うなだれた魂に力を

なぜうなだれるのか、わたしの魂よ。
なぜ呻くのか。神を待ち望め。
わたしはなお、告白しよう。
「御顔こそ、わたしの救い」と。

旧約聖書 『詩編』 42編6節

主に望みをおく人は新たな力を得、
鷲のように翼を張って上る。

旧約聖書 『詩編』 138編3節

神様は魂の力

 神様は、うなだれた魂に力を与えて下さる御方です。貧しさの中にあっても、病の床にあっても、苦難の中を歩いている時も、行き詰まっても、敵に憎まれ、激しい攻撃を受けている時も、「あなたは魂に力を与えて下さいました」と神様を讃えることができる人こそ、神様の素晴らしい御救いを知る信仰者の特徴なのです。

 魂の力とは何か

 魂の力とは何でしょうか。それは、貧しくても豊かさに生きることができる力です。病んでいても元気な心を保つ力です。苦難の中にも喜びを見いだす力です。敵に憎まれている時にも敵を愛する力です。行き詰まっていても御恵みを数えることのできるゆとりを持つ力です。このような魂の力を持つ人は、罪と戦う力、隣人の重荷を自分の十字架として負う力、神に仕えるために多くのものを犠牲にする力をも持っています。そして、すべての問題から解き放たれた、本当に自由な人なのです。

 魂の力を求めよ

 これとまったく逆の人たちがいます。豊かであっても、貧しい人。健康であっても、元気のない人。平和な毎日が与えらているのに、心配ばかりしている人。自分を愛してくれる多くの人がいても、その人たちを愛せない人。このような人たちは、魂に力がないのです。

 だから、そのような人は、力に満ちたまっすぐな考えができません。言い訳や、不平不満が絶えることなく、利己的で、臆病で、何事にも悲観的なのです。このような人は、あれやこれや、多くのものが自分に必要だと感じるようですが、実はただ一つの必要を満たさなければならないのです。それは、神様を呼び求め、神様によって魂の力を得ることです。

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