<<灼熱の永楽地獄編>>



1.買い出しの風景のこと

 先日不調であったBeretta M93R のパーツを購入するためにKネマキ軍曹、ロキ上等兵と共に某ックオンを訪問した。生憎と天気の方は余り芳しくなく、曇った空からは時折ポツポツと雨が降ってきていた。なにげに外を見ていると急に道路が混雑しだして、あっという間に全くと言ってもいいほど前に進まなくなってしまった・・・。何だろうかとボケ〜っと前を見ていると・・・どうやら前方で交通事故が起こっていたようで、パトカーの回転灯がクルクル回っているのが見えた。あまりにも退屈であったので、Kネマキ軍曹やロキ上等兵とくだらない話で盛り上がっていたが、しばらくすると先程までの渋滞がウソのように車の流れがスイスイと進むようになった。渋滞の先頭まで来るとやはり事故であった。K察の皆様が後かたづけを一所懸命にされておられた。その横で事故を起こした当事者(と思われる)方がタバコをふかしていた。事故を起こされた方には気の毒ではあったが、かなりの渋滞を引き起こしてこれほどの人間に迷惑をかけたのだ、土下座するとまでは行かなくても裸踊りでもして殺気立ったドライバー達の気分を少しでも和ませる位の配慮は欲しいものである。思わず手に持っていたタバコを投げつけてやろうかと思ったが、漏れだしたガソリンに引火して辺りが火の海になりK察のお世話になってしまうと困るので止めておいた。

 程なく某ックオンに到着し、店内に潜入すると早速お目当てのM93R用カスタムピストンについてマスターに聞いてみた。どうやらこのパーツはピストン廻りの構造を○グナブローバックに近づけるような方法で射撃時の弾速やブローバックのリコイルショックを向上させようとする製品の様であった。マスターも所有している銃器に組み込んだらしく、感想を聞くと非常に親切に教えてくれた。最初の頃はマスターもかなり無愛想で店内に潜入するのもかなりの命がけの行為であったが、最近はマスターも顔見れば「毎度!!」と挨拶してくれる様になった。パーツの価格もそれほど高くなかったので即購入を決定、早くも家に帰って組み込んで試射したときの様子を思い浮かべて思わずにやけてしまった・・・。

 結局この日、AXELはこれを購入しただけで後は特に何も欲しいものがなかったためフラフラと店内を物色していた。最近Kネマキ軍曹が木製ストック銃(以下:木スト銃)に凝りだしたようで、先日発売されたスラグマスターに一目惚れしてしまったようである。あれこれとマスターから聞き出しているとマスターはボソッと一言・・・

「この銃はオッサン連中に人気やなぁ・・・若いモンは大概、○イのSPASかベネリに行きよる」

この一言がショックで(かどうかは分からないが)スラグマスターを諦めた軍曹はいそいそとAPS-2のスプリングを買い込んでいた。
プププッ・・・
おめでとう、軍曹。オッサン仲間入り・・・
その内BB弾シャワーで祝ってあげることにしよう。

2.チューンアップ番長再び・・・のこと

 某ックオンで一通り買い物を済ませると、次は生き残り屋へと行くことにした。どうやら先日軍曹が注文したAPS-2のスポーターバージョンがその日に入荷するとのことで早速引き取りに行こうという事である。なぜ先程持ってもいないAPS-2のパーツをいそいそと購入していたか疑問であったが、これで謎は氷解した。しかし、バネだけ買ってもノーマルのシリンダーに入らないはずである・・・聞いてみると、銃本体を発注するときに一緒にパーツも注文したそうだ。しかもほぼフルチューンである。もちろん奥さんには内緒のお話・・・
チューンアップ番長ここに有り!!あぁ・・・こんな事を書くとKネマキ軍曹に「またバラしたなぁ〜」と首を絞められるのだろうか

 生き残り屋に向かう途中、降っていた雨が止んだ。ちょうど阪神高速道路を走っているときであったが、前方に美しい虹が架かっているのが見えた。あまりの美しさに普段汚れきったAXELとロキ上等兵も言葉少なくただ見入るばかりであった。正直な話、これほど綺麗で荘厳な(何しろ虹の端から端まできれいに見えた)虹は生まれて初めてみた。「おぉ!!スゲ〜」とか「綺麗〜」とか言っていると車を運転していた軍曹がボソリと一言

「虹ってのれたら面白いよね〜、メルヘンやの〜」

その瞬間、助手席にいたロキ上等兵と後部座席にふんぞり返っていたAXELは軍用車のドアを蹴破らんばかりに狂ったように笑い出した。

「ウヒャヒャヒャヒャヒャ・・・」
まさかという人物から似合わない言葉がでたものである。言うに事欠いて「メルヘン」とは、軍曹もなかなか痛いところをついてくるものである。あまりに笑いすぎたために、ムスッとした表情で

「オレがメルヘンかたって悪いか!!」
と怒りだしてしまったが、やっぱり不釣り合いの一言につきる・・・
軍曹のあだ名は「チューンナップ番長」改め「メルヘン組長」に決定!!

3.Beretta M93R 復活〜!?のこと

 行きとは違い帰りの道はスムーズに進み、あっという間に目的地に到着した。まだ開店するまで少々時間があったので近くのラーメン屋で栄養を摂取しながら時間を潰すことにした。このラーメン屋は生き残り屋から近いため、AXELもちょくちょく利用しているのだがいつ来ても後悔することがある。それは・・・つい大盛りを頼んでしまうことである。後悔するのであれば大盛りなど注文しなければよいと賢明な読者の方は思うだろうがそうはいかない・・・。が、ここに来ると何故かAXELは何者かの呪いをうけたかのように決まって、「こってり味のラーメン大盛り」と言ってしまうのである。別段喰いたい訳でもないのに・・・また、腹が空いている訳でもないのに。この日も当然大盛り、軍曹から「いっつも後悔してるんやから、今日は並にしといたら?」と指摘を受けてAXELもそう思っていたのだが、注文を取りに店のオネーサンが来た瞬間に「こってり味のラーメン大盛り!!」と口が勝手に反応してしまった。(念のため言っておくが決してウェイトレスのオネーサンが可愛かったり、下心があって大盛りを注文しているのではない。むさ苦しいバイト野郎が注文を取りに来ても何故か口は勝手に大盛りを注文しているのだ)そしていつものように半分食したところで「うげぇ・・・、お腹いっぱい。やっぱり並にしとけば良かった〜」と後悔するのであった。何故であろうか・・・?この謎を解明してくれた御仁にはAXELが煙がでるほどの撃ち立てホヤホヤのBB弾を両手にいっぱい抱えるほどプレゼントする程の感謝をする予定であるので、さっさと名乗り出るがよい!

 ラーメンも食べ終わって程良い時間になったので我々は生き残り屋へと侵入を開始した。店内にはいつものようにKネコ伍長が文字通り店を開けて銃器の整備を行っていた。目標地点に到達したAXELはズカズカとカウンターの裏側に入り込みKネコ伍長の隣りに座り込んで早速購入したばかりのM93Rのパーツを組み込むことにした。Kネコ伍長にアドバイスしていただきながらも何とかパーツを組み終えたAXELはルンルン気分(死語?)でマガジンにガスを込めて早速試射をすることにした・・・。果たして期待を込めた第1射撃目、ゆっくりとスライドを引きセレクターを3点バーストに合わせ、弾をチャンバーに送り込んで的に照準を合わせてゆっくりとトリガーを引き絞る・・・

ぷるるん・・・(一同 : 何の音??という感じでこちらを見る)

(ぷるるん)??何じゃそりゃぁ〜??何かの間違いだと思い、更にもう一度トリガーを引く・・・

ぷるるるん・・・(一同 : シ〜〜ン)

今度はフルにセレクターを切り替えてトリガーを引いてみると・・・

ぷるるるるるるるるるるるるるるるん・・・プシュ〜(一同大爆笑・・・)

と言う音と共にガスが漏れてしまった。いったい何なのだこれは?AXELの予想ではスライドのレールをぶっ飛ばさんばかりの勢いでブローバックする銃から雨あられのごとく発射される銃弾で的紙はあっという間に蜂の巣となるはずであったのに・・・。いうに事欠いて(ぷるるん・・・)とは、いったいどういう了見なのであろうか?仕方がないのでプルプル銃(AXEL命名)を再度バラして組み直す・・・試射してみると、

ぷるん・・・

と言ったきり後はうんともすんとも云わなくなってしまった・・・。悲惨である。仕方がないのでKネコ伍長に「ドラエモ〜ン」と泣きついてみたが、原因は不明・・・チ〜〜〜ンという感じでAXELのお気に入りのM93Rはお亡くなりになったようであった。その晩AXELは枕を濡らすほどの寝小便ではなく・・・号泣したことはいうまでもない。

4.ゲーム開始・・・その前に、のこと

 模擬演習当日、朝起きるといつものようにKネマキ軍曹が迎えに来る時刻の10分前であった。あまりに毎度のことなので最近はお寝坊してもあまり焦らなくなってしまった。(どうせロキ上等兵も寝てるし、AXELだけ焦っても何か悔しいやん・・・)等と思いながらロキ上等兵に電話すると案の定寝ぼけた声で「うぅ・・・今何時?」である。これも毎度のことなので「集合時間の10分前です!!」と言うと「うぉ!!今から準備して行くわ!!」と・・・これもいつもの会話である。

 程なくしてKネマキ軍曹から電話があった。「ちょっと時間に遅れるけどもうすぐしたら行くからしたに降りてて」こんな時にも「焦らない焦らない、一休み一休み」の精神は大切である。軍曹には「上まで上がってきて下さい」と伝えてシャワーを浴びる事にした。(AXELは朝シャワーを浴びないとその日一日が始まらないのである)

 ・・・シャワーを浴びて一休みしていると(ピンポ〜ン)と呼び鈴がなった。応答してみるとまだほんの少し寝ぼけ眼のロキ上等兵であった。しばらくするとKネマキ軍曹も兵舎に到着したのでフィールドへ出発する事にした。フィールドへの道すがら現在極秘裏に作成しているチームのホームページの事を軍曹達に告げ、帰ってからコンテンツを見てもらうよう進言した。

 小一時間ほどでフィールドの横にある駐車場に到着すると、生き残り屋の面々が既に到着して準備を整えていた。が、肝心の永楽チームがまだ来ていないようであった。今回も身内戦か・・・等と思いながら廻りを見回してみると、シーモンキー御一行様が来ていた。彼らは自走する交通手段を持っていなかったため、朝イチで生き残り屋へと行きKネコ伍長の車に便乗してきたそうだ・・・。まさしくゲーマーの鏡である。きっとお寝坊さんのAXELには到底マネ出来ないであろう。その他には生き残り屋の常連のOニシ曹長、Hシモト上等兵よしぼん2等兵、Hマグチ2等兵といったメンツが来ていた。他のメンツよりかなり遅れていたのでイソイソと準備をしていると、駐車場に数台の軍用車が派手に土埃をあげて乗り込んできた。待ちに待った永楽チームの到着である(この永楽チームというのは普段このフィールドを根城にしてるゲーマー達のことをさす。実際はいくつかの団体から構成される集合体である)。

 荷物を持ってワサワサとフィールドへ移動して早速1ゲーム目の開始となった・・・が、それにしても暑い。特に太陽は出ておらず(地上の太陽は除く)どんよりと曇った天気であったにも関わらず、じっとしているだけでも滝のように汗が吹き出てくる。(これはハードな一日になりそうだ)等と考えながら隣りに座っているロキ上等兵をみると同じように土砂降りに降られたかのような汗を流していた。

5.一撃必殺男参上のこと

 初めのゲームは下側の陣地からのスタートであった。こちらの陣地で重要なのは防衛ラインを迅速かつ重厚に構築すること。数名は遊撃手として揺動及び敵主力部隊の撹乱させることの2点である。

 スタートと同時にKネマキ軍曹、ロキ上等兵、AXELの3名は敵のメインルートと思われる左手にある崖の方に向かって猛ダッシュしよじ登り始めた。しばらくぶりに走ったせいか足がもつれてなかなか上手く登れなかったのであるが、気がつくと後ろにいたはずのFRIPPER氏の姿が見えなくなっていた。途中で脱落したのであろうか?それともどこか良い場所を見つけてそこに隠れているのであろううか?仕方がないのでエッチラオッチラと崖を登っていたのだが、地面がもろくなっていたので思うように前に進まなかった。思い通りに動かない自分の足に舌打ちしながらも、約半分を登ったところで別働隊にいたロキ上等兵の叫び声が聞こえてきた。

「あぁぁぁぁ・・・バッテリー忘れたぁ〜〜ぁ〜ぁ〜ぁ」

何とも間抜けな辞世の句である。昇天するロキ上等兵を横目に更に進軍を続けるとKネマキ軍曹が目の前にバッタリ倒れていた。近くまで寄って生死の確認をすると心臓は止まりかけであったが、何とか生きている様子であった。どうやら目の前5メートルほど向こうの岩陰に敵兵士が潜んでいるとのことであった。ここはAXELが囮になってその隙にKネマキ軍曹に敵兵士を葬り去ってもらおうと考え体を起こすと目の前2m位の所に敵兵士がこちらを向いてボケ〜っと立っていた。思わず「軍曹のうそつき〜〜。5mくらい前って言ったじゃん〜」と心の中で叫んでしまったが、敵兵士がこちらに銃口を向ける前に高速カメ頭機能をフルに活用して頭を引っ込めたので間一髪、何とか死ぬことだけは免れた。そうしている内に軍曹がその兵士をしとめてくれたのだが、その軍曹も誰かにやられてしまったようで昇天してしまった。

 廻りの気配から察するにこの付近には他にも数名の敵兵士が潜んでいそうであった。仕方がないので最寄りの身を隠せそうなところに移動してしばらくじっとしていると、あちこちからガサガサと言う物音と共に敵兵士が現れだした。いわゆるひとつのチャンスである。敵兵士はこちらに気付いてはいない、おかげで奇襲をかけるには絶好のコンディションである。このようなチャンスを恵んでくれたサバゲの神様に十字を切って感謝しつつ、これから昇天するであろう敵兵士達の魂に祈りを捧げて「ぐひゃははははははは・・・死ねやコラ〜」とばかりに敵兵士の一団に照準を合わせてトリガーを引き絞った瞬間!!横手からパシッっと一撃喰らわされてあえなく昇天してしまった。死体置き場に行く途中、スナイパーライフルを担いだ方が下山してきているのが見えたので(どうやら死人らしい)、一緒に帰っているときにもしかしてと思い聞いてみるとやはりAXELをしとめた御仁であったようである。位置関係から察するに50m近く距離が離れているはずであるにも関わらず一撃でしとめる腕は賞賛に値する。敵兵士ながら天晴れであった。その後すぐに味方によってやられたらしいが、もうちょっと早くしとめてくれていればAXELも死なずにすんだのに・・・

6.さらばロキ上等兵のこと

 第2戦目は上側の陣地からのスタートである。ここのフィールドは上側の陣地からのスタートの方が圧倒的に有利であるため、スタートと同時に一気に相手陣地目がけて走り込み敵に防衛ラインを構築する前に各個撃破するという戦法が非常に有効である。

 お供を2名引き連れてKネマキ軍曹とロキ上等兵とAXELはスタートと同時に一気に速攻を仕掛けた。こちら側の陣地からみると右手にある丘の頂上目指して軽快に走っているつもりであったが、実際は冬眠あけのヒグマがエサを求めてモソモソと移動するくらいに等しいスピードであったかも知れない。目標地点に到着してKネマキ軍曹とAXELは左右に展開し、丘の下側を走り抜けてくる予定のロキ上等兵が合流するのを待った。その間、何とか乱れた息を整えて辺りを警戒していると、ガサガサと右手のブッシュが揺れているのに気付いた。しばらく息をひそめて待っていると、敵兵士がブッシュを掻き分けてこちらに向かってきている。AXELの事は気付いていない様であったが、このまま行けばKネマキ軍曹がやられる可能性がある。接敵距離が近かったため、銃口を向けて敵兵士の無防備な横腹に照準を合わせたまま降伏勧告を出した。素直に昇天した敵兵士を横目にAXELは次の標的を求めて先程敵兵士の出現した右手方向のブッシュに向かって進むことにした。

 Kネマキ軍曹に右側の索敵を行う旨を告げてAXELは単独で右手にあるブッシュ方向へと侵攻開始し、小高い崖の(様な場所)の頂上付近で陣取ることにした。そこから敵フラグ方向を眺めていると、ほんの数ヶ月前までは木々の間からフラグ付近がチラチラと悩ましげに見えていたのだが、今は全くといってもいいほど雑草と生い茂る木の葉で見えなくなっていた。と、突然Kネマキ軍曹のいる辺りから激しい銃声が聞こえてきたので敵軍との交戦が始まったのかと警戒していると
「ヒット〜」

というロキ上等兵の辞世の句が聞こえてきた。我が隊の後方支援に来てくれていたHシモト上等兵がしきりと「ごめん〜」と謝っておられたのでどうやら味方撃ちだったようである。これからフラグに強襲をかけるという一番おいしいところで味方にヒットされるとはロキ上等兵の魂もさぞ成仏出来ないであろう・・・。この恨みはAXELと残りのメンツで晴らしてやるから、さっさと成仏するが良い、さらばロキ上等兵、君の勇姿は忘れない・・・フィールドで姿は見てないけどね。

 ロキ上等兵が死んでしまってバックアップに来てくれていたHシモト上等兵をロキ上等兵のポジションに納めて再びフラグ侵攻を開始することにした。フラグ近辺に守備兵の姿はない。まぁ、いくら何でも廻りでバタバタと兵士が死んでいるので敵もこちらには気付いているはずである。このような状況で全身を晒すような間抜けなことをする者など最初の銃撃で戦死しているあるであろうから見た目で敵守備隊の人数などを判断することは出来ない。じっと目を凝らして眼下に広がるフィールドを見ていると、ようやく1人発見することが出来た。狙いを定めて1連射、潔くヒットコールをあげた敵兵士であったが、撃たれた瞬間思わず下を向いてしまったようで剥き出しの首筋に運悪く被弾してしまったようである。「いてッ」という声が聞こえたので思わず大声で「ごめんなー」と叫んでしまった。やはりクリーンに行きたいものである。

 結局この守備兵が最後であったようで(そりゃあれだけ殺しまくればいなくなるわなぁ・・・と言うくらいの大虐殺を軍曹、上等兵、AXELの3名で行った)慎重に敵陣地に侵攻したのだが、全く反撃してくる気配すら感じなかった。こんな事なら3人で仲良く手をつないでスキップでもしながらフラグを取りに行く位した方がウケがねらえたはずである。少々後悔しながらもフラグのそばまで行くとさすがに守備兵が残っていたのか銃撃を受けた。ここでKネマキ軍曹、Hシモト上等兵、AXEL2等兵の3名は2班に分かれて行動することに・・・。Kネマキ軍曹がフラグアタック、Hシモト上等兵とAXELは敵部隊の撹乱を担当してフラグを陥落させる作戦に出た・・・(というより、自然にそういった役割分担が決定した)。撹乱部隊の2名が出来る限り派手に動き回りその中、軍曹が匍匐前進でジワジワとフラグを目指す。

「ここでバレたらきっと蜂の巣だなぁ・・・軍曹」
等と思いながらも必死で揺動していると、果たして・・・カカカカカカンッ・・・とBB弾が金属に命中する音が聞こえ、「終了〜〜」という軍曹の声が聞こえてきた。

7.お昼休みは・・・のこと

 その後午前中にもう1ゲーム行ったのだが、先程はしゃぎすぎたせいかひたすらフラグ近辺で防衛隊として休憩することにした。案の定しばらくすると味方攻撃陣営を撃破した敵攻撃陣営がぞろぞろと出現してきたのでKネマキ軍曹が自慢のPSG-1改で順番に射殺していった。が、防衛陣の努力も空しく、一瞬の隙をつかれてフラグを奪取されてしまった。

 お昼休みに突入する頃になると皆の疲れもピークに達し、mizuki嬢など1ゲーム目が終わったときから休憩していた。さすがにこれだけの暑さだと倒れる者が出てくるかも知れないという主催者側の判断で本日のゲームはこれで終了!!午後からはブルズアイ大会を行うこととなった。昼食をとっているとなにやらかぐわしい香りがしてきたのでそちらを見るとよしぼん2等兵が肉を持参してバーベキューなどを皆に振る舞っているではないか・・・。それならとAXELも一緒になって焼き肉等を頂戴した。なかなかに美味であったことをここに記しておこう。

 昼休みを終えてブルズアイ競技となったのであるが、ロキ上等兵とAXELはKネマキ軍曹の軍用車で休憩して競技には参加しなかった。ロキ上等兵が体の不調を訴えたからである。車のエアコンをガンガンに利かせてお昼寝していると、Kネマキ軍曹が帰ってきていた。どうやら惜しくも1位は逃してしまったらしく、しきりと悔しがっておられた。ちなみに1位はAベ氏であったらしい。

8.MEN IN WOODLAND

 いつもよりかなり早い時間にゲームが終了したため、兵舎へと帰る道すがら近所にある大型CDショップへ寄って軍曹が買い物したいと言い出したので一緒に着いていくことにした。軍曹の運転する車中ふと気付いたのであるが、軍曹とAXELは何故かWOODLANDパターンの迷彩服をそろって着込んでいた。
(うげ・・・これじゃぁ、まるでペアルックやんけ)
と思ったが、口が裂けてもそんなことは言うのが嫌だったので黙っていると、隣で座っている軍曹がポツリと・・・

「こんなんまるっきり○翼団体の街宣帰りの構成員やなぁ」

あぁ・・・なんて恐ろしいことを言うのか軍曹・・・あんた1人ならそう見えても仕方ないだろうがこんなにお人好しのAXELを捕まえて「○翼団体の構成員」とは何事であろうか・・・と1人憤慨していると目的地に着いた。ロキ上等兵は白目をむいて完全にお陀仏状態であったので仕方なく軍曹とAXELの2人店内へと潜入することにした。

 かなり広い店内であったためお目当てのCDがなかなか見つからず店員に在庫確認してもらうと、どうやら品切れ状態であることが判明した・・・仕方がないので予約をしてもらって後日取りに来る事になったのであったが、何故か対応してくれた店員の方の表情が妙に強ばっていた事が気になった。ちなみに軍曹が探していたのは競艇のテーマソングでなんとかかんとかというグループ(競艇クイーンの人々が結託して作ったグループの様である)のうんたらかんたらというCDであったが、そんなことは芸能オンチのAXELにとってはよく分からない話である。予約を済ませた軍曹と出口に向かって歩いていると、少しいかつい格好をした地元ヤンキーなお兄さんがちょうど通路をふさぐ形でたっていた・・・

 軍曹が「兄ぃちゃん、ちょっとごめんな」と声をかけるとそれまで周囲を威圧するかのように通路のど真ん中に陣取っていた彼がうざったそうに軍曹とAXELを見た・・・その瞬間人間とはこれほどのスピードで動くことが出来るのかというくらいの素早さで脇へどいて、蚊の鳴くような小声で
「す、すみません」
と、道を譲ってくれた。

釈然としないまま車内へ戻って雑談していると軍曹が「さっきの兄ぃちゃん、多分間違えてたなぁ・・・」と軍曹がボソリと一言いった・・・「なにがですか?」とAXELが聞くと「○翼の構成員・・・。オレもAXELも人相悪いし、迷彩服着込んでるし・・・あのヤンキーの兄ぃちゃん、絶対に勘違いしてるって!!」

あぁ・・・これでAXELも強面同盟の仲間入り・・・。そんなに人相が悪いのだろうか・・・


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