翼をください

 存在していないものを呼び出して存在させる神を、アブラハムは信じ、…

新約聖書 『ローマの信徒への手紙』4章17節

 主に望みをおく人は新たな力を得、
 鷲のように翼を張って上る。

旧約聖書 『詩編』138編3節

神様は私たちの安心

 神様は、存在していないものを、存在させることができる御方です。無を有にすることができるのです。このような御方を、「わたしの神」とか「天の父」と呼ぶことができるということは、私たちにどんなに大きな安全が保証されているという事でしょうか。

 空の鳥のように

 「空の鳥をごらんなさい」とイエス様は仰いました。鳥は翼を広げ、羽ばたき、大空を自由に飛び回っています。鳥は空気に乗って飛んでいるのですが、空気というのは人の目に見えませんから、鳥は何もないところを自由に飛び回っているように見えます。信仰というのは、この鳥の翼のようなものだと思うのです。何も自分を支えてくれるものがないように見えても、もし信仰の翼を張って大空に飛び出すならば、「神様の約束」という「まだ見ていない事実」が、私たちを支えるのです。

 信仰の翼を広げよう

 不安を乗り越えて、信仰の翼を広げましょう。空の鳥も、初めて空を飛ぶときはおっかなびっくりだったと思うのです。しかし、一度それを会得してしまうならば、何の恐れもなく大空に飛び出すことができるようになります。私たちも、何も確かなものが存在しないような現実の中に、「神の約束」という見えない事実だけを信じて飛び出すのは、最初は、大きな不安を乗り越えなければなりません。

 神様は、存在していないものさえ、呼び出して存在させることができるお方です。この御方の御言葉ほど確かで、安全なものはないのです。アブラハムは、その御方を信じ、「希望するすべもなかったときに、なおも望みを抱いて信じ、(約束通りに)、多くの民の父となりました」(ロマ4:18) 私たちも、信仰のつばさを広げ、約束の御言葉に乗って、鷲のように高く上る者になりたいと願うのです。

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