
制作年度は82年の模様。監督のマイケル・E・レミックは女囚映画や
ジャングル・ホラー「
魔境のいけにえ」などの娯楽映画一直線の人で、
アクション場面にノリの良い音楽をかけまくる安直な演出はこの映画でも健在。
SF/コンクエスト」には顔を隠して(邪悪な女神オクロン役で)出ていた
イタリアン娯楽映画の裸の女王サブリア・シアーニにも注目。

 

ザ・リッパー (V)」(82)
THE NEW YORK RIPPER

●フルチがNYにロケして撮り上げた残虐ジャーロ。
一応お話はミステリー仕立てだが、割れたガラス瓶をストリッパーの
女性器に突き刺したり、眼球や乳房を剃刀の刃で真っ二つに引き裂く
など、次々に登場する殺人シーンの手口が余りに凄まじくて
謎解きを忘れてしまうほど。フランチェスコ・デ・マージの安いテーマ曲が
内容と見事にマッチして泣かせる。
犠牲者になる女優を筆頭に、キャストもなかなか豪華。
フェリーで殺される自転車の女性、シンシア・デ・ポンティは
79年度のミス・イタリー。

 

シャドー」(82)

 TENEBRAE

「怒りの戦士 グレート・トア (V)」(82)
THOR IL CONQUISTATORE
THOR THE CONQUEROR
イタリア映画/カラー・91分/日本劇場未公開(ビデオ:パックイン)

製作会社:アブルッゾ・シネマトグラフィカ
製作:ロベルト・ポッジ
マルチェロ・ロメロ
監督:アンソニー・リッチモンド(トニーノ・リッチ)
原案・脚本:ティート・カルピ
撮影:ジョヴァンニ・ベルガミーニ
編集:ヴィンセンゾ・トマッシ
助監督:ロベルト・リッチ
音楽:フランチェスコ・デ・マージ
SFX:マリオ・チッカレーザ

出演:コンラッド・ニコルス[ルイジ・メッザボッテ](トア)/
マリア・ロマーノ(イーナ)/マリッサ・ラング[ロンゴ](奴隷女)/
クリストファー・ホルム(エトナ)/ラフ・ファルコーネ[ラフ・バルダサーレ]
(ガント)/アンジェロ・ラグーサ

●「ラッシュ/地獄からの脱出」など多くのC級アクション映画を
発表し続けるアンソニー・リッチモンドが監督したヒロイック・ファンタジー。
公開されるやヨーロッパで大ヒットとなり、コミック化もされた(らしい)1本。
映画自体はA・リッチモンドの監督作らしく、安くて良く分からない出来。
SFXのマリオ・チッカレーザはエンパイア・スタジオのアーティスト。

奴隷娘に扮するマリッサ・ロンゴは、フルチがスーパーヴァイズした
「レッドモンクス」や、「ナイトメア・コンサート」に出ていた女優。
他にもアマゾネス映画やアクション物に良く顔を出している。

「バトルコマンド:裏切りの七人(V)」(82)

「サバイバル・ジャングル:失われた黄金(V)」(82)

「謎のプリズナー♀:女囚No.1369 (V)」(82)

「死体を積んで」(82)

「マッドファイター (V)」(82)

「真夜中の殺人パーティー/キリング・アワー (V)」(82)
THE KILLING HOUR

●TVでも何度か放映されたサイキック・ミステリー映画。
アメリカのある中都市で、手錠を使った連続殺人が発生、
被害者の間にはこれといった関係はないように思えたが、
美術大学に通う女子大生がトランス状態で描いた絵画が
偶然にも殺人現場を指し示していることに気付く。
このスクープを嗅ぎ付けたTVのキャスターは彼女を
自分のショーに出演させようとするが・・・。
低予算SFX映画「キャメロン」や、無名時代のトム・ハンクスが
顔を出した「血ぬられた花嫁」を発表した中堅娯楽映画監督、
アルマンド・マストロヤンニの演出はこの映画でもそれなり。
主演はエリザベス・ケンプとペリー・キング。

 

<1983年>

「エロティック・ゲーム (V)」(83)

「猛獣大脱走」(83)
WILD BEASTS

「女囚エマニュエル (V)」(83)
BLADE VIOLENT

ブラッド・リンク (V)」(83)
BLOOD LINK

「核戦士シャノン (V)」(83)
ENDGAME

●ジョー・ダマートがスティーヴン・ベンソン名義で撮った
ポスト・アトミック・アクション。主演は「サンゲリア」の船長こと
アル・クライヴァー[ピエール・ルイジ・コンツィ]。
核戦争の勃発によって廃墟と化したNY。TVでは殺戮をとらえた
死のゲームがオンエアされ、シャノン(クライヴァー)はそれで
ただ一人生き残り続ける戦士。彼はある時、突然変異で誕生した
超能力者テレパスに命を救われ、彼等の国外脱出を助けることになる。
帝国群の追跡、放射能汚染によって動物にミューテーションした
怪物(アル・ヤマノウチ!)の襲撃を避け、壮絶極まりない戦いが繰り広げられる。
「ゾンビ99」のジョージ・イーストマン、ブラック・エマニュエルこと
ラウラ・ジェムサーがモイラ・チェン名義で出演。
海外ではちょっとしたカルト映画になっているようである。

「近未来戦士テキサス2020年 (V)」(83)


アバンチュールはデュエットで (V)」(83)
MYSTERE

「ヨオ 未来から来たハンター (V)」(83)
YOR


黄色い悪夢 (V)」(83)
THE HOUSE OF YELLOW CARPET


「鍵」(83)
THE KEY


魔境のいけにえ (V) / 食人族・最後の晩餐(V/DVD)
(恐竜谷殺人事件:劇場公開題)」(83〜85)

MASSACRE IN DINOSAUR'S VALLEY

イタリア映画/カラー・94分/ヴィスタサイズ
日本劇場未公開(ビデオ:SONY=マウントライト/スパイク)

監督・原案・脚本:マイケル・E・レミック[ミケーレ・マッシモ・タランティーニ]
撮影:エジソン・バティスタ

出演:マイケル・ソプキウ/スザンニ・カラバル/
ミルトン・モリス/マーサ・アンダーソン/ジョフリー・ソアーズ/
グロリア・クリスタル

●恐竜谷と呼ばれるジャングルの奥地に化石発掘の目的で
踏み込んだ大学教授とその娘ら、一行。しかし途中セスナ機が墜落し、
大半の乗客が死亡。辛うじて生き残った人々は生還を目指すが、
ジャングルに潜む食人族や、悪徳発掘業者によって一人、また一人と
命を落としていく。
「女囚アンジェラ」のM・E・レミックがノリノリのチープ・サウンドにのせて描く、
桃色秘境アドベンチャー(笑)。新リリースはエロティックな場面が落ちた
カット・バージョンという噂。

SF/コンクエスト:魔界の制圧 (V)」(83)
CONQUEST


未来帝国ローマ (V)」(83)



「ゼダー:死霊の復活祭 (V)」(82〜83)
ZEDER:VOICES FROM THE BEYOND

●「笑む窓のある家」や「オーメン:黙示録」等のホラー映画の他、
「ジャズ・ミー・ブルース」などの一般作でも佳作を残している
プーピ・アヴァーティ監督が撮った奇妙な雰囲気のオカルト映画。
小説家志望のステファノ(「サスペリア2」「デアボリカ」のガブリエレ・
ラヴィア)は、結婚記念日に妻から中古のタイプライターを送られた。
彼はそのタイプに残されたインクリボンから謎の一文を発見する。
それは死者を蘇らせるという<Kゾーン>と呼ばれる謎の場所に関する
文章だった。ステファノは早速、小説の題材にしようとKゾーンの
取材を開始するが、その行く手を遮るように関係者達が次々に
ミステリアスな死に方で消されていく。
やがてステファノが封印されたKゾーンを発見した時、
そこには一体の死体が安置されていた。だが次の瞬間、
その男は目を開けて笑い声を上げた!そして禁断の場所に足を踏み入れた
ステファノを恐るべき結末が待っていた・・・。

ラストのオチといい、Kゾーンの存在といい、どこかS・キングの
「ペットセメタリー」を彷彿させる作品。ステファノが謎を解いていく
過程はちょっとしたミステリー映画風で、なかなかにスリリング。
リズ・オルトラーニが担当した音楽はやたらと騒々しく、
地味なアヴァーティの演出とチグハグなのがまたおかしい。

「地獄の戦士:ブラストファイター (V)/
ダーティーファイター(TV)」(83)

BLASTFIGHTER

<1984年>

「死神ジョーズ:戦慄の血しぶき (V) /
ジョーズ・アタック 2 (DVD)」(84)

SHARK-ROSSO NELL'OCEANO

「女テロリストの秘密」(84)

マーダロック(デビルズ・ダンシング)(V)」(84)
MURDER-ROCK

「ゾンビ・クイーン:魔界のえじき/リビング・デッド・ガール」(84)
LA MORTE VIVENTE
aka:Living Dead Girl


●「殺戮謝肉祭」に続くジャン・ローランの血みどろゾンビ映画。
但しお話は他のローラン作品と同じく、ワンロケ(毎度お馴染みの古城)限定で
望まれぬ生を受けてしまった人間の戸惑いと悲しみを描いている。
工場廃液で甦り、次々に人間を襲って生肉を貪る美女。
彼女の幼馴染みで同性愛相手だった女は、彼女をかくまおうとするが。
日本コロムビアからの新リリースは2000年9/21日。
鮮明なニューマスター映像に綴られるビビットな真紅の血が衝撃的。
タイトルも英題の「リビング・デッド・ガール」に戻っている。

 

「漂流少年 (V)」(84)
THE SEA DEVILS
LOS DIABLOS DEL MAR
スペイン=イタリア合作/カラー・87分
日本劇場未公開(ビデオ:大映)

製作総指揮:アルフレード・カサード/J・P・サイモン
監督:ファン・ピークェル・サイモン
原作:ジュール・ヴェルヌ
脚本:ホアキン・グロウ
撮影ファン・マリネ
音楽:アルフォンソ・アグロ

出演:イアン・セラ
/パティ・シェパード
フランク・ブラン/アルド・サンブレル
ジェラール・ティシー/フラビア・ザルゾ

●スペインとイタリアが合作で発表した空想歴史スペクタクル。
原作はジューヌ・ベルヌの「15 Years old captain」で、
監督を担当しているのが「ブラッド・ピーセス」のJ・P・サイモンという
ちょっと興味をそそられる作品。
奴隷ハンターの海賊バン・ハッサンに襲われた少年達と
彼等を助ける大人達が上陸した未知の大陸での冒険がお話の中心で、
冒頭の船上火災(スペイン映画伝統のミニチュア芸!)に始まり
捕鯨シーン、大嵐、大火事、アフリカ人のモブシーンと見せ場が連続。
予算をかけて長期ロケーション(アフリカ、ポルトガル、スペイン各地で
ロケを敢行。お金のかからなさそうな場所ばっかり!)を敢行、
室内シーンはマドリッドのダガンツォ・スタジオで撮影されたそうだ。
主演には新人の子役が使われているが、スペインの大物女優
パティ・シェパードを始め、「情無用のならず者」のアルド・サンブレル、
「神秘の島・地底人間の謎」のジェラール・テイシーら名のある役者も
数人出演している。一見超大作のようだが上映時間はお手軽な87分。

「狼どもの戦場 (V)」(84)
CODENAME: WILDGEESE
GEHEIMCODE WILDGANSE

●アンソニー・ドーソン(アントニオ・マルゲリティ)監督の戦争アクション。
ヘリコプターアクションや巨大な橋の爆破シーン、クライマックスの物量作戦など
ド派手な戦争アクション映画の要素を全て投入した作り。
キャストも戦争物のファンには嬉しい面々で、70年代のアクション映画で
アクの強い個性で活躍した俳優たち・・・リー・ヴァン・クリーフ、アーネスト・
ボーグナイン、クラウス・キンスキー・・・に加え、紅一点で「モア」「炎のいけにえ」の
ミムジー・ファーマーが配されている。主演のルイス・コリンズは正統派の
2枚目俳優。

「欲望の小部屋 (V)」(84)
L'ALCOVA

「アマゾンの秘宝 (V)」(84)
TREASURE OF THE AMAZON

●娯楽派監督ルネ・カルドナ・Jr.が撮ったジャングル・アクション物。
「サランドラ」「悪魔の沼」の大男スチュアート・ホイットマンを
荒くれ探検家に起用し、ジャングルの奥地に眠る秘宝を探し求める
トレジャー・ハンターの野望を、首狩り族、ピラニアの襲撃などを
盛り込んでそれなりに描いた1本。
共演にドナルド・プレザンス、「ピラニア」のブラッドフォード・デイルマン、
西部劇でお馴染みのジョン・アイアランドなど。

「殺意の瞬間」(84)
CRIMEN EN FAMILIA

●暴虐の限りを尽くす父親に耐えられなくなった
一家の長女が、家族の協力を得て父親を殺害する
犯罪サスペンス。何となくこの粗筋は史実に基づいた
「ベアトリス・チェンツィ」事件を下敷きにしている雰囲気。
但し、父親が殺された時点でお話が終わってしまうので、
美少女ヒロインの受難物語を期待していると肩すかしをくらう。

イグナシオ・コスタ(アグスティン・ゴンザレス)は誰からも
憎まれている男。家族への暴力は日常茶飯事で、妻マリア
(ヌリア=チャロ・ロペス)にセックスを強要し、パーティーに
でかけようとした娘のドレスを引き裂き、自分のボディガードに
妻とのセックスを奨める。遂に耐えられなくなった一家の長女
マリアナ(クリスティナ・マルシラック)は父親に銃口を向けた・・・。

監督のサンチャコ・サン・ミュグエルの演出はスピード感がなく、
唯一の見どころはヒロインを演じるC・マルシラックか?
後にアルジェントの「オペラ座:血の喝采」に主演する彼女の
荒削りな美貌は確かに一見の価値ありだ。

「カリギュラ3 (V)」(84)


「超人ヘラクレス2 (V)」(84)


「ショッキング・ブルー:女囚アンジェラ (V)」(84)

「子供は何でも知っている(小さな炎)」(84)

Serpiente de mar (84〜85)

 

 

<1985年>

殺しの方程式:サイコキラー」(85)
FORMULA FOR A MURDER
aka:7 Hyden park

デモンズ」(85)
DEMONI(DEMONS)

「フェノミナ」(85)
PHENOMENA

「ラッツ:恐怖の殺人ネズミ (V)」(85)
RATS:NIGHTS OF TERROR

「性夢の館 (V)」(85)

「誘惑のオブセッション/白い肌の淫らな幻想 (V)」(85)
IL PIACERE

「インモラル・ストーリー・オブ・O/O夫人の背徳 (V)」(85)
VOGLIA DI GUARDARE

「聖少女アンジェラ:官能のロンド (V)」(85〜86)
DOLCE PELLE DI ANGELA
イタリア映画/カラー86分/日本劇場未公開(ビデオ:日本コロムビア)

監督:アンドリュー・ホワイト(アンドレア・ビアンキ)
音楽:ウバルト・コンチニエロ
出演:ミッチェラ・ミッチ/カルロ・ムッカーリ/アニタ・エクバーグ

●18歳で孤児になり遺産のロバを売って、ローマ行きの馬車に乗った
美少女アンジェラは、マダム・ロッキと知り合い、彼女が経営する娼館で
世話になることになる。美しいアンジェラの裸体が客の話題になり始めた頃、
ダンディな泥棒が出現、聖少女の数奇な運命が開かれる・・・。

イタリア本国ではアダルト・クイーンとして呼び声高い
ミエチェル・ミッチが主演。またフェリーニ映画で有名になった
スウェーデンのグラマー女優アニタ・エクバーグも顔を見せている。


「モンスター・ドッグ (V)」(85)
MONSTER DOG

「スキャンダル:愛の罠」(85)


「ブラディ・ムーン−血塗られた女子寮−(V)」(85)
BLOODY MOON

●B級ホラーの怪人ジェス・フランコが放つ未公開ハードコア・ゴア映画。
エロティズムとゴア描写が見事に融合した、猟奇趣味濃厚な1本。
自分を拒んだ少女をハサミでメッタ刺しにして惨殺した、顔に傷を負った
青年が精神病院を退院した。出迎えに来た姉は、彼を自分と母親が経営する
全寮制の女学院へと連れてくる。学園に一人遅れてやって来た美少女
アンジェラに青年がほのかな恋心を抱くのと同時に、アンジェラの周りで
不気味な連続殺人事件が起き始める。ナイフで背中から乳房まで
突き刺されたり、石切り台にくくりつけられ電動ノコギリの刃で
首を切り落とされ、首を凍りバサミで締め上げられて次々絶命していく
女生徒たち。学園の経営者である母親も顔面を松明で焼かれて殺される。
この事件の裏には、青年の姉と彼女の恋人が仕組んだ恐るべき陰謀が
隠されていた・・・。

 

「ドラキュラ一家 地上げのえじき (V)」(85)
FRACCHIA CONTRO DORACULA

イタリア映画/カラー・85分/日本劇場未公開(ビデオ:パックイン)

製作会社:FASO フィルムズ.SRL
制作:アチール・マンゾッティ
監督:ネリ・パレンテ
撮影:ルチアーノ・トヴォリ

出演:パオロ・ヴィラッジオ/エドモンド・パルダム(ドラキュラ)/
ギギ・リーダー/アニア・ピエロニ

●バブルの申し子的ビデオ会社、マウントライト社からリリースされた
イタリア製のドラキュラ・コメディ。
うだつの上がらないドジな不動産屋(ヴィラッジオ)が、ドラキュラ一家の住む
トランシルバニアの古びた城にお客を連れて行き、てんやわんやの騒動を
巻き起こす内容。主演のヴィラッジオ(この映画では脚本も担当)は、
小太り・小男・小心者のルックスで、イタリアン・コメディの人気者。
日本ではオルネラ・ムッティと共演した、ステーノ(ステファノ・バンツィーナ:
イタリアの伝説的コメディ監督)の監督作品「ボニー&クライド 俺たちに明日はある」が
リリースされている。

この映画の見どころとしてはアルジェントの「サスペリア」「
シャドー」などで
美しい画面を見せてくれたルチアーノ・トヴォリが担当したキャメラ、
「皇太子の恋」(54)で知られるイギリスの性格俳優エドモンド・パルダムや、
シャドー」のアニア・ピエロニ(マウントライトの光山氏もお気に入りだったとか)ら
ちょっと変わったメンツの出演者が挙げられる。

 

「SCHIAVE BIANCHE: IL SESSO E LA VIOLENZA (未)」(85)


「サバイバル・ショット:恐怖からの脱出 (V)」(85)

CUT AND RUN

●スクープを取ろうと危険な現場へ体当たり取材を繰り返す
キュートな美人レポーター、フランシス(リサ・ブロント)と
彼女に惚れているキャメラマンのマーク(レオナード・マン)は
南米麻薬密輸団を追ううち、ガイアナで起きたジム・ジョーンズ率いる
人民寺院の集団自決で自殺したはずのホルン大佐(リチャード・リンチ)が
生きていることを知る。彼の独占インタビューを取るために
コロンビアの奥地へ足を踏み入れた彼等が見た物は想像を絶する
恐るべき地獄絵図だった・・・。

「カニバル」「食人族」のルッジェロ・デオダートが放った
<ジャングル・ショッカー>映画の第3弾にして壮大な血みどろの最終章。
「パラダイス」のウィリー・エイムズや、「サスペリア」のバーバラ・マグノルフィ等の
若手を始め、「パラダイム」で多くのファンを獲得したリサ・ブロント、
「シンシア:悪夢の惨劇」のリチャード・リンチらアメリカ俳優、
また大御所カレン・ブラックやレオナード・マン、通なファン向け?に
「ザ・ショック」のジョン・シュタイナーらの起用まで、キャストが一段と
豪華になっている他、音楽をクラウディオ・シモネッティが担当するなど
気合いの入り方がいつもとずいぶん違う。本格的なロケやヘリ、
飛行機を使った空撮もテンコ盛りで、予算が沢山あった事が伺える1本。

またショッキングなゴア効果も、人喰い場面が中心だった前2作とは
ひと味違うインパクトのある見せ場に仕上がっている。
しかし残念なことに、日本で大手のCBS/FOXからリリースされている
ビデオはその残虐場面をことごとくカットしてしまったマスター。
実際には<カット版>と言うよりも、これはショック・シーン自体を
全く別のテイクを用いて再編集したアナザー・バージョンと考えた方が良く、
今のところ、この映画のUNCUT版はオリジナルの伊語バージョンか、
香港で出ている英語版のVCDでチェックする他はないようだ。
(以下:残虐シーンの違いを列挙:(→)は日本版での描写)

@冒頭、「サランドラ」のマイケル・ベリーマン扮する原住民達が
ジャングルにある水上麻薬精製所を襲撃する場面で、
ベリーマンに投げられた男が木の杭に串刺しになるショット
(→水に落ちるだけ)、女性達が服を身ぐるみはがされ(→服を着たまま)、
両足に木串を突き刺され(→血の吹き出るショットはなし)挙げ句に
レイプされ、ベリーマンに鉈で首を切り落とされる(→断首は一切なし)。

Aフランシスとマークが踏み込んだ麻薬密輸団のアジトで
一味が虐殺されているのをリポートする場面。
両足にナイフを突き刺されて殺されている女性がヘアも見える全裸状態。
(→日本版では服を着ている。せいぜい片方の乳房が見えている程度)

Bジャングルにある密輸団のアジトの見張り男がベリーマン扮する
刺客に襲われて首に串を差され、その後下腹を鉈で切りつけられ、
開いた傷口から大量の血や内臓がドバドバ流れ出す。
(→鉈を振り下ろすショットで終わり)

C原住民の襲撃を受ける密輸団のアジト。
ドアに背を向けて立っていた男の下腹を突き破って鉈の刃先が飛び出る。
(→絶叫した男が首をうなだれるとカメラが下腹を写す。すると
鉈の刃先が突きだしている:完全に別ショット!)その後、
男の仲間がドアに磔になった死体ごとマシンガンを掃射すると
死体が蜂の巣になるショットは日本版にも残っている。

D原住民達の様子を伺いながら草むらを進む密輸団の男が
首を吹き矢で突き通され、更に首を鉈で跳ね飛ばされる。
(→吹き矢が刺さって終わり)

E草むらに転がったその男の生首を発見した若い女性が絶叫する。
(→首に吹き矢が刺さった死体が転がっている別ショットを採用)

Fジャングルの中でトミー(ウイリー・エイムズ)が股裂き状態の
密輸団の男を発見するシーンで、ズバッと裂けていく胴体を横から撮った
ショットが残っている(→日本版でエイムズが拳銃でとどめをさしてやる
ショットの切られてしまっている部分がそれ。日本版ビデオの裏ジャケに
問題部分の写真が載っている)。

G銃声を聞いて様子を調べに行ったマークが、股裂き死体に
禿鷹がたかっているのを発見する場面、そのクローズアップが追加。
(→日本版は引いたところから撮ったロング・ショットのみ)

日本版のビデオでは物語中、一番衝撃がデカイ(はずの)
リンチの自害場面だが、UNCUT版はそれまでの残虐場面があまりに
ひどすぎる為、あまり印象に残らない構成になってしまっている。
ということで、その首チョンパ、情報屋が列車に投げ込まれる場面は
日本版もUNCUT版も一緒。ベリーマンを使ったラストの失笑オチ、
カヌーの脇に浮かんでくる腐乱死体のシーンも同様のようす。

(Special Thanks to MASATO for UNCUT VCD)

「怪傑ローン・ランナー (V)」(85)
THE LONE RUNNER

●ルッジェロ・デオダートがロジャー・デオダート名義で撮った
痛快冒険アクション。膨大な財宝を持つサルタン王の娘、
美貌のアナリサ姫が盗賊一味に誘拐された。
財宝と引き替えに姫を帰すという要求を出してきた盗賊たちに
サルタンは腕利きの部下に姫の救出を命じるが、狡猾で凶悪な
盗賊たちに返り討ちにされてしまった。そこで王は伝説の勇者
正義の使徒ローン・ランナーに愛する姫の救出を依頼した。
ローン・ランナーは秘密兵器のミサイル・ボフガンと剣、
必殺カンフーを駆使して、砂漠の盗賊たちに戦いを挑む!

ローン・ランナーに扮するのは「類人猿ターザン」の
マイケル・オキーフ。ジョン・シュタイナーやアル・ヤマノウチも
しっかり顔を見せる異色劇画調アクション。

80年代後半〜90年代へ続く


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