●J.M.ウェストンのUーチップ「ドゴール」

J.M.ウェストンの最高峰の通称「ドゴール」の黒です。
この靴は、茶色を既に持っており、圧倒的な存在感と踵までピッタリと吸い付くような履き心地を堪能していますが、黒も欲しくなってパリで買ってしまいました。
実際に履くと、茶色よりは目立たなくて、さりげないお洒落を楽しむことができます。
カジュアル主体ではありますが、ソフトなスーツにはビジネスにも履けます。
黒なので、それほどは自己主張しないので、使い回しがとても楽なのです。
さらには、90%以上手作りの9分仕立てなので、ステッチなどの造りも一段と丁寧です。
この靴は、真に一生履けると断言できます。
耐久性には定評がありますし、クラシカルでオーソドックスなデザインもこれから何十年たっても色あせることはありません。
ソールのリペアも、普通の靴よりはその間隔が長いと予想されるので、修理による傷みも少ないはずです。
究極の一生靴の一つと思います。


ソール(靴底)のトゥ(つま先)とヒール(踵)に補強された、金属プレートは賛否が別れます。
確かに、カツカツと足音が響きますし、特に踵の金属プレートは靴同士がちょっとふれあう際など傷がつきやすいです。
しかしながら、私としては圧倒的な存在感のこの靴には、金属プレートの方が合っていると判断しています。
ちなみに、ゴムとか革に替える方も多いそうです。

ノルベジアン製法のため、ソール(底)との接合でアッパー(革の表面)にまで縫いが入っているのがわかります。
パリでもらったカタログでは、縫いは全て手で実施しているのが紹介されていますので、非常に手間がかかっていると思います。
縫い目の見えない縦に入ったスキンステッチも、手間のかかる技術です。


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