<<季節はずれの残暑編(後編)>>



1.松岡団長壊れる・・・のこと

 前日の永楽ダム戦に引き続き、連休2発目のゲームが鷹の団主催でエデンの園で行われたが、今回相当数の人数の応募があったと鷹の団 団長殿から聞かされていたので、かなり楽しみにしていた。いつものようにKネマキ軍曹の運転する軍用車でロキ上等兵とAXEL2等兵の3人でフィールドに向かう・・・。ちなみにこの日もロキ上等兵はAXELがモーニングコールをするまでグ〜スカ眠りこけていた様であった。いつもの待ち合わせ場所で他の参加者と合流、堺傭兵組合からは約10名程度のエントリーであった。

 駐車場に到着すると既に参加者の面々が先に着いて準備を行っていた。
「やべっ、もしかして遅刻かぁ?」
と思っていると、後から松岡団長率いるケツの青い鉄砲隊の皆様も到着したのでホッと一安心・・・。鷹の団の団長殿(めんどくさいのでこれ以降「広報さん」にしよう)から今日のフィールドについて説明を受けながらゲームフィールドに移動する・・・。場所は前回同様上側のフィールドである。参加者が予定していた人数より若干多かったので、芋洗いにならないかと心配していたが杞憂であったようだ。ちなみにいつも使用している下側のフィールドは某イスカウトによって占拠されてしまっていた。まぁ(連休だし、仕方ないよね〜)と思いつつもまとわりついてくるガキンチョ(失礼)と父兄の方々の冷たい視線に思わず、股間のマグナムを振り回してちょんまげなどの宴会芸を披露しながらブチ切れようかと本気で考えた・・・やっぱり犯罪になりそうだったので、止めておくことにした。

 フィールドに到着して準備をしていると、やたらとハイテンションな松岡団長が目に付いた・・・。早速購入したばかりのデジカメを取り出して撮影すると、ご機嫌にポーズまで決めて下さった。

ありがとぉ、松岡団長・・・御礼に今日はいっぱい殺してあげるよ〜

2.嗚呼我が人生イバラの道を進むがごとしのこと

 チーム分けを済ませて早速ゲーム開始・・・我がすかぽんたんは堺傭兵組合と同じチームに配属される事となった。人数は大体12対11位だった様な気がする。最初は下側のフラグからのスタートである。ゴソゴソと準備を済ませてフラグ近辺をうろついていると、スタートコールがかかった・・・

 まず初めは敵の出方を窺うためKネマキ軍曹と中段位置まで侵攻してじっと身を隠すことに・・。と、遙か頭上から何者かの話し声が聞こえてきた・・・一応AXELらがいる位置はフィールド限界ギリギリの所だろうと考えていたため一瞬ハイカーがフィールド内に紛れ込んできたのかとギクリとしてじっと上の方を見ていると、その内話し声が聞こえてこなくなった・・・やり過ごしたか?とも思ったが、よく考えると敵の可能性も捨てきれない。様子を見に行くかどうか迷ったあげくにモソモソと重いケツを上げようとした矢先・・・ピ〜〜〜・・・自軍からフラグゲットのホイッスルが聞こえてきた。やはり先程の話し声は敵兵士のモノであったようである。自分のあまりの間抜けさに涙が出そうになった・・・。ついでに言えば、フィールド限界位置はAXELの居た地点よりも少し上方であったようである。さらに間抜けな気分であった。

 気を取り直して2ゲーム目・・・スタートと同時に敵陣目指して突撃を開始する。上側からのスタートであったので、一気に川越を敢行してブッシュの中に飛び込みガサガサ移動してるとネオン街にたむろしているピンサロの呼び込みに「兄ぃちゃんいい娘そろってるよ〜」と呼び止められてしまうがごとく周辺に群生していたイバラに呼び止められて「イテッイテッ」と装備に引っかかった棘を外していると・・・脳天に喰らってしまった・・・何とも間抜けな感じである。しかもヒットコールを上げてからイバラの棘を外していると、とどめの一撃を喰らってしまいさらに悲しさ倍増・・・家に帰りたくなってきた。

 こんな感じで午前中のゲームはまるで良いとこなし・・・収支バランスも大赤字になることは無かったが、少々赤字気味のスタートであった・・・。まぁ、こんな日もあるだろうと自分に言い聞かせながら表面上ではニコニコしていたが、内心このままだとやばいかも・・・と焦っていた事も事実である。そう言えば、2戦目が始まる前に大阪教導団の方が4名ほど遅れてこられたようで、3戦目からの参加と言うことになった。メンバーは今回初参加の方が2名とTナカ氏と霧島さんの4名である。初参加の2人のうち男性の方など、あまりに体格が良かったので思わず「兄貴系の人ですか?」と聞きそうになってしまったが、シバかれるのは嫌だったので止めておいた。かわりに「本職(自衛官)の方ですか?」と聞くと「いえ、よく間違われるんですけど実は違うんです〜」と答えてくださった。何ともさわやかな感じでいい人っぽかった。

3.我が心の友ネギ君登場!!のこと

 気を取り直して午後からのゲームに参加・・・午前中からそうであったのだが、この日はとても10月上旬とは思えないほどの残暑に見舞われ、昼休みを境に気温がさらに上昇したように感じられた。相も変わらず異常なまでに暑さに弱いAXELは休憩中も椅子に座り込んでグタァ〜とのびていたのだが。ゲームが始まるとほとんど思考能力がゼロに等しくなってしまっていた。

 ズリズリと林の中を匍匐前進しているときに
「このまま行き倒れてミイラになって発見されたら嫌だなぁ・・・」
などと考えながら周囲をボケ〜っと見回していると、敵兵士が目の前の藪の中でじっとしている姿が目に付いた。・・・が、思考能力が極限に低下していたAXELは「あ〜、あんな所に敵がいるぅ〜」とモソモソと辺りを警戒している敵兵士を見ながらのんびりと鼻くそをほじくりながら寝転がっていた。頭のどこかで「はよ撃て〜」と誰かがつっこみを入れていたような気もしたが、あんまりボケ〜っと無防備に寝転がっていたので別の敵兵士に見つかって射殺されてしまった・・・。なんだか気分は「あ〜もうどうでもいいや〜」な気分であった。

 しかし、死体置き場に戻って木陰で休んでいる犬の「ネギ」くんの相手をしながら1人和んでいると何故かしら闘志がわき出てくる様な気がしてきた・・・が、ネギ君はそんなAXELの様子を見ながらも、なんだかとても迷惑そうな顔をしていた。少々ショックを受けたが、そんなことは気にしてはならない、なぜなら飼い主(と思われる女人兵)が言うには、迷彩服や銃声に過敏な反応を示すのはいつものことで、それは飼い主(旦那さんかな?)がネギ君のことを電動ガンの標的にしていたからだそうである。それを聞いたAXELは迷惑そうな表情で飼い主の方に助けを求めるような視線を送り続けるネギ君に対してムツゴロウさんばりのスキンシップを図って、迷彩服に対する偏見を少しでも取りさってあげようとした・・・ちょっとだけ噛まれた。

「しかぁ〜し、ネギ君!!君は可愛いから許そう!!そして君の恨みはこのAXELが必ずはらして見せようではないかぁ〜!!」

 と心に決めて次のゲームに参加・・・開始30秒で虐殺された・・・すまぬ、ネギ君・・・

4.キチピーナンパオ炸裂・・・のこと

 気を取り直して次のゲームに臨む・・・スタートの合図と同時に敵陣地目指して一気にダッシュして、良さそうな場所に陣取って辺りの様子を窺った・・・。目の前のブッシュがガサガサ音を立てて揺れているのが見える。AXELは先頭だったはずであるから敵軍であることに間違いはない。ゆっくりと銃を構え直してブッシュの向こう側に見え隠れする敵兵士に照準を合わせて機会を待つ・・・敵兵士が無防備に半身を晒したところを1連射で仕留める。幸先の良いスタートである。続いてしばらく同じ位置でじっと身を潜めていると、AXELの右側にあった小高い丘の向こうで激しい銃声が聞こえた。聞こえてくる銃声から判断するに距離にして7〜8m、丘のすぐ下に敵兵士が潜んでおり、味方の陣地に向けて攻撃を加えている様子であった。

 弾丸を発射する際の炸裂音に合わせて息を殺しながら、ゆっくりと方向を反転させて音の発生する方向に向かう・・・、丘の頂上付近まで来たところで一旦止まって、辺りの様子を観察していると、敵兵士がウジャウジャ居ることが判明した。スタートの時ダッシュしすぎて敵軍のど真ん中に突っ込んでしまった様子である。慎重に丘の頂上から頭を出してみると、少し離れたところに移動する人影を発見、呼吸を整えてセミオートで一撃・・・発射された弾丸は見事に敵兵士のマスクに命中、昇天する兵士の魂を横目に周囲を警戒する。と、川べりを移動する敵兵士が見えたのでフルオートに切り替えて1連射・・・「ヒット〜」と叫ぶ敵兵士の魂を見送りながらさらに身を乗り出して、丘の真下にいる敵兵士を捜そうとした瞬間・・・横合いから猛烈な反撃を受けた。生憎こちらからは分厚いブッシュに阻まれて敵軍の姿は確認できない。仕方がないので弾丸が飛んでくる方に向けて威嚇射撃で応戦しつつも後退を試みた・・・が、移動しようと頭を上げた途端、飛来する弾丸を脳天に受けてあえなく戦死してしまった。あとで、撃った人に話を聞くと、「白っぽいモノが見えたので、取り敢えず撃ってみました・・・」だったらしい。そろそろBDUを買い換えた方が良いかなと思った出来事であった。

 続いて数ゲームをこなしてから、とあるゲームにて。スタート前の作戦会議の席で誰ともなしに、「そろそろ行くか・・・」という合図が・・・。ほぼ全員が「行くか・・・」という狂気のこもった目で返事をする。先頭に立つKネマキ軍曹が突撃部隊の編成を即座に行うことに・・・。AXELの所属するすかぽんたんは第1突撃班に、数名は第2突撃班に、大阪教導団の2名を含む残り数名はフラグ防衛部隊にと味方軍を3班に分配してスタートコールを待つ。

「3、2、1、スタート〜」

戦闘開始の号令の下、第1突撃班に所属する我が軍は敵陣地目指して狂気に駆られたがごとく鬼畜な突撃を開始、敵先頭兵士と交戦が始まったのはスタートしてからわずか数秒のことであった。第1突撃班の兵士と敵軍が入り乱れて敵味方双方の兵士がバタバタと倒れてゆく中、第2突撃班の侵攻が始まり戦線はさらに混乱をきたす。飛び交う怒号と銃弾の下、AXELはといえば・・・やっぱり死んでいた。正確に言えば早々に死亡して起きるに起きあがれずその場で突っ伏していた。隣には同じくKネマキ軍曹が早々に戦死して同じように動くのもままならぬまま屍を晒しているようであったが、こちらはその場で座り込んでいたため、恐慌をきたした敵兵士にいつまでも撃たれ続けた様であった。敵軍の先頭にいた松岡団長など戦闘終了後に・・・

「なんか殺しても殺しても後から敵が湧き出てきて、マジで怖かったッスよ〜」

と涙ながらに話してくれた。
また、ナンパオで死亡した敵軍の別の兵士など

「なんか、バイオハザード3でゾンビに群がられて殺された下っ端警官の気分でした」

と語っていた。
結局我が軍は初戦のナンパオで投入した人員すべてが玉砕したため、フラグの陥落は許したものの、敵兵士を恐怖のどん底に叩き落としたことで成功を収めたと言える結果を導くことに成功したことであろう。ちなみにフラグ守備隊に配属された大阪教導団のTナカさんなど、ゲームがスタートするやいなや突撃に参加して思う存分キチピーナンパオを骨の髄までしゃぶり尽くすように堪能されたようである。

 その後数ゲームをこなして連休最後の一日を思う存分堪能したすかぽんたん一行は帰り支度を整え家路に着いた。この日も一日怪我人も行方不明者も出ることなく無事ゲームを終了したことをサバゲの神様に感謝しつつ軍曹の運転する乗用車で快適なドライブを堪能したAXELであった。

 後日、生き残り屋へ行き「Web 生き残り屋」の打ち合わせをしているときに、Kネマキ軍曹からOカムラ2等兵が我がチームに編入希望である旨を告げられた。HPの隊員名簿を見られた方は既にご存じかと思われるが、新たなメンバーがすかぽんたんに加わった事をここに追記しておこう。



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