■ 多くの不思議が起こる人生
人生に思いがけず訪れるのは苦しみだけではありません。「棚からぼた餅」、「瓢箪から駒」などという諺もあるように、時として人生には思いがけない喜び、慰め、助け、を経験することがあるのです。
詩編の信仰者も、「多くの不思議な業」、「数え切れない御計らい」という言葉で、「私の人生には、ほんとうに不思議なことがいっぱいある、偶然にしてはできすぎていることがいっぱいある、きっと私はそれだけ大きな神様の愛に囲まれている証拠だ」と語っています。
■ 恵みの経験を忘れない
実は彼の人生はたいへんな苦しみの最中にありました。
悪はわたしにからみつき、数えきれません。
わたしは自分の罪に捕えられ
何も見えなくなりました。
その数は髪の毛よりも多く
わたしは心挫けています。 (『詩篇』40編13-14節)
苦しいことも数え切れない、その数は髪の毛よりも多いと言っています。
「だけど、それだけじゃないんだよなあ、今までの人生を振り返ると、ほんとうに不思議な守り、不思議な助けがたくさんあった。その度に神様の愛を感じてきた。神様がわたしの人生を支えてくださっているということを感じてきた。今は本当に苦しいけれども、そのことを忘れないようにしよう。そのことを信じよう。」
この信仰者は、きっとそんな気持ちなのです。
■ 数えよ、主の恵み
どうぞ、みなさんも数えてみてください。幼き日より今日に至るまで、どれほど神様の不思議な御業によって守られてきたか、どれほど助けられてきたか、どれほど幸せをいただいてきたか。
そして、そんな神様の愛を、苦しみの最中にあっても忘れないで、主に感謝しつづけなければならないのではないでしょうか。
そこに、「ああ、神様は今度もわたしを守ってくださるはずだ」と、深い信頼が生まれてきます。それが私たちの希望となり、忍耐して待ち望む力になるのです。
|