偽り者の父

悪魔が偽りを言うときは、その本姓から言っている。自分が偽り者であり、その父だからである。

新約聖書『ヨハネによる福音書』8章44節

 サタンの力は偽りにある

 サタンの力は偽りにあります。私たちの心を誘惑し、捕らえようとするとき、サタンはまことしやかに嘘を語り、教え、信じ込ませようとするのです。
 
 その腕前は、実に見事なものです。「食べると必ず死んでしまう」と、神さまが禁じられた木の実でさえ、サタンは、実に巧みな話術によって、「食べても死なない。それを食べると、神のようになるのだ」と人間に信じ込ませることに成功しました。
 
 このようにサタンは、真理を偽りにすり替えて、私たちに信じ込ませてしまうことが実にうまいのです。
 
 サタンは偽りによって、人間に自分は神だと信じ込ませることもできます。ファラオが真の神の力を侮った時がそうでした。

 サタンは、目の前の敵の方を実際よりずっと大きく見せることができます。約束の地に住むカナン人を初めて見たときのイスラエルがそうでした。
 
 サタンは、まことの友を敵だと信じ込ませることさえできます。サウルがダビデを殺そうとした時がそうでした。
 
 また、サタンは、罪を罪ではないと信じ込ませることもできます。ダビデがウリヤを殺し、彼の妻を奪った時がそうでした。
 
 サタンは、神様に従うことはとても難しいと思わせることができます。エリシャの言葉に従おうとしなかったナアマンがそうです。
 
 このような例は挙げれば切りがないのです。

 サタンの大嘘

 今も、サタンは私たちに大嘘をついています。

「人間は自然の働きの中で偶然に生まれた」
「神などいない」
「サタンなどいない」
「主に従うことは難しい」
「奇跡などない」
「わたしは立派な人間だ」
「あなたの罪は重すぎて赦されない」
  
 これらは皆、聖書の真理に反することで、私たちを真理から引き離そうとするサタンの大嘘なのです。このサタンの大嘘に騙されている人が何と多いことでしょうか! 嘘ではなく、真理を信じる者になりましょう。サタンではなく、神さまを信じましょう。

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