おさけの話5

TOPへ

お酒のTOPへ

前に戻る

2.日本酒
米を蒸して、酵母を使い発酵させて造ったお酒。

1.製造方法

(1)精米
精米歩合は飲米が90〜92%に対し、
普通酒の醸造用白米(酒造好適米)は70〜75%。
特定名称(吟醸酒など)に使用される米は、さらに削る量が多くなる。

(2)洗米
精白した米を洗い、糠を落とし、
約20時間水に浸す

(3)蒸米
高温の蒸気を吹きつけて蒸す。
蒸し加減は杜氏の腕のみせどころ。
ひねり餅という、蒸し米の一部を手に取り、
手でまるく伸ばして、蒸し具合をみる。
(蒸さずに熱風処理や融米処理する方法も一部使われる)

(4)麹づくり
蒸し米に麹菌を入れ、28℃前後の室(むろ)に床積みして、
温度・湿度を保ち、酵母を繁殖させる。

(5)もと(漢字が出ないTT_TT (酉元)って漢字さっ)造り/酒母造り
現在は速醸もとが主流。
麹、蒸し米、水を混ぜ、一定の乳酸を加えてつくる。
生もと山廃もとなどの、昔ながらの手法もある。

(6)仕込み
麹ともとに、さらに蒸し米、水を加える。
麹の酵素が米の澱粉を糖に変え、酒母がアルコール発酵させ、
もろみが出るようにする。
もろみは15〜20日の間発酵される。

普通は原料を3回に分けて仕込む(三段仕込み

(7)圧搾
発酵が終わったもろみを搾り、酒と酒粕に分ける。
一般の清酒は、圧搾後に貯蔵・熟成される。
貯蔵・熟成しないで出荷されたのが生酒と呼ばれる。


2.清酒の製法品質表示基準

平成2年4月から、一定の製法品質の条件を満たすと、
「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」など、
特定名称をラベル等に表示出来るようになった。

特定名称酒は、原料米に農産物検査法3等以上を使用し、
醸造用アルコールを添加する場合は、
白米の重量の10%以内であること、と決められている。
(本醸造酒は、白米1トンにつき、116.4リットル以下
(アルコール分1/4以下)に制限されている)

糖類は一切添加出来ない。

特定名称仕様材料精米歩合

純米大吟醸酒米・米麹50%以下
大吟醸酒米・米麹・醸造アルコール50%以下

純米吟醸酒米・米麹60%以下
吟醸酒米・米麹・醸造アルコール60%以下

特別純米酒米・米麹60%以下
純米酒米・米麹50%以下

特別本醸造酒米・米麹・醸造アルコール60%以下
本醸造酒米・米麹・醸造アルコール70%以下


3.酒造好適米
清酒の原料の米は、酒造工程上、
麹にする麹米、もと(酒母)を造るための酒母米、
もろみ造りに使う掛け米の3つに分けられる。
この中で出来上がりの味を大きく左右するのは、
使用量の1/4以下弱の麹米で、
一般的に酒米と言う場合、麹米を指す。

酒造りには一般玄米と醸造用玄米が使われる。
(一般玄米とは主食用の米)
醸造用玄米は、特等から3等に格付けされ、
その基準に満たない物は、一般米と同じ検査を受ける、
醸造用玄米の3等は、一般米の1等に当たり、
主食用米より厳しい基準となっている。

「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」には、
一般米の3等以上に該当する米が使われる。

酒造好適米として昔から、
摂津米(大阪・三島郡、豊能郡)、播州米(兵庫・河辺郡、加東郡)、
備前米(岡山・赤磐郡・和気郡)などの、米産地が知られている。

銘柄では、山田錦・五百万石・雄町・高嶺錦・八反が有名。


4.杜氏(とうじ/とじ)
清酒造りに携わる人たちは蔵人といわれ、
いくつかの役割に分担し、その長が杜氏と呼ばれる頭領である。
かつては家事をとり行う主婦の事を指す「刀時」という字だった。
(昔、四季折々に酒を造っていたのは女性だったため)
江戸時代以降、寒造りが定着すると、
仕込み作業は農閑期に長時間住み込みで働くようになり、
女人禁制になり、いつしか集団が組織されていった、
そのために、杜氏には2通りの意味があり、
蔵人の頭領と共に、その集団自体も杜氏と呼ばれる。

現在踏襲されている杜氏集団は28ある。

東北
津軽杜氏(青森)、南部杜氏(岩手)、山内杜氏(秋田)
中部
越後杜氏(新潟)、小谷杜氏(長野)、諏訪杜氏(長野)
能登杜氏(石)、大野杜氏(福井)、越前糖杜氏(福井)
近畿
丹後杜氏(京都)、丹波杜氏(兵庫)、南但杜氏(兵庫)
但馬杜氏(兵庫)、城崎杜氏(兵庫)
中国
備中杜氏(岡山)、広島杜氏(広島)、岩見杜氏(島根)
出雲杜氏(島根)、大津杜氏(山口)、熊手杜氏(山口)
四国
土佐杜氏(高知)、越智杜氏(愛媛)、伊万杜氏(愛媛)
九州
柳川杜氏(福岡)、久留米杜氏(福岡)、肥前杜氏(長崎)
生月杜氏(長崎)、値賀杜氏(長崎)


6.寒造り
日本酒は寒い季節に造られたものほどおいしいとされている。
11月頃から翌年3月頃までの寒い時期に、
1年分の酒を造ることを、寒造りという。
昔は腐敗しやすいために、1年中醸造していたが、
江戸時代に、米価安定のために、
米の端境期にあたる9・10月頃の酒造が禁止されたため、
それ以降は寒造りが習慣化された。
また寒造りの酒が夏を越して完熟し、
風味が増すことを「秋上がり」という。


7.速醸もと
現在の酒造りの主流となっている方法。
「乳酸速醸もと」の略で、
最初から精製した乳酸を加えて短い日数でもと造りをする。
約2週間で完成する。


8.生もと(きもと)造り
江戸時代に完成した、昔ながらのもと造り。
他の有害菌の繁殖を抑えるために、
自然の乳酸菌を育て、酵母の繁殖を助長する。
やがて乳酸菌自身も自分の出した酸によって自滅し、
優秀な酵母だけを残す。
生もとは濃厚な清酒の醸造に適し、
山卸しという非常にきつい作業を伴う。

山卸し
厳寒期の深夜に、蒸米、米麹、仕込み水をすり潰す作業。

仕込み水
日本酒の味を左右するのは米と水ですが、
特に80%以上を占める水は、重要な要素である。
リンやカリウムの多い硬水で仕込むと、辛口の酒に、
軟水で仕込むと甘口の酒になりやすい。
有名な仕込み水として、
灘の「宮水」(硬水)、伏見の「伏水」(軟水)がある。

9.山廃仕込み
生もと造りの「山卸し」作業を廃止した、
「山卸し廃止もと」の略。
もとを造る段階で通常の2倍の日数をかけ、
米麹の酵素力でゆっくりと蒸米を分解していく方法。


10.三段仕込み
仕込みの掛米は培養酵母の許容量に合わせ、
1度に入れずに分けて加えるが、
確実に醸酵させるために、3回に分けて仕込む事が多い、
これを三段仕込みという。
1回目(初添え)を1とすると、2回目(仲添え)はその倍、
3回目(留添え)は3倍というように量を増やし、
1日に1回ずつ加えていく。
(初添えと仲添えの間には、「踊り」と呼ばれる1日の、
休養期間がある)

掛米を4回に増やすと「四段仕込み」、
6回だと「六段仕込み」となり、
甘口の酒を造るときの手法にも使われる。


11.etc
原酒
一般の清酒は、もろみを搾った後、
アルコール度数を加水調整されるが、
加水調整しないで出荷される酒を原酒という。
20度程度の高いアルコール度数と濃厚な味わいが特徴。

生酒
貯蔵時&瓶詰め時の火入れを行わないお酒。
爽やかでフルーティーな味わいが特徴。

生一本
単一の製造場だけで造られた純米酒。

貴醸酒
仕込み水の代わりに酒を使って醸酵させたお酒。

新酒
搾りたての全く熟成させてないお酒。

古酒
3年以上低温で熟成させたお酒。
芳酵な風味で、老酒に似た味。
5年以上ねかせると「秘蔵酒」、
10年以上ねかせると「大古酒」という。

樽酒
木の樽で貯蔵し、木の香りをつけたお酒。

濁酒・どぶろく
もろみの状態のまま、蒸米や米麹の形がそのまま残ってるお酒。
古くからの神事のときに限り、
ごく少量の醸造が許可されている。

にごり酒
濁酒の蒸米や米麹の粒を細かく砕き、
目の粗い布で漉して、火入れして造ったお酒。
火入れしないにごり酒は、酵母や酵素が生きているため、
炭酸ガスが生じるため「活性清酒」という。

次のページへ

TOPへ