罪から清めてください

知らずに犯した過ち、隠れた罪から、
どうかわたしを清めて下さい。
あなたのしもべを驕りから引き離し、
支配されないようにしてください。

旧約聖書『詩編』19編13-14節

 二つの祈り

 この詩編の詩人は、自分の罪について二つのことを祈り求めています。

 一つは、自分が知らずに犯している罪に気づくことができますように。そして、その罪の悔い改めへと導き、二度と捕らわれることがないようにその罪から解放していください。こういう祈りです。

 もう一つは、あらゆる罪の根っこである、驕り高ぶりから解放し、謙遜の道を歩ませて下さいという祈りです。

 悪魔の罠から身を守ることができるか

 このような祈りをしなくても済む人がいるでしょうか。私たちは日々、悪魔から罪の誘惑を受けています。悪魔は嘘つきの父ですから、罪を罪でないようにみせることなど朝飯前のことです。あなたが善き業を終えた途端に、悪魔が側に来て「あなたは何て立派なクリスチャンでしょう」と、高慢への道へ誘うかもしれないのです。あるいは、あなたが行き詰まっているときに、悪魔が側に来てこうささやくかもしれません。「あなたが悪いんじゃない。あなたと共に働いている人たちの信仰が足りないのです。」

 いずれせよ、悪魔の嘘は、私たちに見破られないような仕方で、私たちを驕り高ぶらせ、自己満足や、義憤や、非難で満たし、イエスさまの歩まれた謙遜の道から引き離そうとするのです。私たちにとって、知らずに犯してしまう罪、気づかぬ内に驕ってしまう心、これは毎日の問題だと思うのです。

 祈りによって、悪魔から身を守ろう

 「いや、わたしは悪魔に負けない。悪魔の嘘はすべて見破ることができる」そうではありません。それこそが悪魔の罠なのです。あなたは悪魔に勝つことができません。それが出来るのはあなたの救い主イエスさまだけなのです。どうか、その点を忘れずに、日々、イエスさまが私たちを誘う悪魔に勝利し、この罪から私たちを解放してくださるように祈りましょう。
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