■ 羊飼いの戦い
サウル王は驚きました。巨人ゴリアトの挑戦を受けて立とうと名乗りをあげたのは、なんと羊飼いの少年だったからです。
「お前には無理だ。相手は百戦錬磨の戦士、お前は羊飼いではないか」
しかし、ダビデは少しも臆することなく、こう答えました。
「確かに私は戦士ではありませんが、羊飼いにも戦いがあります。羊を守るために獅子や熊との戦い、それを倒してきたのです。」
■ 私たちの戦い
羊飼いには羊を守るための戦いがあります。私たちはどうでしょうか。戦士でも、羊飼いでもありませんが、家族を守るための戦い、友達を救おうとするための戦い、隣人を助けようとする戦い、大切な人を守るための戦いがあります。自分のことを顧みずに戦うこともあります。
そういう時、私たちは勇気に満ち、強いのです。自分を守ろうとする時よりも、ずっと力に溢れるのです。
「自分のためだから」と、自分にも他人にも励ます時もありますけれども、実は、自分のためにだけに生きようとする人ほど、恐れや不安に満ちて、弱々しく生きているのではないでしょうか。
しかし、愛に生きる人は強いのです。
■ 神と共に過ごす日々
ダビデは、そのような羊飼いとしての日々の戦いを通して、神様に頼り、祈り、信仰を深めていったに違いありません。だからこそ、巨人ゴリアトを前にしても、「獅子の手、熊の手からわたしを守って下さった主は、あの巨人からも私を守って下さる」という確信と勇気を持つ者となっていたのです。
私たちも日々の戦いを通して、神様と交わり、神様の友になりたいと願います。そして、ダビデのように、神様のためにも勇気を持つ者になりたいのです。
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