<<秋の流血大運動会編>>



1.前振り無しのレポート開始のこと

 突然のことであるが、レポート開始である。いつも長々と書いているプロローグは今後日記のページでチマチマと紹介することにしようと思う。異議を唱えるものがあれば見直すかも知れないのだが・・・当面こうすることにしよう。

 台風一過の秋晴れの下、鷹の団殿主催のゲームがエデンの園で執り行われることとなった。サバゲ開催が決行日の3日ほど前に決定した事もあって、参加者の人数に問題が出そうな気がしつつ、開催地であるエデンの園に向けてKネマキ軍曹の運転する軍用車のナビ席にふんぞり返って第1集合ポイントであるコンビニに到着すると既にシーモンキーのFRIPPER氏御一行が買い物を済ませてAXEL一行の到着を待ちわびていた。相も変わらずやる気全開モードのFRIPPER氏のチームはいつも集まりがよいし、マナーもよい。先日などみずん上等兵から
「AXELがWebで見つけてくる人たちってマナーのいい人ばかりだよね」
と誉め言葉まで頂戴したところである。我がチームもこう行きたいものである。

 程なくしてこちら側からの参加者が全員集合したので開催地であるエデンの園に向けて出発した・・・途中大した混雑もなく快適なスピードで軍用車を走らせ、外の景色を見る事に飽きてきた頃ちょうどフィールドに到着した。

 「既に対戦相手である兵庫県の兵士達が到着しているだろう」などと考えながら車から降りて駐車場を見回すと車は確かに止まっているのだが姿が見えなかった・・・。しばらく呆然と立ちつくしているところに鷹の団の現団長殿が姿を現したので訳をたずねてみると、どうやら兵庫側のチームが別の用事でキャンセルされたとのことである。まぁ、急な話であったので仕方が無いな等と思いつつも、ゲーム決行のきっかけは兵庫のチームの方からのお誘いだと聞いていたため何とも残念な思いがしたが、団長殿からは
丁寧なお詫びのメールをあちらの方から頂いたということを聞かされた。次のゲームに期待しよう。(ちなみに件の駐車場の車はキャンパーの物であったようだ)

 イソイソと着替えを済ませてメインのフィールドに移動しようとしたとき、主催者である鷹の団の団長殿から
「すみません、いつものフィールドに先客がいるので今回は別の場所でゲームを行います」
という伝達を受けた・・・。AXELとしてはいつも使っているフィールドがお気に入りであったため少々残念であったのだが、新しいフィールドというのも魅力的だということで、即座に賛成して現地へと荷物を担いでトボトボと移動を始めた・・・
「フィールドはいつもの場所からちょっと登ったところにあるんですよ〜」
途中鷹の団の団長殿と話しながら登っていくと、いつものフィールドに到着、確かに某イスカウトの一団が戦場にテントを張って陣取っている。その脇を通り過ぎ様としたとき、テントの中から数名のはな垂れ小僧(失礼)が這い出てきて「兄ぃちゃん、これから戦争するん?」とか、「スゲ〜、鉄砲持ってる〜」とかいいながらまとわりついてきた・・・。
あまりのうっとおしさに思わず
「弾ぁ喰らえやぁ〜〜、こら〜〜」
と、手に持っていたM16A3 Shortyでテントを蜂の巣にしてやろうかとも考えたが、犯罪行為になってしまうため自粛した・・・。

 本来フィールドであった所からさらに登ること数分の所に今回のフィールドがあるの言うことなので、普段運動不足のため既に悲鳴を上げている足にむち打って、さらに上を目指す。途中、巨大な真っ白い色をしたキノコが生えている所があったので、そこで小休憩することにした・・・。荷物を下ろして座り込んでいると後ろから後続のロキ上等兵がやってきたので早速キノコのことを報告すると

「うを!!バカでけぇ・・・ヲレの負けかぁ!?」

という謎の言葉と疲れ切って爺ぃモードに突入したAXELを残してその場を立ち去ってしまった。何が負けたのだ、ロキ上等兵よ!!お子ちゃまのAXELにはわかんない・・・

(だからナニがだよ〜〜ぅ)

2.チーム「すかぽんたん」起動のこと

 チーム分けも無事終了し、我がチーム「すかぽんたん」のデビュー第1戦目が始まろうとしている中、AXELは1人憮然としていた。それは・・・同じチームであるのに敵チームにはKネマキ軍曹とロキ上等兵が編入され、こちら側のチームにはAXEL1人であったことである。

「チームの初陣なのに何故AXELだけはみご・・・仲間に入れて〜」

涙がチョチョぎれる位に悲しかったのであったが、決まったことは仕方がない・・・。さっさと準備を済ませて自軍フラグへと行き、スタートの合図を待った・・・。初めは死体置き場に近い方のフラグからのスタートであった。

「3・・・2・・1・・スタートぉぉ〜」
号令の下兵士達は一気に敵陣目指して走り出した。AXELはまず右側の迂回ルートを進軍することに・・・。いい加減アキレス腱が悲鳴を上げて切れかける寸前までダッシュして一息入れようと止まったところで横手から
「はい、フリーズ!!」
Kネマキ軍曹である。うきゃ〜〜〜っっっ!!すかぽんたんの戦死第1号という汚名をまさかAXELが被ることになろうとは・・・あまりの悔しさに半べそをかきながら死体置き場に戻って時間を確認すると・・・わずか30秒ほどである。留守番をしていたmizuki嬢など早々に帰ってきたAXELの顔を見るなり「あら、早いのねぇ・・・」と、男性にとってはかなりショッキングな指摘をされてしまった・・・。当分立ち直れないかも知れない。

しばらくするとパラパラと死亡した兵士達が帰還し始めたが、どうやら自軍の兵士ばかりが虐殺されていたようで、あっという間に死体置き場はこちらの兵士達であふれかえってしまった・・・。恐らく原因はKネマキ軍曹とロキ上等兵の2名であろう。死亡した兵士は口々にロキ上等兵に殺された」とか「Kネマキ軍曹に殺された」とか言っている。そうこうしている内にフラグの裏側の草がユラユラと揺れだして・・・ポコンとロキ上等兵が出てきた。もちろんフラグを奪取するためである。しかも余裕を見せて頭に木の枝を山盛りさして、ウサギ跳びしながらのフラグ奪取であった・・・。

(ぐぬぬぬぅぅ・・・次はそのフサフサした頭の草を刈り取って禿げ山にしてやる)

AXELは密かに殺意を燃やしながら次のゲームの準備を行ったのであった・・・。

3.復讐するは我にありのこと

 先程のゲームではあっけないほど簡単にKネマキ軍曹に殺されてしまったうえ、自軍のフラグまでロキ上等兵に献上してしまったので、次こそはと密かに闘志を燃やしながらスタートを待つ・・・(この時点ですかぽんたん内で活躍していないのはAXEL2等兵だけ・・・)スタートコールと同時に矢のように走り出し、軍曹の出没しそうなところでアンブッシュを仕掛けた。

 しばらくすると案の定軍曹がヘコヘコと腰を振りながら匍匐前進でAXELの視界に飛び込んできた。(へへへ・・・いただき)とばかりに充分引きつけてフリーズコールをかけた。
「ヒット〜、AXELぅ〜しばらくここで寝転がっていてもいい?」
潔くヒットコールを上げてくれた軍曹だが、しばらく寝転がっていたいとはどうしたのであろうか。近くによって聞いてみると、どうやら岩場で膝の辺りを打ちつけたらしく、かなり痛そうであった・・・。それでも前進してくるとは、げに恐ろしきは「すかぽんたん魂」である。その場で転げ回って痛みと格闘している軍曹を死体置き場に運んで差し上げる・・・訳もなく、その場に放ったらかして侵攻することに・・・ごめんね軍曹〜ぅ、死して屍拾う者無しというヤツである・・・ちょっと違ったかな?

 そのまま敵に遭遇することもなく敵陣地付近まで潜入することに成功。辺りを見回すと近くに味方兵士の姿はない。かわりにフラグを挟んで向こう側でロキ上等兵が大声で話しているのが聞こえた。恐らく守備兵士は2名以上・・・AXEL1人では少し厳しい状況である。強行突入してフラグ奪取するか、じっくり腰を落ち着けて守備隊から片づけるか・・・どうしたモノかと思案していると

「これからカメラマンが入りま〜〜っす!!容赦せず撃ち込んでくださ〜いぃ・・・」

とKネマキ軍曹の声が聞こえた。どうやらカメラマンは鷹の団の団長殿の様である。
「えぇ〜、撃たないでくださいよ〜」
という団長殿の情けない悲鳴を聞きながらAXELは悪魔のようなグッドアイデアを思いついた。(団長さんを盾にしてやれ〜)ロキ上等兵のことだから、カメラマンがフィールドに入った瞬間に鬼のように撃ち込むはずである。その隙をついて一気にフラグ奪取してやろう・・・。突如頭に浮かんだ悪魔のような戦法にニヤつきながらも、団長殿がフィールドに入る瞬間をじっと息を殺して待った・・・。

ガサガサガサ・・・

団長殿がフィールドへ入ってくる気配がするなり案の定、ロキ上等兵の
「死ねやコラ〜ァ〜ァ〜」
という罵声と銃声が盛大に聞こえはじめた。読みどうりやん・・・ロキ上等兵、なんてわかりやすいヤツ・・・などと考えながらフラグに向けて前進、見事フラグゲットを果たした。途中、団長さんがカメラを構えてヒョコヒョコと移動しているのを見つけてケツに2〜3発ぶち込んでおいたことは言うまでもない。こうして、第1戦目の汚名は見事果たしたAXEL2等兵であった・・・。そろそろ上等兵への昇格を考えてもいい頃合いなのかも知れないが、万年平社員のAXELが昇格などあり得ない話であるので諦めることにしよう・・・。

4.短銃射殺事件簿のこと

 午前中数ゲームこなして午後からはチーム替えを行うことに・・・くじ引きの結果、見事AXELは他のチーム員と同じ部隊に配属となった。(これでやっとチームらしい活動が出来る・・・)などと考えながら早速、午後1発目のゲーム開始。我がチームの活躍もあってか、自軍は破竹の勢いで敵チームを撃破、連勝に連勝を重ねたのであった。あまりに勝ちまくったので、みずん上等兵が「誰かこっちにトレードして〜」といってくるほどであったので、AXELが人質を買ってでる事にした。が、さすがに約2〜3名ほどゲームに参加しない不届きモノがいるため、AXEL1人の力では敵軍の勢いを止めることは出来ず、ズルズルと負けを重ねてしまった。むむむ・・・このままでは帰りの社内のミーティングで笑いモノにされることは必死である。チーム内で笑いモノにされてしまうと、HPのネタにされて全国規模でさらし者になり学校のトイレでウ○コをしてクラスメートからウン○大王の異名を頂戴してその学年中はウン○大王の不名誉な称号で呼ばれてしまうこと以上の辱めを受けることがほぼ決定しているので、非常に苦しいところである。何とかこの形勢を打開すべく必死の形相でゲームに参加するAXELであった。

 幾度のスタートコールを聞いたことであろうか、依然こちらのチームが不利であることにかわりはない・・・。午後のとあるゲームで敵兵士がスタート直後にキチピーなナンパオを仕掛けてきた。敵兵士がこちらに向けて脱糞5秒で自宅に到着してトイレに駆け込む時の様な形相で猛ダッシュしているとき、AXELは・・・ちょうど敵の側面を突くような位置を1人ヘコヘコと匍匐前進していた。味方ディフェンス陣の実力を考えると不安になってきたのでフラグ方向を振り返ってみてみると、ロキ上等兵がフラグ4m程の位置に迫ってきているのが見えた。大急ぎでロキ上等兵に照準を合わせて1連射・・・ロキ上等兵は天に召された。今頃はパトラッシュとお花畑で取っ組み合いの大喧嘩を繰り広げていることであろう。

 そのまま、前進する事しばらく・・・突然前方から「フリーズ!!」という声が聞こえてきた。離れた位置から聞こえてきたのでまさかAXELの事だと思わずに移動しようとすると、再び「フリーズ!!!」の声が聞こえてくる。やはりAXELの事かと思いつつ前を見るとHマグチ2等兵がハンドガンを構えてこちらに向いているのが見えた。フリーズコールをかけるには少し距離が離れていたので素直に死んだ方が良いのかと迷っていると・・・

パン、パン、パン、パン、パン!!

と銃撃を加えられた。あ痛ぁ〜と思って、体をかがめようとしたが、痛くない・・・。確か、4〜5発は撃ち込まれたはずであるから当たったのかと思ったが、1発も当たっていないようである。
「あれ?当たってないでぇ・・・」

とHマグチ2等兵に言いながら、マトリクスのキアヌリーブスばりに体をひねって後方に倒れ込んで応戦しようとしたが、たまたまHマグチ2等兵の放った銃弾がAXELの目の前で跳弾して、ヒットされてしまった。何となく釈然としなかったが、ヒットはヒットである。潔く「ヒット〜」と大声を上げて死体置き場に向かう・・・。1発必中の自信のない距離からフリーズコールするのは、いくら何でも反則のような気がするが、ヒットされてしまったのだから仕方がない・・・が、実際問題として対外戦の時にこのような状況があったとすれば、双方間で問題になりかねない状況であるので、もしHマグチ2等兵がこのレポートを読まれた場合は注意していただきたい。一応死体置き場内で口頭では注意をしたと思うが、改めて考えていただければ幸いである。

5.守備兵AXEL登場のこと

 今回のゲームは速攻で決着がつく場合が非常に多い。試しにとシーモンキーびmizuki嬢が時間を計ってくれていたのだが、平均5分以内でどちらかのフラグが奪取されるもしくは、全滅する事でゲーム終了するケースがほとんどであった。(といってもやられるのはAXELの所属する側のチームばかりなのであるが・・・)あまりに負けが込んできたので普段勝敗に全く無関心なみずん上等兵まで「このまま負けっぱなしやったら悔しいからちょっとは勝ちたいよね〜」と言い出す始末であった。

 仕方がない、これ以降はAXELがディフェンスにつくことにしよう・・・。AXELとしてはガンガン攻めに行って、フラグ奪取して勝つのが本望なのであったが背に腹は代えられないという訳である。

 スタート前にディフェンスにつく旨をチーム員に申告し、「ちょっと、敵のアタッカーを玩具に遊んできます」と強気の発言までしてスタートした。味方アタックチームが敵陣目指して突入するのを横目にAXELは近くの藪の中に身を隠してじっと気配を消すことに専念する。遙か彼方で銃声が単発的に聞こえてくるのでこちらの軍勢と敵兵士が小競り合いをしていることは分かる。パラパラと帰ってくる死体の群を横目に見ながら(味方の兵士が多かったぞ〜)周辺を警戒していると、Kネマキ軍曹が辺りを警戒しながらこちらに向かってくるのが見えた。じっと息を殺して必殺の間合いまで軍曹を引きつける・・・物陰から無防備に飛び出した軍曹に狙いを付けてトリガーを引き絞る・・・タタタン・・・と、さすが軍曹である。銃声が聞こえるやいなや電撃の速さで物陰に飛び込んで被弾を免れた。
「フラグの近辺に1人いてるぞ〜〜、あ〜〜AXELやぁ」
軍曹が大声で後続のロキ上等兵達に情報を垂れ流しにする。垂れ流しはいけないので、軍曹には早い目に息を引き取っていただかなければ・・・軍曹とAXELは障害物越しに数回銃撃戦を繰り広げたのだが、お互い接近戦の得意な兵士同士であったためなかなか決着がつかない。普通の兵士であれば最初の一撃で葬り去っているはずであったが、思ったより苦戦してしまった。やっとの事で軍曹をしとめた頃には後続の兵士はおそれを為して逃げ出してしまったようである。唯一ロキ上等兵のみが遠い間合いから威嚇射撃を繰り返すのみであったが、間にかなり濃いブッシュを挟んでいたため、こちらから射撃を行っても弾は届かないであろうと考え、撃つのは止めておいた。

 と、突然後方が騒がしくなった。振り返ると、敵遊撃隊が今にもフラグアタック出来そうな位置まで近づいてきていた。その場で反転し、瞬時に戦闘の1人に狙いを付けて1連射、あっけないほど簡単に敵兵士は死体と変わる・・・続いて2人目、どこから弾が飛んできたのか把握できなかったのか、しきりと周辺をキョロキョロと見回しながらフラグに近づいて来るAベ氏をいただき・・・続いて3人目は身を隠してしまった。と、今度は先程までKネマキ軍曹がいた辺りから気配が・・・、振り返ると敵兵士が1名辺りを窺いながら近づいてくるのが見えたので、これも息を引き取って頂いた。

 今度は、またしてもフラグの方が騒がしくなったので(あぁ・・・忙しい、AXELの名前の本領発揮か?)等と思いつつ振り返るとHマグチ2等兵が決死のフラグアタックを仕掛けてきた。慎重に照準を合わせてトリガーを引き絞る・・・数瞬後、

グァラ〜ガッシャ〜〜〜ン・・・「取った〜」

という派手な音を響かせてゲットのコールが聞こえてきた。
「あぁ・・・とられたか・・・無念」
ガサガサと藪をかき分けて死体置き場に向かうとHマグチ2等兵が地面にうずくまっていた。どうしたのかと本人に訪ねてみると、どうやらフラグに向けて決死のダイブを敢行したところフラグの下に一斗缶が転がっていたため(何でこんなもんが落ちてんねん)、それに蹴つまずいて膝を打ちつけてしまったようである。幸い怪我がなかったので良かったが・・・、先ほどのフラグ奪取についてみずん上等兵から物言いがついた・・・。要するにHマグチ2等兵のフラグアタックの際、AXELの放った銃弾がHマグチ2等兵の体を捉えていたという事らしい。よって、先ほどのゲームは両者引き分け・・・、おかげでAXELはフラグを敵兵士の魔の手から死守したことで、面目を保つことができた。

6.守備兵AXEL再び

 先ほどのゲームに味を占めて再び守備隊に回ることにしたAXEL・・・。スタートと同時に辺りを見回して身を隠せそうな場所を探してみたが、良い位置が見つからずあっちこっちをフラフラ移動しながらベストプレイスをさがしていると、いい場所を見つけることができた・・・。その場所とはズバリ、フラグの左手にある滝の前である。水の流れ落ちる音がAXELの気配を消し去ってくれる上、背景の色が白っぽい色であったのでAXELの着用している迷彩服にマッチしていると考え、すぐさま滝壺のそばに座り込んで敵兵士がフラグに向けて進行してくるのを待った・・・。

 かなりの時間が過ぎたような錯覚に襲われたが、実際はどれくらいなのか見当もつかない。ただ無心に水の流れ落ちる音を聞きながらじっと気配を殺して、ひたすら敵兵士が姿を現すのを待つ・・・。待っている間中、「もしかしてもうゲーム終わったかなぁ」とか、「誰も来ないし、みんなAXELの事忘れてるんじゃないかなぁ」とか色々な雑念が頭に浮かんできた。しかしながら今更のように気づいたのであるが、滝の音でAXELの存在を隠していたのだが、これでは周りの状況もちっともわからん・・・。う〜むぅ、これでは満足に策敵も出来ないではないか。思わぬ所に落とし穴があったモノである。さっさとこの場所に見切りをつけて移動するか、もう少しここに止まっているか・・・どうしたモノかと思案しながら岩場の影から少しだけ顔をのぞかせてみると、ほんの2〜3m程向こうにKネマキ軍曹がいるではないか。あわてて銃を構えて軍曹に照準を合わせてトリガーを引き絞る・・・タタタン・・・弾は川越えをしてフラグにタッチしようとしていた軍曹のケツに見事に吸い込まれていった。もう少しのところでフラグゲットされてしまうところであった。

 軍曹がこの辺りまで侵攻してきていると言うことは、相当数の敵兵士がフラグ近辺まで押し寄せてきている可能性が大きい。もうしばらくここに踏みとどまって、フラグへ近寄る敵兵士を虐殺しようと考え、その場でじっと息を潜めて待った・・・。と、対岸を見るとFRIPPER氏が匍匐前進でこちらのフラグ目指して向かってくるのが見えた。ある程度まで引きつけて、体を起こしてフラグを取ろうとしたところを、一連射、弾丸は見事にフラグ1歩手前まで接近したFRIPPER氏を捉えた。
「ヒット〜」
無念そうな辞世の句を残して昇天したFRIPPER氏を横目に辺りを策敵していると、頭上で人の気配がするのを感じ取った。やはりKネマキ軍曹が侵攻してきた際、お供の兵士を何人か連れてきたようである。AXELは万一の時のためにと確保しておいた脱出用ルートを使って、慎重に頭上の丘をよじ登った。と、なんとシーモンキーの風見鶏氏がフラグの方を警戒しながらほんの1mほど離れたところにいるではないか。思わず、後ろに回り込んでケツの穴にM4の銃口を突っ込んでイヤと言うほど連射してやろうかとも考えたがあまりに可哀相であったため、真横からフリーズコールをかけてやると、飛び上がらんばかりに驚いていた。

(フフフ・・・熟練のゲーマーだと相手に気配を感じさせずにここまで接近することが出来るのだよ)

とばかりに余裕を見せつけて死体置き場へと昇天していく彼の魂を見送ってしばらくその場で敵の様子をうかがっていると、終了のホイッスルが辺りに鳴り響いた。どうやら先ほどの風見鶏氏が最後の敵兵士であったようである。敵アタックチームを全滅させなおかつチームを初勝利に導いたことで気をよくしたAXELであったが、死体置き場に戻ると早速次のゲームの準備が始まっていた。誰もAXELの活躍なんて気にしてないのね・・・ちょっぴり悲しい今日この頃であった。

その後、数ゲームをこなしこの日は終了したのだが、なんと20ゲーム近い回数を行っていたことを後から知って驚いたAXELであった。ちなみにKネマキ軍曹が午前中に足首を負傷してしまったため、帰りの車の運転はAXELが担当・・・
あまりの眠さにすこぶる怪しい運転をしていたことであろう。

ごめんね、軍曹・・・



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