神、我らに語り給へり

神は・・・わたしたちに語られました。

『ヘブライ人への手紙』1章1-2節

 神は語り給へり

 「神は・・・わたしたちに語られました」と書かれています。神なき望みなき人間の希望がここにあります。何を語っておられるのかはさておきましても、神様がわたしたちに語っておられる自体、神様がわたしたちとの交わりを求めておられることを意味するからです。イザヤ書65章1節にはこう語れています。

 わたしに尋ねようとしない者にも
 わたしは、尋ね出される者となり
 わたしを求めようとしない者にも
 見いだされる者となった。
 わたしの名を呼ばない民にも
 わたしはここにいる、ここにいると言った。

 神様は、私たちを御自分との交わりの中に生きる存在としてお造りになりました。しかし、わたしたちは罪をもって神様を離れていきました。神様に背中を向け、自分勝手な道を歩いてきました。そんなわたしたちに、神様は「わたしはここにる、ここにいる」と呼びかけ、語りかけ続けてくださっているのだというのであります。

聞く者になること

 そのように神様がわたしたちに愛と恵みをもって語りかけ給ふ時、神様はただひとつのことを私たちに求めておられます。それは「聴く」ということです。

 みなさんは、何かに熱中するあまり、呼びかけられた声が聞こえなかったという経験をしたことがおありだと思います。同じ事が、神様とわたしたちにも起こっています。あなたは、神様を忘れ、神様の熱心なる呼び声も耳に入らぬほどに、自分の事に熱中していませんでしょうか。仕事、家族の交わり、友達づきあい、趣味、勉強・・・どれもこれも決して悪いものではありません。大切なことです。しかし、神様の声が聞こえなくなってしまっているということがあるのです。

 そんなあなたにさえ、神様は「わたしはここにいる、ここにいる」と語りかけ、あなたを御自分との交わりの中に招いてくださっています。あなたがどこにいても、何をしていても、静まってこの神の声を聴くならば、あなたの心に、生活に、神様の愛が満ち溢れてくるのです。心の耳を開いて、あなたに語りかけられている神様の御声を聴く者になりましょう。

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