●靴の手入れ

靴の手入れは、雑誌や専門誌にいろいろな方法が載っていますが、どれが正しいかはよくわかりません。
ただし、履いた後に軽くブラッシングしてシューキーパーをいれることは、基本と思います。
できれば、数足をローテションで履いて、少なくても2日連続で同じ靴を履かないようにすると、傷みが非常に少なくなります。
私の個人的な例を紹介します。


●脱いだ後すぐに
まずは、茶系用と黒用を別々に用意したブラシで、軽くブラッシングします。
個人的には、腰があるのに柔らくて毛足の長い馬毛のブラシを使っています。

そして、すぐにシューキーパーを入れます。
シューキーパーは高いですが、木製で純正のものだと、靴に合います。
シューキーパーを入れると水分を吸ってくれることと、型崩れを防止してくれます。

ブラッシングとシューキーパーを入れておくだけでも、数年後の靴の状態が全然違います。

●2〜3回毎にクリームで磨きます
履いた後に毎回クリームで磨いてもいいですが、私は2〜3回履いた後にクリームで磨きます。
あまりクリームを塗りすぎると、革によくないそうです。
チューブとかビンに入った柔らかい乳化製のクリームは保革の効果がより強く、缶に入った固形の油性のワックスは光らせる効果が強いとのことです。
どのクリームを使った場合でも、塗ってしばらく置いてから、水をちょっと補給しながら、乾いたクロスで磨きます。
ただし、何となく以下のように、純正のクリーム(ワックス)を使っています。

J.M.ウェストンの場合は、純正の缶入りクリーム(ワックス)だけを使っています。
このクリーム(ワックス)は、ショップの方によると靴に必要な成分が全て含まれていて、他のクリームを塗る必要はないそうです。
浸透性がよく、塗ってから30分以上置いてから、水をちょっと補給しながら磨くとすばらしい光沢も出ます。
ただ、時々はメルトニアンのデリケートクリームも使います。

オールデン・コードヴァンの場合は、純正油性ワックスのみでよいと説明されています(乳化製クリームではありません)。
さらには、KIWIのワックスも、相性が良いです。
ただ、革の栄養を考えて乳化製のクリームも試していますが、革に染み込みにくくシミにすらなりそうです。
純正のビン入りクリームでも同様ですが、「CORDONNERIE ANGLAISE」のクリームが補色性が弱くシミになりにくいので、コードヴァンにも合っているように感じています。
特に、純正クリームのないマホガニー色は「CORDONNERIE ANGLAISE」のクリームがいいようです。
さらには、アレン・エドモンズのコードヴァン・クリームは、革への浸透性も良く、これが一番お勧めです。
ただし、いずれにしてもカーフよりは染み込みにくいので、塗った後にあまり時間を置かずに水をちょっと補給して磨きます。
ちなみに、クリーナーとしては、コロニルのビン入り・マイルド・クリーナーが効き目がソフトですし、クリームが残っていると磨くだけで色艶がよみがえるので使っています。
場合によっては、このマイルド・クリーナーを使った手入れだけでも、問題ありません。

ちなみに、ジョンロブ・パリは、デリケートクリーム・乳化性クリーム・油性ワックスと純正品が揃っていて、安心です。


●雨対策

(雨に強い、J.M.ウェストンのラバーソールU-チップ通称「ロジェ」)

この靴は、フッ素加工されていて、雨に強いです。
しかも「ゴルフ」よりも、オンタイム(ビジネス)にも使えるデザインで、黒もあります。



靴は、雨が苦手です。
しかしながら、不意の雨は避けようがないので、そのような場合はなるようにしかならないので、あまり気にしないようにしています。
ただし、出来る限りの手入れはしています。

基本的には、雨の予報の時はJ.M.ウェストンのラバーソール・フッ素加工の革を使った「ゴルフ」か「ロジェ」を履きます。
この靴は、本当に雨に強く、軽く水分をふき取ってから、ブラッシングするだけでも、結構回復します。
ただし、汚れは残る場合があるので、「コロニル」のマイルドクリーナーで(個人的にステインリムーバーよりも革にマイルドでありながら効きめが強いので好きです)、さっと汚れを取るために磨くこともあります。

普通の革底の靴で雨に当たった場合は、とにかくシミにならないように水分をすぐにふき取ります。
特にコードヴァンは、雨跡が残りやすくてしばらくとれないので、水分をなるべく早くとった方がいいです。
水が靴全体に浸透しきった場合は、新聞紙などを靴の中に何度も入れて、なるべく水気をなくすよう努力します。
そして、シューキーパーを入れて靴底を浮かせて乾かします。
ある程度アッパー(革の表面)が乾いたら、クリーナーで汚れの部分だけ汚れをとります。
そして、クリームを塗って置きます。
翌日も、状態によってクリーナーとかクリームで磨きます。


●ソール(靴底)の手入れ
革ソールは、コロニルに専門のソールトニックがありますが、時々しか使っていません。
以前は毎回使っていたのですが、靴底が黒くなるのがあまり好きではなかったからです。
革底が柔らかくもなりますが、一般にはよくわからない程度です。
確かに、雨の浸透防止とか多少は効果がありましたが、手入れをしても結局時期がきたらオールソール(靴底全体)リペアをショップに依頼するしか解決策がありません。
ソールのトゥ(つま先)とヒール(踵)のリペアもショップに頼んで修理してもらうしかないです。
ところで、トゥとヒールの修理はユニオンワークスとか靴修理専門ショップに頼んだりしますが、オールソールリペアの場合は靴の風合いを変えないため純正品を使うショップに依頼しています。
※ちなみに、J.M.ウェストンの日本のショップでは、靴底に何か塗ることを極端に嫌っています。私は、多少は効果がありますし、全く拒否するものではありません。

最後にシューケア関連のHPを紹介します。
●靴の修理・百科事典(リンク)