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「天の国はからし種に似ている。人がこれを取って畑に蒔けば、どんな種よりも小さいのに、成長するとどの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て枝に巣を作るほどの木になる。」
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新約聖書『マタイによる福音書』13章31-32節
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■ 「小さい」ということ
立派に活躍をしている人を見ると、自分が情けなくなってしまうことがあります。いったい自分は何をしているのだろうか。自分の夢も実現できない、人の役にも立たない、無為徒食ではないか・・・
しかし、イエス様は、「それはどんな種よりも小さいのに・・・」と、天国の祝福の不思議についてお話下さいました。この言葉を聞いて、どれだけ多くの小さき人々が、天国の優しい力に包まれたことでしょうか。私も、そのひとりです。天国においては、小さいということは少しも惨めなことではなく、恐れるに足らないことなのです。
実際、ダビデはエッサイの子供らのうちで最も小さい者でした。主の生まれたベツレヘムもユダの氏族の中で最も小さいものでした。イエス様は乳飲み子らを抱きかかえて祝福し、「神の国とはまさにこのような者たちのものである」と仰いました。この世で小さい者であり、取るに足らぬ者であるということは、天国の祝福の基なのです。
だから、あなたも自分が小さい者であることを恐れてはなりません。恥じてはなりません。どんな種よりも小さいあなたに、天の祝福は無限に注がれるのです。あなたが信じれば、あなたはその不思議な天国の力を豊かに味わうことになります。
■ 天国に生きる者となれ
「成長するとどの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て枝に巣を作るほどの木になる。」
自分の力のみで上り詰める者は、自分の事だけで精一杯の人間になるでしょう。しかし、天国から溢れてくる神様の愛と恵みを信じ、その豊かさを喜びながら生きていくあなたは、知らぬ間に多くの人々をあなたの喜びの中に巻き込む天の大樹となっているかもしれません。
あなたが喜びをもって天国に生きる者となれば、そのような神様の祝福の無限の大きさ、深さ、広さが、あなたの周囲の人々にも自然に溢れてゆくのです。 |
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聖書 新共同訳: |
(c)共同訳聖書実行委員会
Executive Committee of The Common Bible
Translation
(c)日本聖書協会
Japan Bible Society , Tokyo 1987,1988
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