もう一人の東山魁夷
海外の旅で見つけた風景



「窓明り」1971(昭46)

魁夷の絵には、ほとんど人が描かれることはない。
それでも彼の絵には人の存在や生活のにおいを感じる。
たとえそれが、大自然の木々を描いたものであっても・・・。


「ローテンブルグの門」1971(昭46)

苔やしみの重ねられた古い門。

人間の歴史と、今そこにある生活と。


「窓」1971(昭46)



「石畳みの道」1970(昭45)



水面にうつる、瑞々しい草木。
湖面も空気も、みじんの曇りも見せずに佇んでいる。


「緑深き湖」1970(昭45)



若き留学の日々を思い出したのか、
甘酸っぱい香りが鼻腔をくすぐる。


「緑のハイデルベルク」1971(昭46)


「丘の教会」1971(昭46)


「夏に入る路」1965(昭40)





「白夜光」1965(昭40)

落ちることのないかすかな太陽の恵み。
わずかな光を求めて、木々は高く高く空に伸びる。
合間にはぬるむことのない、きんと冷えた水の流れ。








「夕かげ」1969(昭44)


「白暮」1963(昭38)

川辺を散歩する人の歩く速度で、
北欧の河も悠々と流れていく。



「晩鐘」1971(昭46)

「描くことは祈り」。
天に向かう尖塔は、空高く舞い上がる祈り。
今日の1日を感謝し、明日の1日を祈る夕暮れの鐘。


参考文献:東山魁夷 小画集(全6冊・新潮文庫)
東山魁夷 自然のなかの喜び(講談社カルチャーブックス)
東山魁夷 自選画文集(集英社)
東山魁夷「森への誘い」(日本経済新聞社)

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