夜明けの戦い

夜明けと共に、神は助けを与えられる。

旧約聖書『詩編』45編6節

 寒い冬は・・・

 教会修養会での、瀧栄子先生(山谷伝道所)のユーモアと真理に溢れるお話を幾つか思い出しています。

 「神さまは、寒い冬は、夜明けを遅くして下さる。これも神さまの恵み深いご摂理である」

 瀧先生は、おそらく夜明けと共に起き、神に祈る生活をしていらっしゃるのでしょう。その祝福が、瀧先生の全身に溢れていたことを思うと、本当に自分の怠惰な生活を嘆かわしく思います。

 サタンも早起きである

 でも、瀧先生はこんなことも仰っておられました。

 「もっと早く起きて祈ろうとすると、サタンはもっと早く起きています。誰にも邪魔されないで祈ろうとおもって、朝早く静ずかな海辺に行っても、サタンがついてきます。誰もいないはずなのに、いろいろな気配に惑わされて、気が散らされるのです」

 私も、静かな林の中で祈ったことがありますが、まったく仰る通りでした。誰もいないはずなのに、風の音までが恐ろしい気配として祈りを邪魔するのです。

 夜明けの戦い

 結局、瀧先生は「朝、目が覚めると、私はふとんの中で祈ります。起きてしまうと、結局、生活のこと、体のことで思い煩わされてしまうからです」と仰っておられました。私は、何よりもまず床をあげてしまわないと祈れません。私には、暖かい布団が、サタンの誘惑そのものだからです。いずれにせよ、朝の祈りを獲得するためには、瀧先生のような方でも、戦いがあるのだということを知って、私も少し安心しました。もっとも、瀧先生は、いつも戦いに勝っておられ、わたしはしばしば戦いに敗れてしまうのですが…。

 努めて祈りなさい

 「努めて祈りなさい!」これが瀧先生のもっとも強調されたことでした。確かに、祈ろうとすると、多くの戦いがあり、肉の弱さを痛感させられます。しかし、あとほんのちょっと頑張れば、勝利が目前にあるのです。戦いは夜明けと共に始まります。しかし、神の助けも、夜明けと共に、私たちに与えられるのです。
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