ダビデ、油注がれる@ 主は心をみる

 すべての人がダビデを愛した。

旧約聖書 『サムエル記上』 18章16節

 英雄ダビデ

 ゴリアトを倒したダビデはたちまちイスラエルの英雄となりました。サウルはダビデを召し抱え、出陣のたびに重く用いるようになります。ダビデはことごとく勝利を収め、町中の人たちが英雄として彼を讃え、彼に熱狂しました。

 サウルの息子ヨナタンはダビデと深い友情を結びました。サウルの娘ミカルはダビデに恋をしました。サウルの重臣たちもダビデを可愛がり、一介の兵士たちさえも皆、ダビデを心から尊敬し、愛したのです。

 人に愛される人

 ダビデは格別に人に愛される人でした。これは彼の全生涯にわたって言えることです。強いだけではなく、何か人を惹きつけてやまない魅力が、彼にはあったようなのです。

 欠点のない人、過ちを犯さない人が人から愛されるとは限りません。逆に欠点が多くても人から愛される人がいます。

 ダビデは決して完全な人ではありませんでした。欠点もあり、過ちも犯し、挫折も経験しました。それにも関わらず、人々は彼に惹きつけられ、彼を愛したのです。

 神から愛される人

 もちろん、人から慕われるだけでは駄目です。ダビデは、神様からも愛される人でした。「主は彼と共におられ、彼はどの戦いにおいても勝利を収めた」(18:14)とあります。それで「イスラエルも、ユダも、すべての人がダビデを愛した」(18:16)と言われているのです。

 神からも人からも愛される人! いったいその秘訣は何でしょうか。同じように神様から選ばれ、イスラエルの王となったサウルは、途中で見捨てられ、神様の祝福を失いました。その違いはどこにあるのでしょうか。それこそダビデの生涯から私たちが学びたい事です。

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