<<主催でポン編>>



1.いつの間にやら主催者!?のこと

 この企画はとある休日の夕刻、いつものように生き残り屋でチームの面々とたむろしていたAXELにKネマキ軍曹がボソッと一言つぶやいたことから始まった・・・

「11月7日に永楽ダムでウチのチーム主催のゲームをするから、ネット上に告知文を出しといて」

寝ぼけ眼で常連の人たちとボソボソ話していたAXELには寝耳に水である。いつの間に決定していたのであろうか・・・。もしかしたらAXELには秘密の内にロキ上等兵とOカムラ2等兵とでひっそり打ち合わせをしていたのであろうかと思い、目の前に座って必死の形相でゴロゴロとサルゲッター(ジャイロ効果を利用して手首を鍛える健康マシーン)を回しているロキ上等兵に「軍曹あんな事言ってますけど知ってました?」とたずねてみると・・・「さぁ?」と首を傾げるばかりである。

「軍曹、いつの間に決まったんですか?」

と聞いてみると、

「今さっき俺が決めた。場所もKネコ特務曹長に言って確保してもらったから」

という何とも行動派の軍曹らしい答えが返ってきた。仕方がないので兵舎に戻って各方面のホームページにゲーム開催通知を流す・・・反応はなかなかのモノで、20名程度の方から参加希望の返事があった。意外と集まるなぁ・・・と考えつつも結成間もない我がチームの呼びかけに答えてくれた奇特な方々に感謝しつつ、参加者の集計を取って、最終的なゲーム開催告知をメールにて関係者の方々に送付したのはゲーム開催の数日前であった・・・。

 と、参加を希望されておられたケツの青い鉄砲隊の松岡団長より当日は都合により不参加の通知が来た・・・。どうやらここのところ休日はサバゲに参加という日々を送っておられたため、ついに彼女に愛想をつかされたとか・・・当面は家族サービスなる物に時間を割かなければ、三行半を突きつけられてしまうという非常事態となってしまうとのことであった。

 明日は我が身と松岡団長の事を心配しつつもゲームの準備は滞りなく進められ、最終的な参加人数も決定し開催日が近付いてくる・・・いつの間にやら、いつも溜まり場にしている生き残り屋さんの粋な計らいで、当日は昼の休憩時間を利用して景品付きのシューティングマッチなる物も開催されることと決定していた。提案者はもちろんのこと第1回、第3回シューティングマッチの覇者、Kネマキ軍曹その人であった。

2.生き地獄屋的泥棒事件のこと

 時間は少し戻るが、ショップのホームページにあるように11月初旬頃、生き残り屋に泥棒が入った。犯行は日曜日深夜から月曜日の日中に行われたようで、入り口のドアの鍵穴にドリルか何かで穴を開けて店内に侵入し、奥に設置してあったレジ(若干の日本円含む)と店内にディスプレイしてあった電動ガン数丁、ハンドガン数丁が盗難にあった。一応警察には被害届を提出して、その後の捜査をしてもらっているとのことである。

 何も生き残り屋に入らなくとももっと儲かっていそうな店などいくらでもありそうな気もするが、入られしまったことには仕方がない。いくら施錠をしていようが、気をつけていようが入ってくるときには入ってくるのが泥棒というモノである。店長のKネコ特務曹長はかなり落ち込んでいるようであったので、Kネマキ軍曹が中心となって常連から義援金を恐喝・・・ではなく集めることにした。AXELも微力ながら生き残り屋のゲームによく参加するシーモンキーの皆さんにも協力を要請したりと協力させていただいたが、幸い常連の皆さんも快く承知してくれたようで、義援金の方もかなりの協力を得ることが出来たようであった。

 ゲーム当日にKネマキ軍曹からKネコ特務曹長へ「常連一同からのお見舞い」という形で手渡されたときにはKネコ曹長も「イヤ〜、持つべき物は良いお客さんですね・・・」と感激されておられたようで、ボソリと「これからも変わらぬサービスを提供できます」と一言漏らしたときには集まった皆の衆から「変わらんのかい」と突っ込まれておられた。

 良かったね〜Kネコ伍長

3.チューンアップ1等兵参上のこと

 さて、先日結婚1周年記念と言うことで我が愛妻アキ〜コ顧問から買ってもらったSTEYR Militaryであるが、資金不足が原因でノーマルの状態で使用していたのであったが、チューンアップジャンキーのAXELとしてはどうにも物足りなく感じられたので、なけなしの資金をやり繰りしてついにチューンする事に踏み切った・・・。

 たまたま、金曜日に有給を取っていたのでその前日の木曜日の晩に生き残り屋へ押し掛けてKネコ曹長にチューンアップについてあれこれと相談に乗ってもらった・・・ところ、たまたま店にシステマのトルクアップギアとポリカピストン、軸受けなどが余っており、特別価格で譲っていただけるとのことなので早速購入を決めて、足りない部品は翌日某ックオンで仕入れることに決定した。この日はKネコ曹長となんだかんだとくだらない話をして、気がつくと夜中の1時をまわっていたので帰って寝ることに・・・

 翌日は前日の夜更かしが祟ってか、モソモソと起き出すと既に朝とは言えない時間になっていた。イソイソと準備を済ませて某ックオンへ・・・が、寝ぼけ眼で運転していたため高速の降り口を間違えてとんでもないことに・・・

ウヒョァァァ〜・・・どうしよう・・・

とオロオロしながらも仕方がないので本来なら100円ですむところを500円の追加予算を支払って目的地の側の降り口から降りることにした。が、その時痛感したのは「やっぱり高速道路って早く目的地に着くし良いなぁ〜」ということであった。今度からはケチケチせずに5回に1回くらいは高速に乗ってみても良いかなと思った出来事であった。

 下道に降りてからも車は快調に走り続け、某ックオンはもう目の前というところへ・・・行ったはずであるが、どこまで行っても某ックオンが発見できない。こんなはずはないと車をUターンさせてもう一度もと来た道へ戻ってみた・・・がやっぱりあるべき所には店がなかった・・・?「もしかしてついに倒産したかぁ」等と思いながらも車を止めてキョロキョロと辺りを見回していると、1台のトラックが発車するのがルームミラーに映った・・・「そう言えばあんな所にトラックが止まっていたなぁ」等と思いながら車をバックさせると、果たして目的の店某ックオンが厳かにそこにあった。齢27歳にしてまたしても迷子かぁ〜?と、そろそろ自分の脳味噌のまったりとした発酵具合にいい加減不安になってきたAXELであったが、迷子でなかったことにホッとしながらも、いい加減何回も来てるんだからトラックぐらい気付よな〜と、自分に突っ込みを入れながら店内に・・・

 しばらくマスターと世間話してから目的の買い物を済ませて再び車に乗り込み、いざ生き残り屋へと走り出す。店についてしばらくすると、Kネコ曹長が現れて店の中に入っていった。

「まるでお客と同伴出勤するホステスみたいやなぁ・・・Kネコ曹長」

等と思いながら店内へ・・・泥棒に壊された鍵穴はすっかり元通りに復元されていた。

「マスターいつものように・・・」

と、買ってきたパーツと一緒にSTEYRを差し出す。Kネコ曹長は手際と良くSTEYRを分解しながら整備のコツなどもこっそり伝授してくれた。おかげでチューンアップが終了する頃にはすっかりSTEYRの仕組みが分かるようになった。Kネコ曹長いつも有り難うな感じである。

 で、効果の程はというと・・・

初速が0.25g弾を使用して95m/s前後に安定
連射サイクルはノーマルとハイスピードギアのちょうど中間くらい
モーターが楽にギアを引くためか音はギアノイズはかなり減少
セミの切れもかなり良くなった感じ


といったところであろうか・・・。次なる目標としては更なる作動音の減少を目指して、STEYR用サイレンサーの装着、メカボックスの吸音加工をするといったところであろうか。思った以上の結果にすっかりご機嫌になったAXELは家に帰ってロキ上等兵のSTEYRの整備に挑戦、教えてもらったとおりの手順で銃を分解していてみると・・・さすがは普段全くといってもいいほど整備をしないロキ上等兵の銃である。メカボックスの中はすっかりグリスが切れており、真っ黒ケッケな状態であった。1時間ほどかけてメカボックスをバラバラにして脱脂洗浄剤で真っ黒になったパーツを洗浄してグリスアップを行い組み込み終えると心なしか銃が喜んでいるように思えたのはAXELだけであったのであろうか・・・?

4.危機一髪全員銃殺刑か?のこと


 必要な物をバッグに詰め込み準備万端で前日は就寝、この日のゲームはすかぽんたんが初主催のゲームだけあって、遅刻などしようモノなら張り付け獄門、市中引き回しの上銃殺と相場が決まっているのでいやが上にも緊張が高まる・・・が、あろう事かあまりに緊張しすぎたため、眠れなくなってしまったようである。仕事中これほど冴えることはないであろうという程ギンギンに冴え渡った頭のおかげで布団に入っても全く眠くならない・・・下手をするとこのまま一睡も出来ないままゲームに臨む等という自殺行為に等しい苦行が待ち受けている。いっそのこと

「お寝坊しちゃいました〜」

と開き直って当日は午後から顔を出そうか等と開き直ってホームページの更新をしているといつの間にか眠くなってしまった。こういうときはさっさと眠ってしまうに限るということで布団に入ってグ〜スカと夢の世界に旅立った・・・

 朝目覚めると・・・前日寝不足であった割には良い時間に目が覚めて、余裕を持って出発の準備に掛かる。一番遅刻しそうなロキ上等兵にモーニングコールをかけると果たして、彼はやはり寝ていたようである。あらかた準備を済ませて時計を見るとそろそろロキ上等兵が到着してもいい時間となっていた。
「おそいなぁ、上等兵・・・今日遅刻したら知らんでぇ」
と内心冷や冷やしながら待っていると玄関の呼び鈴が鳴った。やっとの事で到着したロキ上等兵であった。「遅いですよ〜」と不満げに漏らすと上等兵は

「いや〜、電話もらってから1回まばたきしたら40分ほど経ってた。長いまばたきやった〜」

と得意満面であった。

 ロキ上等兵が到着してモソモソと出発の準備をしていると、AXELの携帯電話がけたたましく着信を告げた。出てみるとKネマキ軍曹からで「そっちに寄って拾っていこうか?」との申し出であった。ロキ上等兵がかなり寝ぼけている状態であったので密かに(ロキ上等兵の運転でフィールドに行くのはイヤだなぁ)と思っていたところであったので、渡りに船とはこの事である。早速軍曹にお願いして迎えに来てもらうことに・・・しばらくして軍曹が到着し荷物を積み込んで出発したのであったが、これがあのような大惨事になろうとはこの時は夢にも思わなかった一行であった。

 車は順調に走り続けいつもより少し早い時刻で買い出しに利用しているコンビニに到着、一通り買い物を済ませて一路フィールドに向かって走り出す。道中Kネマキ軍曹の長男の「お兄ちゃん、ソープ○ンドへ行ったことある?」とか「ロキ上等兵のお兄ちゃんってオヤジ?」とかいうきわどい質問にぼんやりとしながら答えながら(あ〜子供だけにいうことがストレートだわ・・・)等と考えながらふと外の景色を見ていると、何となく見覚えのない風景が窓の外を流れていくことに気がついた。

「軍曹・・・もしかして道間違えました?

ハンドルを握る軍曹の横顔をのぞき込みながらおずおずと聞いてみると・・・

「もしかしてそうかもしんない」

と何とも恐ろしげな事を言いだしたではないか・・・。コンビニで少々時間を喰ってしまったため、若干遅れ気味であったことに加えて道に迷ったロスタイムを考えると非常に痛い・・・。このままでは主催者全員が遅刻のため、チーム丸ごと銃殺刑が確定してしまうという前代未聞の大失態という悪夢のような現実がAXELの前にベルリンの壁の如く立ちふさがって思わずめまいがする思いであった。軍曹は大急ぎで車をUターンさせ、知ってか知らずか「いや〜、このまま遅刻したらエライ事になるやろうなぁ・・・」と呑気な口調でのたまっておられたが、それどころの場合ではない。下手をすればマヂでチームごと銃殺刑の憂き目にあってしまう・・・

(あぁ、先に到着している(はずの)Kネコ曹長が何とか間を持たせてくれているといいなぁ)

と考えつつも時計を見ると集合時間まで後10分少々・・・ここからの距離からするとギリギリ間に合うかどうかのボーダーラインである。軍曹の運転する軍用車がフィールドの駐車場に滑り込んだ時には集合時間1分前、ギリギリセーフの状態であった。フィールド内を見回してみると、今日参加される他のチームの面々が白い目でAXEL達を出迎えたことはいうまでもない。

5.悪夢のマッシュルーム大戦線のこと

 早速着替えを済ませてセーフティーゾーンへ行き、チーム分けを行ってブリーフィングを始める。一通りこの日のゲームの説明を終えた後、早速1ゲーム目を始めることに・・・。ちなみにチーム編成は
・スキルズさん、Tチダさん親子、すかぽんたんの赤軍
・生き残り屋常連組の黄軍
であった。この黄軍がかなりの曲者で、Kネコ曹長やOニシ曹長、ネルフの人といった古代戦時代からの歴戦の勇者が数名混じっているということで、この日の激戦を予想させた。

 準備を済ませて早速1ゲーム開始。
AXELの所属する赤軍は下側のフラグからのスタートであった。スタート直後に左手の急斜面に取り付きズルズルと匍匐前進で斜面を登ることに・・・最近明らかに運動不足であったため、思うように体が動かない・・・。約半分上ったところで頂上付近から銃声が聞こえ、近くにいた味方が物言わぬ死体に変わり果てて崖を滑り落ちていった。どうやら敵の攻撃部隊が山上を制圧したようである。廻りにいた味方が応戦するも、徐々にこちらの戦力は削られていく一方であった。初めは4〜5名ほどいた味方も辺りを見回してみるとスキルズのハマキチ氏らしき人物とAXEL1等兵の2名のみが生き残っているだけであった。このままでズルズルと戦線を下げてしまえば間違いなく敵部隊は重要拠点であるこの地域一帯を制圧してしまうであろう事は明白であったので、AXELは単身ズリズリと慎重に匍匐前進を繰り返しながら丘の頂上を目指した。

 と、少し離れた木々の影から上半身を起こす敵兵士の姿が・・・どうやら前進しすぎて敵兵士と行き違ってしまったようであった。幸いこちらには全く気付いていないようであったので慎重に狙いを合わせてセミでピシピシと・・・今回はまだ使い慣れないSTEYRを持っていたためか、思ったところに着弾させる事が出来なかった。敵兵士も自分が撃たれている事に気付いたのか、しきりにキョロキョロと辺りを見回し始めた。いい加減じれったくなってきたので、フルオートでブリブリブリブリ・・・哀れにも敵兵士はグラム数百円のミンチ肉の如く細切れになって魂は死体置き場へと旅立っていった。

 今の戦闘でどうやら敵部隊もAXELの存在に気がついたようで辺りを警戒し始めたようである。こちらもそっと、木の間から顔を出して上方の様子を窺っているとYノ2等兵であろうか、体を乗り出して丘の下を策敵するのが見えた。銃を構えてフルオートで射撃を加えるも目の前2m程の所にあるこぶに邪魔されて弾丸は届かなかった。しかも今の銃声でYノ2等兵はこちらに気付いて反撃を試みようとしているではないか。このまま木の陰に隠れていても借金取りに追い回されて夜逃げする債権者の如く、物陰からあぶり出されてしこたまBB弾を喰らうことは目に見えている。木の陰から銃だけつきだしてYノ2等兵がいた辺りに制圧射撃を加えると同時にさらに安全な居場所を求めて辺りを見回した・・・

「ヒット〜」

AXELが良さそうな場所を見つけるのとほぼ同時にYノ2等兵の断末魔の叫びが辺りにこだました。Yノ2等兵が昇天していくのを横目に見つつAXELは次の標的を求めて移動を開始した・・・。

 しばらくは敵兵士と遭遇することもなく無事丘の頂上に到達したAXELであったが、息を整えるために一休みしながら辺りを策敵していると・・・薄いブッシュの向こうに何やら焦げ茶色っぽい丸い球体の物があることに気付いた。いったい何であろうかと不思議に思いつつも好奇心いっぱいのAXELはその球体の方にズリズリと匍匐前進で近づいていった。さらに近付いて良く見てみるとそれはなんと見たこともないような巨大なマッシュルームのようであった。あまりの大きさに思わず自分の股間のエノキダケと目の前の巨大マッシュルームを交互に見比べて言葉を失ったAXELであったが、ふと「こんなキノコ蜂の巣にしてしまえ〜」という自然保護団体に聞かれたら打ち首にされそうな悪魔のような考えが頭をよぎった・・・。

 静かに銃を構えてマッシュルームに狙いを定めてトリガーを引こうとしたその瞬間!!なんと巨大キノコのカサの下の部分からゴソゴソ・・・ポコンと銃口がせり上がってきてAXELを攻撃し始めたではないか!?思わぬ菌糸類の反撃に

「何じゃこりゃぁぁぁ〜・・・一昨日の晩飯のキノコ料理が不味くて残したからって何も反撃することないじゃないかぁぁぁ・・・って言うか残してゴメンよ〜」

と意味不明の叫び声をあげながらゴロゴロと地面を転がりながら物陰に隠れて菌糸類の復讐の魔の手からAXELの身を護ってくれたサバゲの神様に感謝しつつ、物陰からそっと顔を出してキノコの様子を見てみると・・・ションベンをチビリそうになるほど驚いた。先程まで生えていた場所からキノコが忽然と姿を消してしまっているではないか・・・最近の菌糸類の情報に疎いAXELはあごが地面につくほど驚きながらも、「ついにキノコもここまで進化を遂げたか・・・まるでマタンゴだね!」と独り妙に納得しながらも、まさか進化したキノコと戦場で睨み合う羽目になろうとは感慨に耽ったのであった・・・。進化したマッシュルームとにらみ合いすること数分間、人類の威信に懸けて負けるわけには行かないと奇妙な使命感に駆られたAXELは少しずつではあるが前進を繰り返し、徐々にキノコを追いつめる作戦に出た。が、惜しくも戦闘終了を告げる合図が戦場にこだました。

「ところで今日の参加者にキノコ1名ってあったっけ?」

と、今更ながら主催者らしいことを考えつつ山を下っていくと、同じく戦闘終了の合図で茂みから出てきたマサやん2等兵にであった。死体置き場に帰って話しているときに

マサやん2等兵「若頭(何故か彼はAXELのことをこう呼ぶ)、さっきはビックリしましたよ!」
AXEL      「やろ!!俺もビックリした!!」
          「だって突然目の前に若頭が出てくるし」
          「俺なんて歩行する巨大マッシュルームに攻撃されたで!」
          「え!?そんな・・・」
          「もしかしてマサやん2等兵??」


どうやらAXELが目撃したマッシュルームの正体は、マサやん2等兵の脱色した頭であったようである・・・。何とも人騒がせなマサやん2等兵の頭であるが、見間違える方も間違える方である。でも、あのときはホントにマッシュルームかと思ってチビリそうになりました・・・。

6.生存競争、焼肉定食のごとしのこと

 次は陣地を入れ替えてのスタートである。コールと同時にすかぽんたんの3人は一気に山の稜線沿いを走り抜けて敵フラグ上方の位置へと侵攻した。下を見下ろすとまだ展開しきっていない敵兵士がワラワラ動くのが見える。1人1人狙いを付けるのが面倒だったので、ダララララ・・・と掃射して、2名ほどあの世送ってから侵攻を開始した。この段階で既に敵兵士はAXELが倒したのを含めて約5〜6名ほど戦死していたので、「残りの人数ではたかが知れている」と予想してロキ上等兵とセルを組んでフラグアタックを敢行し、見事敵陣地を陥落せしめた。

 引き続いて午前中最後のゲーム・・・スタートのコールが掛かった瞬間敵陣よりネルフの人とYノ2等兵が鬼畜のような2人ナンパオを仕掛けてきた。11月とはとても思えないような陽気に頭の中まで沸騰してしまったかと思いつつも味方の兵士が「これでもか」いわんばかりに湯気が出るほどのBB弾を山盛りプレゼントしたので、2名の魂は死体置き場の方へと引き寄せられていった。

 その間AXELはフィールド中央をズルズルと匍匐前進で進んでいた。ちょうどフィールドの半分の地点まで来たときに対岸の方で動く物を発見したので、目を凝らしてよく見るとどうやら敵兵士が山側を侵攻してきた味方兵士を殺戮しようと待ちかまえている所であったようである。銃を構えて1連射・・・外した、もう1連射・・・また外してしまった。さらに1連射・・・「ヒット〜」という黄色い声が聞こえた・・・。もしかして女人兵?今日の参加者で女性といえば・・・シーモンキーのmizuki嬢であろう・・・。フェミニストのAXELは女人兵を手に掛けたことで少々胸が痛んだが、まぁ、戦場に立てば男も女もないから仕方ないと自分に言い聞かせて再び前進を開始、途中道ばたで寝転がっているハマキチ氏を踏みそうになりながらも何とか最前線へ・・・。

 どうやら敵陣地には防御力が高いことで有名なTバ1等兵とOニシ曹長が守りについているようであった。一気に特攻をかけて制圧してしまうか、ジリジリと距離を詰めて相手にプレッシャーをかけていくか迷っている内にTバ1等兵がこちらに気付いたようで銃撃を加えてきた。幸い目の前のブッシュが分厚かったおかげで被弾は免れたが、このままではいずれ被弾してしまうことは目に見えている。こちらから1連射応戦して銃声が止んだ隙に位置を変えて応戦することに・・・Tバ1等兵の位置が分からなかったので、地面すれすれの位置からダラララ・・・と1連射し、右斜め前にある灌木の陰へと移動辺りを策敵するが・・・Tバ1等兵も警戒してか目立った動きはない。その内耐えきれなくなって歌でも歌い出すだろうとのんびり寝転がっていると、横手2mほどの距離から銃を構えたTバ1等兵が「フリーズ」といいながら立ち上がった。のは良かったが、「フリーズ」と叫びながらもフルオートでババババババ・・・としこたま撃たれてしまった。

(それじゃぁフリーズの意味無いやン)

などと思いながらもすごすごと死体置き場へ行くといい匂いが・・・どうやら先に戦死したネルフの人とYノ2等兵が肉をフライパンで焙りつつ、談笑しているではないか・・・思わず声をかけると、

「え!?何のために俺らがナンパオで早死にしたと思ってるん?・・・当然このためやン」

というご丁寧な答えが返ってきた。そういうわけだったのか・・・AXELに焼き肉を振る舞ってくれるために早死にするなんてなんて奇特な方々だろう・・・と感激しつつもジュウジュウとうまそうな音たてていい具合に焼けている肉に目を落としつつもふと横に目をやると何故かロキ上等兵が物もいわずに生焼けの肉を頬ばっている姿が目に映った・・・。

「そんなん、俺様のために決まってるやん!!」

AXELもゴチになろうかとイソイソと準備をしていると、続々と他のメンツが帰って来だしたので、慌てて口の中に肉を放り込んで写真撮影などを行い、再び食べようかな思ってフライパンの所へ戻ってみると・・・ラスト3枚の肉が控えめに残っているのみで後は皆腹を空かせた兵士達の胃袋に消えてしまったとのことであった。あまりにYノ2等兵が不憫に思われたので、残りの肉を辞退して持参したカップラーメンなどをモソモソと食して、昼休みに行う予定であったシューティングマッチの準備に取りかかることにした。

7.シューティングマッチ開催のこと

 お昼休みを利用してシューティングマッチなる的当て競技を行うこととなっていたので、AXELはその実行委員としてイソイソと動き回ることとなった。思ったよりも参加者が多数であったため、「今日は参加できないだろうなぁ・・・」などと考えながらも、的紙を交換したりとKネコ曹長のお手伝いにまわる・・・やはりスナイパーライフルが有利か、参加者のほとんどが電動ガンであったなか、スキルズのハマキチさんがAPS-2(?)を使ってかなりの高得点をマークした。こうなってくると俄然面白くなってくる。前回優勝者のKネマキ軍曹が今回は新規に導入したPSG-1を駆使してどこまで追撃できるかが今回の見所である。AXELは特等席で皆の結果を見ながらKネマキ軍曹の出番を待った。

「次はマサやん2等兵さんです〜準備お願いしま〜す」

何とほとんどの参加者が電動ガンもしくはスナイパーライフルで参加する中、ただ1人マサやん2等兵はガスショットガン(M1100だったっけ?)での参加であった。しかも5発同時発射だと的まで弾が届かないということなので、1シェルに1発だけ詰めて的を狙うという何とも男前な腕前を披露していただいた。結果の方は・・・全弾外れ、惜しくも優勝は逃したが、男を上げておられた。

 いよいよ待ちに待ったメインイベントである。
前回のディフェンディングチャンピオン、我らがKネマキ軍曹の登場である。先日セットアップしたばかりのPSG-1を構えてターゲットに集中し始めた。ここでつまらないヲヤジギャグなど飛ばそうものならレギュレーションギリギリいっぱいまでチューンアップされたPSG-1で頭を吹っ飛ばされそうであったのでやめておいた。

ボ・・ヒュン、ボ・・ヒュン・・・・」

さすがはKネマキチューンのPSG-1である。レギュレーション限界ギリギリまでチューンアップされたこの銃の素晴らしいところは初速の速さ、安定感ではなくその驚異の命中精度にあるのだ。おそらくノーマル状態なら使い物にならないで電動ガンナンバーワンに数えられるであろうと言われるPSG-1であっても、Kネマキ軍曹の手に掛かれば恐ろしいまでの命中精度を引き出すことが出来るのである。恐るべしKネマキチューン・・・。発射されたBB弾は正確に的紙の中心部分の黒円部分を射抜いていく・・・。

結果は総合点で2位を大きく引き離しての堂々1位である。

何とかすかぽんたんの面目を保ったと言うべきか・・・って、主催者なんだからちょっとは手加減してよ〜な感じであった。

このような感じでゲーム自体は終始和やかな感じで進行し、その日一日サバゲを満喫した兵士たちはそれぞれの家路についたのであった。AXELも誰も怪我をすることなくすかぽんたん主催のゲームが終わったことをサバゲの神様に感謝しつつ兵舎に戻ってシーモンキーのFRIPPER軍曹たちと共にゲーム大会などに興じたのであった。



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