<<ちょんまげ戦線異常あり編>>



1.自宅PC大幅改修
 前回のゲームのレポートをすっ飛ばしてしまったので、約1ヶ月ぶりのレポートである。前回のゲームは単刀直入にいうと「寒い」の一言に尽きるゲームであったことには間違いは無く、粉雪の舞う中20名程度の戦士達が阿鼻叫喚の痴態を演じたことだけは報告しておかねばならないことであろう・・・。

 とにかくあんな寒い中でのゲームはもうこりごりである。








































来年くらいにはまたやってみても良いかもしれない。。。

 2月某日兵舎に設置してある情報端末のケースにそろそろ限界がやってきており、ついに買い換えを決心した。もともとは今は亡き「ゲートウェイ」なる毛唐の会社の情報端末であったのだが、大半の部品は既に他社パーツに換装されており、メインの処理装置がAMD Athlonに変わっているにも関わらず本体部分に「Intel inside」や「Pentium3」などといった嘘っぱちなシールがベタベタと貼り付けてあるインチキマシーンであったのだが・・・。本体の電源部分の容量に問題があり、手持ちのハードディスクその他の部品をすべてくっつけると見事なまでにOSをぶっ壊す持病を抱えていたので、ついにスズメの涙よりも少ない軍資金をなんとかやり繰りして情報端末のケースを購入することにした。

 「客先逝ってきま〜〜〜す」

と、事務所を飛び出してイソイソと日本橋の中古パーツ屋さんに足を運んでみると、店先には5000円也の超破格値でお目当てのケースが売りに出されていたので、小躍りしながら店員に購入の意志があることを告げるとぶっきらぼうな店員は奥からモソモソと何やら箱詰めされたケースを運び出してきた。あまりの重量に間 寛平の如くアヘアヘ言いながらも何とか最寄りの駅まで運んで帰路に就いた。

 兵舎に戻り、ガサゴソと梱包を解いて小1時間ばかり「うっとり」と新ケースを眺めて、あちこちペタペタと触っていると、ケース横の蓋がペラペラの鉄板で出来ており、「ペコンペコン」と異音を発するほどに安普請な事に気付いて少々愕然としたが、使用上全く問題ないと無理矢理自分に言い聞かせて、今までお世話になった情報端末をエッチラオッチラ運んで来て、解体を始める・・・。

 ベリッベリッ・・・

 旧式のケースにぶら下っているCD-Rやフロッピー、ハードディスクその他諸々のパーツを外し新しい方のケースに収めていくと見る見るそれらしい形に仕上がってきた。残す所はマザーボードのみである。ケースとマザーボードを留めている数本のネジを緩めると意外なほどあっさりとケースから引っぺがす事が出来た。

 うっとりするほどに美しい基盤構成である。チップセットは少々旧式であるのだが、まだまだ現役で通用する逸品である。今回は更にハードディスクを2機使ったレイド0(ストライピング)構成を採ってみる予定であったので、さらに本体の処理速度も今まで以上に向上するはずである。取り出したマザーボードのジャンパー設定を変更して、新しいケースに収めようとしたその時!

「パチッ!!!!」

という何かが弾ける様な小気味の良い音が辺りに木霊して、AXELの中の何かも弾けとんだ・・・。









































ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

何ですか?今の音???
もしかして、静電気持ってました???


思わず「あしたのジョー」の丹下がジョーのパンチを受けた時に「良いモンもってんじゃねぇか」とジョーに向かって言う場面がフラッシュバックしたが、そんな事は今更どうでも良いことである。いわゆる一つの後の祭りではなかろうか・・・。英語でいう所の「あふたぁ ざ ふぇすてぃばる」という奴である・・・。

 脱糞寸前にまで心臓は早鐘を打ち、瞳孔は既に全開寸前である。半べそを掻きながらもプルプルと震える手で端末を組み上げ、電源を投入してみると・・・。










































うんともすんとも言わなかった・・・(T−T

いや、厳密に言うと電源投入と同時に「ビーーーー、ビーーーー」というビープ音が繰り返し鳴り続けるのみで、BIOSさえも上がってこない状況であった・・・。

ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ
やってしまったぁぁぁぁぁ。


 恐らくAXELの体に静電気が蓄積されており、マザーボードの回路に触れた瞬間に回路のどこかがショートしてぶっ壊れてしまったようで、さながら雷帝の如き気分であった。もはやただの屑鉄と化した情報端末の軟弱さに腹が立ってきて、股間の逸物に額に青筋立てながら、兵舎のベランダから5階下の駐車場に向けて情報端末を投げ捨ててくれようかと思ったが、寸での所で思いとどまってなんとか修理出来ないものだろうかと思案に暮れたが、どうしようもない事が判明しただけで、少々薄くなりつつある頭のてっぺんから大量の湯気が出てきた・・・。

 半べそを掻きながら端末の中身をあちこち弄くりまわしているAXELを横目に、アキ〜コ顧問は

「あ〜〜アホやな〜〜」

と死者に鞭打つような台詞を吐きながら、ニコニコ笑っていた・・・。勿論その隣では、テルアキ2等兵が

「あ〜〜」

とか

「う〜〜」

とか言いながら、スクラップ状態の情報端末の中身をペタペタ触りまくっていたのは言うまでもない事である。

 あまりのショックに一気に40歳くらい老け込んだAXELを不憫に思ったのか、アキ〜コ顧問は

「お金貸したげるから、新しいの買いにいっといで〜」

と悪魔の囁きにも似た甘い言葉をかけてくれた。ちなみにこの場合の「貸してあげる」とは回収率100%の実績を誇るアキ〜コ金融への契約のお誘いである・・・。今時回収率100%などとは、暴力団経営の闇金融でも実現は難しい事であろう。むしろミナミの帝王の萬田銀行とタメ線級の取りたて率である。遅延などしようものならいきなり軍資金を押さえられる事請け合いの恐怖の闇金融である。恐らくはジャイアンとスネオのコンビに学校帰りにひっ捕まってカツ上げされたのび太が、どらえもんにすがって出してもらった「どこでもドア」で世界各国飛び回ったとしても、逃げ切ることは不可能であることであろう・・・。

 勿論、この誘惑に勝てるはずもなく・・・。マザーボード購入の軍資金を借り受けながら

「嗚呼、借金漬けになる人の気持ちってこんなんなんだな〜〜」

と漠然とした思いに刈られたのであったが・・・。









































相当な古漬けであるのは秘密である・・・・。

 こうして、またしても借金まみれになりながらも再度日本橋に足を運んでマザーボードを購入し、今度は慎重に組み上げる事によって、我が情報端末は無事生還を果たしたのであった・・・。

ちなみに端末が速くなったからといって、ホームページの更新ペースが早くはなったりしないので、余り期待してはいけない。

2.秘密兵器投入
 今、皆に問いたい!日本人が一番気になる商品とは何であろうか・・・。

 世は空前の健康ブームである。どれくらいのブームかと言うと・・・昼間の「思いっきり生テレビ」で司会者のみのもんた氏が「大根が体にいいぞ」と一言言っただけで日本国内のデパートやらダイエーから大根の切れっ端まで奇麗さっぱり消え去ってしまう程であるし、その日の野菜売り場たるや普段は目も向けないような大根目当ての主婦連中が押し合い圧し合い罵詈雑言の飛び交う中を大根売り場目指してフルチューンを施したM4A1片手に匍匐前進しつつ戦端を切り開く様はさながらプライベート・ライアンのオハマビーチを連想させる程の生存競争であろう。

 とにかく、日本人という人種は健康という言葉に微妙に過剰反応を起こす。なんだったら、肩甲骨のことを健康骨と本気で信じ切っている位に健康に対して関心が高い人種なのである。

 そんな健康大好き日本人のハードをガッチリ鷲掴みにする商品・・・その名も!









































アブトロニック

 要するにアレである。深夜の通販番組でムキムキマッチョの外人が薄っぺらい腹巻きみたいなアイテムを装着して筋肉をピクピク動かしているアレの事である。商品は見たことなくても、日本人の98%は名前位知っているであろうことは間違いのない近年稀に見る大ヒット商品の事である。あまりの怪しさに身の回りでは誰も購入していないのが少々気にかかるのだが・・・。

 とにかく、我らが実験隊は遂に話題の秘密兵器を入手すべく活動を開始した。日々放送される様々な情報をチェックして秘密兵器に関する情報収集を行い、遂に我々はその秘密兵器を極秘裏に販売するシンジケートへの連絡経路を探知することに成功した。

 早速兵舎の通信機を使い問題のチャンネルにアクセスしてみると、接続先からはいかにもマッチョをイメージさせるムキムキの女人兵の声が聞こえてきた。

「あ、もしもし・・・」

こちらが要件を切り出す前に女人兵は

「アブトロニックですね」

と、AXELの心理を見抜いたかの如く単刀直入に応答するのに、「さすがプロの仕事である・・・。」と関心させられ、それと同時にこちらの素性について既に調査済みであることは明白な相手の情報網の巨大さを痛感させられてしまった。

 とにかく相手のシンジケートが如何に大規模なものであろうとも、ここまで来てジタバタとあがいてみても、どうしようもないことは明白なことであったことから、当方がアブトロニックを購入する意があることを伝えて、こちらも極めて事務的に対応することとした。

 簡単な質疑の後、兵器の配送は約2〜3週間後になる旨を告げられた所で回線を切断すると、緊張で額には汗がうっすらと浮いていることに気がついた・・・。

ふははははははははは

秘密兵器の到着は2〜3週間後かぁぁぁぁ。
兵舎の周り一帯をムキムキに変えてくれる!

 ※要するに・・・日頃の運動不足で気になる腹の出っ張りを自分で腹筋したりして鍛えるのが面倒だったから、丁度テレビで目にしたアブトロニックを購入して楽して腹筋を6分割くらいにできないだろうかと都合の良いことを考えた挙げ句に、通販の電話番号が分からなかったので毎晩目を皿にして通販番組をチェックして電話番号が分かったので早速連絡してみただけの事である。しかも通販番組放送直後に電話したので、窓口にアブトロニック購入の申し込みが殺到した様であったために、受付のお姉さんも電話に出るなり開口一番「アブトロニックですね(^^;;」と言い出す始末であったことであろう。恐るべしアブトロニックパワー・・・。

 そしてそれは唐突にやってきた・・・。兵舎で週末のゆっくりとした時間を流れるままに堪能していたAXELであったが、不意の来訪者を告げる呼び鈴がけたたましく辺りに響き渡った。折角の休日の一時を台無しにされたAXELは、少なからぬ不快感を表情に表しつつも兵舎のドアに向かう・・・。

「すみませ〜〜ん、宅配便で〜〜〜す」

 ドアの向こうから聞こえる一言に先ほどまでの不快感などは露と消し飛び、「もしや、奴が来たのか!?」と淡い期待に胸躍らせつつも、受け渡しの受領印を伝票にグイッと押し付けて小荷物を受け取ると、そそくさと兵舎の奥に引っ込んで包装をビリビリと破り去ってみると・・・そこにはアレが神々しいまでの輝きを放ちつつも厳かに箱詰めされていた。

 とにかく、待つこと2週間と少し・・・。思っていたよりも早い到着であったが、ついに話題のアレがAXELの前に全貌を明らかにする時がやってきたのだ!

 まずは、はやる気持ちを押さえつつも外観をじっと眺めてみる・・・。大きくアブトロニックと書かれた小さ目のダンボール箱一つに収まり切るサイズのようである・・・。箱を取り上げてみると・・・








































軽っ・・・・ (-_-;)

 総重量500gにも満たない程度の重さしかなかった・・・。早くも「騙されたか!?」という不安が胸をよぎったが、なんとかそれを押さえて手に取った箱を振り回すと中からゴトゴト・・・と聞こえてくる。どうやらこの箱の中にさらに小箱が収まっている様子だ。早速ダンボール箱の合わせ目をベリベリと破って中身を取り出してみると・・・










































ショボッ・・・・ (-_-メ)

 ダンボール箱の中から出てきたのは高さ5cm×幅15cm×奥行き20cm程度の透明のビニールで梱包してある、表面にムキムキマッチョの腹筋がプリントが施された小箱であった・・・。その他には通販のチラシが数枚程度・・・。イメージしていたアブトロニックの姿形とはかなり大きな隔たりがあったので、これでは益々騙されたような気持ちになっても仕方のない所であったが、隣で期待に胸を膨らませていたアキ〜コ顧問の顔を見てみると・・・既に

「あんた、また騙されたね・・・」

という表情を満面に浮かべていた。

 それでも何とか、泣き出したくなる気持ちを押さえて透明のビニールの梱包材を破りとって箱を開け、中身を取り出してみると・・・










































怪しすぎる・・・ ( ゚Д゚)

 中から出てきたのはチャックの付いた箱よりも一回りほど小さい銀色のポシェット(?)の様なカバン状のモノであった・・・。いよいよ秘密のアレとのご対面である。ここまで受けたショックはある意味トラウマになりつつある位のモノであったが、遂に奴を目の当たりに出来ると思うと嫌でも期待感が膨れ上がってくる。

 アル中患者の如くプルプルと震える指先で何とかチェックを開くと、中から出てきたのは・・・紛れもないアブトロニック本体であった。本体の大きさは縦約20cm程度であろうか・・・横幅は30〜40cm程度である。テレビでもおなじみの腹巻きのような形状で、中央部分にモードと強度レベルの調節用スイッチが付いた薄目の操作パネルが控えめに付いていた。付属に腹部などに使用する時の長めのゴムのベルトが1本と、同じく腕などに装着する際に使用する短めのベルト・・・。あとは、「アブジェル」というチューブに入ったぺペローションの様な怪しげな水溶性ジェルが1本・・・。軽目の重量のほとんどはこのジェルのチューブに取られていたといっても過言ではないほどに本体の重量は軽かった・・・。

 同梱されていたマニュアルを手に取って一通り目を通してみると・・・。何々、ワークアウトモード?ああ、これでしばらくは筋肉を慣らすのね・・・。おお、プロスポーツ選手用のアイアンマンモードなんというのもあるな・・・。ファットブラスターモードかぁ。要するに脂肪取りモードなのね・・・。おおっ、マッサージモードなんてのもあるぞぉぉぉ。こいつぁ、便利だぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・









































・・・・・・・・・・・・・・・って、おい!

これ、昔流行った低周波マッサージ器ちゃうんかい!


と取り敢えずツッコミを入れてみたモノの、隣でテレビを見ているアキ〜コ顧問は既にアブトロニックに興味を失っていたらしく、テルアキ2等兵も必死の形相でビットチャージをテーブルの上で走らせていたので誰も聞いちゃいなかった・・・。

 あまりの騙され感に途方に暮れながらも更にマニュアルを読み進めると・・・。ほほ〜〜強度レベルの調整も出来るのか〜〜。小さいのに感心な奴じゃの〜〜。半ばやけっぱち状態である。

 外観から受ける印象・・・・・・・・・・・・・それは紛れもなく










































ウソ臭せぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ (T−T

の一言に尽きるといっても良いほどの容姿をアブトロニックは持ち合わせていた。この風貌で一体誰が「絶大なる効果」というモノを期待出来るのであろうか・・・。益々もって怪しすぎる・・・。喩えるならば某巨大サイト上で伝説として語り継がれている中国4000年の歴史の結晶「先行者」に並び得る風格を持つまさしく強者であることだけは間違いなかろう・・・。

 既にこの時点で全くの信用を失っているアブトロニックであったが、手に取っただけではその実力を窺い知ることは出来まい。ブジュブジュとチューブからアブジェルを絞り出して本体の裏側(肌に当たる部分)に塗りたくり、まず手始めに腹筋を鍛えてみるかとばかりにおもむろに腹部に押し当てると、アブジェルが思ったよりも冷たく「アヒッ」と声を漏らしてしまった。

 マニュアルによると「使用し始めて1週間ほどはワークアウトモードで徐々に筋肉を慣らしていきましょう。その際には強度レベルは低めに設定して下さい」とあるが、漢たるものそんなワークアウトモード等といった軟弱な準備体操など必要ではないのだ!股間のマグナム(ベレッタか?豆鉄砲と言うことはないよな??)に誓って使用するのはプロスポーツ選手用の最強モード「アイアンマンモード」である。しかも真の漢ならば当然出力はマックスの強度10であることは当然である。おもむろにスイッチを操作してアイアンマンモードに設定し、強度レベル10でレッツスタート!









































「ごえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 電源を入れた途端、目の前に立ったニッと白い歯をむき出しにして笑うムキムキマッチョのアドンとサムソンが得意のポージング決めながら鍛え上げられた筋肉を見せびらかせて交代で腹筋をグーで殴り付けているような幻覚を引き起こす程の激しい衝撃をみぞおちに受けて思わず昏倒してしまった・・・。しかも、間断なく襲い来る激しい衝撃で呼吸することもままならず、既に意識は朦朧としている・・・。このまま放置されれば恐らくは1週間後にはまったりと腐った腐乱死体になろう事は明白な事実であったので、必死の形相で何とかスイッチに指を伸ばして電源を切ると、アブトロニックと接している部分の皮膚がビリビリと傷んだ・・・。










































これは容姿の事で散々馬鹿にされたアブトロニックの復讐であろうか・・・。

ショボい見た目からは想像も出来ないほどの恐るべきパワーを秘めたアブトロニックの前に、もはや股間の威厳など屁の突っ張り程にも役立にたたず、ショボショボとワークアウトモードで準備運動するAXEL2等兵の姿がそこにあった・・・。

3.当ホームページ用法・・・
 そういえばチンコ事件以来すっかり有名になってしまったKネマキ軍曹であるが、実際は・・・とても真面目(?)な人物である。賢明なる読者の方々の期待を裏切る様で非常に申し訳ないのだが、Kネマキ軍曹の人物像は「こうと決めたら決して道を踏み外す事なく、日々努力して目的に邁進する」実直な人柄を持ち合わせたダンディズムに満ち溢れた方である。時々道を踏み外して変な方向に突っ走って行ってしまうことはあったりするのだが・・・。(その外し方が凄まじいという噂もチラホラ・・・)

 であるからしてお願いだから、まかり間違ってもKネマキ軍曹に電話をかけて









































「チンチン大丈夫ですか?」

等とお見舞いの言葉などかけない様にお願いします・・・・。

 ほら、そこの貴方・・・。キラームーズマスのもぐらさん・・・。わたし、その内南港に沈められるかも知れないんです・・・。

お願いだからぁぁぁぁぁぁぁぉ(T−T

こうと決められたら、本気で沈められます・・・トホホ

4.本編開始!!・・・か?
 さて、前置きが長くなってしまったが、遂に本編の始まりである。いつも原稿を書いていて思うのだが・・・

「これは一体何のレポートなんだぁぁぁぁ」

まぁ、こういうサバゲレポートがあっても良いだろう・・・。

 要するに何でもありである。レポート界のバリトゥーダーと呼んでくれたまえ。間違っても本物のバリトゥーダーではないので、ゲームの最中に腕の関節を取りに来たりしないで欲しいものである・・・。

 朝目覚めると、いつものように遅刻していた。取り敢えず、すかぽんたんなチームからの参加はAXELただ一人であったのでのんびりシャワーなどを浴びながら身支度を整える。前日の夜更かしがたたってか、シャワーを浴びながらも頭の中は靄がかかったような状態であった。

 それでもなんとか準備をして兵舎を後にすると、長年通い続けた永楽ダムまでの道筋を容量がフロッピーディスク1枚にも満たないお味噌の中に詰まっている数少ない記憶を辿って何とか思い出しながらも目的地付近にまで到着することが出来た。途中2回ほど道を間違えたりしたのだが、気にしてはいけない。何しろ学生時代に4年間通い続けた大学に卒業式で登校する時に思いっきり道を踏み外して、気が付くと卒業式に遅刻していた実績があるくらい道を覚えるのが苦手なのである。

 そんな訳でフィールド脇の駐車場に到着すると・・・かなり広めの駐車場はゲーム参加者の車によって既にイモ洗い状態であった。この分だと一体何人くらい来ているのであろうか・・・恐らくは80名は下るまい。よく耳を澄ましてみると、遠くの方から散発的に銃声が聞こえる。恐らくは参加者の一部がこれから始まる本番を控えて全裸のソープ嬢を目の前にし、期待に胸を膨らませた童貞青年が先っちょからカウパー液をダダ漏れにさせながらソープ嬢にむしゃぶりつくが如き痴態で、フライングゲームを開始している様が目に浮かんだ。

 真打ちは黒光りする何を悠然と引っさげて最後に登場するものと相場が決まっている。イソイソと軍服に着替えて悠然とした態度でフィールド脇の死体置き場に降臨すると・・・

「おはようございま〜〜〜す」

と清々しげな挨拶が聞こえたので、そちらを振り向くと早起きチームで有名な「Four Roses」の面々が満足げな表情でそこに立っていた・・・。まさかと思って「今日は何時からゲームしてますか?」と聞いてみると・・・

「いやだな〜今日は遅かったですよ〜。6時45分からです。」

と満面の笑みを湛えながら隊員の方が教えてくれた・・・。どうやら先っちょカウパーなフライングゲームの張本人は予想した通りの面々であったようである。いつもの事であるが、今回も言わせて頂こう・・・。










































「だから、6時半も45分も変わらんって」(T−T

 しかも、隊員の大多数から「もっとホムペのネタに弄り回して〜〜〜」と命知らずな要求を突き付けられた程である・・・。なんとも不思議な連中だなと思いつつも、「げへへへへへへ、お久しぶりでございやす〜」と関西人特有の訳の分からない挨拶を交えながら世間話に興じた。

 そうこうしているうちに、フィールドの前を走る道路の方向から「デロロロロロロロ・・・・」と何とも腹に響く排気音が聞こえてきたので、顔を覗かせてみると、本物の軍用トラックが狭い登り道をブリブリ言わせながら迫ってくるのが見えた。「誰じゃぁぁ、あんなデカイ車に乗ってくる奴わぁぁぁ」と考えていると、どうやらサルガッソー殿御一行の到着の様であった・・・。

 しばらくすると今回の主催であるキラームーズマス殿御一行もフィールドに到着したようである。主催者にして遅刻とはもはやチーム員総出で銃殺刑になってもおかしくない様な事態であるようにも思うが、その辺は気にしないでおくことにしよう。

 Four Roses殿が弾速計測器を持参されておられたので、それをお借りして弾速チェックを行う。合計3台を使っての弾速チェックであったが、参加者の人数が人数であったので、それだけでも小1時間ほどの時間が掛かってしまったのは仕方のないことであろう。

 弾速チェックしている間にも、キラームーズマスの一マル軍曹殿が各チームの代表者に参加人数などを聞きまわってチーム分けを決めているようであったが、試しにとこの日の参加人数を聞いてみると総勢90名を超える超大規模なゲームに発展しているとのことであった。

 忙しそうに走り回る一マル軍曹殿を横目に「あ〜大変そうだな〜」とチビチビ飲料水などを啜っていると生き残り屋からKネコ店長とまさやん2等兵、キッド隊員が軍勢に合流しているのに気が付いた。一応生き残り屋軍はすかぽんたんからの参加という事にしてあったので、チーム分けの時には同じチームに配属されるはずである。

 結局チームが発表され、ゲーム開始となったのは予定時刻を少々オーバーしてからの事で、我々はサルガッソー軍を主力とした赤軍に配属されることとなり、第1ゲームは下側の陣地からの開始であった。チーム分けには少々疑問が残ったが(ちなみに赤軍はチームの力量は別にして、永楽フィールド初参加率が90%近く、戦況的にもかなり不利なように思えた・・・)、負け戦ほど楽しみが倍増すると考えて、フラグの側に移動して開始の合図を待つ・・・。しばらくするとようやく始まりの号令が下された。

5.全軍退却、走って逃げろ
3・・・2・・・1・・・スタ〜トォォォォォォ

 号令の元、それぞれの兵士が配置場所に向かって一気に走り出す。そのなかでAXELはと言うと・・・出遅れ気味のスタートであったため、必死の形相で走り出す兵士の間でもみくちゃにされて、既に瀕死の状態であった・・・。

 フラフラになりながらも何とか体勢を立て直して右手の丘陵部目指して走り出す。なだらかに続く丘を登り切った所で一旦体を地面に伏せて敵の出方をじっと観察していると、既に戦端の一部で派手な撃ち合いが始まっているようであった。

 かなりの人数が銃撃戦に参加している様子であったので、AXELは単独でフィールド限界ギリギリのラインを侵攻して敵防衛部隊の横手から攻撃を加える作戦にでたが、初めて侵攻するルートであったため、思うように足が進まずルートの半ばに差し掛かった頃にはかなりの時間のロスが生じていた・・・。「後半急げばまだまだ間に合いそうだな・・・」と時間的な配分を気にして侵攻のペースを上げるAXELであったが。ここで緊急事態が発生したのである。

「退却〜〜全軍退却〜〜〜〜」

どこかの誰かが発令した退却命令のお陰でAXELは敵陣地ど真ん中に(ポッツ〜〜〜〜ン)と一人取り残される羽目に陥ってしまった・・・。

 こちらから遠目に確認するだけでも、5名近い人数の敵兵士がウヨウヨ蠢いている。先ほどから聞こえる銃声から判断すると、どう少なく見積もってもその倍は潜んでいそうな気配もする・・・。散発的に味方陣営からも銃声は聞こえてくるが、大多数は敵陣地からの砲撃にも似た銃声のシンフォニーである。もし、万が一ここで敵兵士に見つかろうものならば、この先10年はサバゲに参加せずともお釣が来るほどの銃弾を頭の天辺から靴の爪先までまったりとお見舞いされてしまうことは火を見るよりも明らかであったので、1本1本目の前に立っているブッシュの下生えの草を手で折りながら慎重に匍匐前進を続けた。

 一番近くに潜んでいそうな敵兵士まで後20mほど・・・。残念ながらブッシュの濃い影に囲まれた敵兵士の姿は、日向に位置するこちらから視認することは出来ない。おおよその居場所の見当は付いていたのだが、見つかれば即死の状況から考えると大胆な行動は禁物である・・・。

 ジワジワと辛抱強く匍匐前進を続けていると、やはり思った通りチームGの隊長殿がフィールド限界ギリギリにある斜面に取りついて、味方陣地への射撃を繰り返しているのが見える。AXELの持つ銃器では間に立つブッシュの事を考えると、その距離は有効射程をギリギリ外れているようであったためもう少し前進する必要に迫られたが、前進するにも身を隠すことの出来る有効なブッシュがないため、どうしたものかと思案に暮れていると遠方から終了の合図が聞こえてきた。

 ここまで弾丸を1発も消費していなかったため、死体置き場に戻って補給をする必要も感じなかったので、そのままテクテクあるいて上側に位置するフラグまで進むと、ドッカリ腰を落ち着けて次のゲームの開始合図を待つことにした。

6.戦士の休息
 次のゲームはお昼前の1戦であったため、開始と同時に猛ダッシュで敵陣地深く切れ込み、敵兵士数名を道連れにしてさっさと死亡する。死体置き場に戻るとさっさと「昼飯に・・・」と準備しておいたおにぎりをパクついた。

 ふと横を見てみると、サルガッソー商店が開店していたので、150円を支払いキッド隊員とビールを飲んだり、飲まなかったり・・・。

 酔いも手伝ってか、いつもにも増して饒舌になったAXELはくだんの早起きチーム「Four Roses」にちょっかいを出しにいってみたのだが、意外にもガードの固い面々はなかなかにホームページのネタになるような隙を見せはくれなかったので、こちらがネタになる覚悟で

「いや〜面白いものを買いましたよぉぉ」

とばかりに持ちネタのアブトロニックを切り出してみた・・・。その瞬間「ああああああ、俺も買ったぞぉぉぉぉ」と捨て身の擬似餌に飛び付いてきてくれた兵士が1名・・・。その瞬間、周囲の兵士が「こいつらアホや・・・」とため息を漏らしたのは言うまでもない。

7.戦士の哀歌
 気を取り直して午後1発目のゲームである。今度は下側陣地からのスタートであった。

3・・・2・・・1・・・スタ〜トォォォォォォォ

 開始の合図と共にAXELは防衛部隊に加わるべくフラグ地点左手にそびえ立つ急斜面に取りつくことにした。AXELよりも前に立つ兵士達はどんどん斜面をよじ登って行く・・・。AXELにはどこをどう捻り出してもそんな体力は有りそうにもなかったので、おとなしく斜面下方にあるハードブッシュに身を隠してジッと敵兵士の出現を待つことにした。

 開始から数分の後、遥か頭上の方から激しい銃撃音が聞こえてきたため、敵兵士が崖の上付近にまで迫っていることに気がつく・・・。最初はポロポロと敵味方の兵士に同数程度の被害が出た模様であったのだが、時が経つにつれて次第に味方軍に大きな被害が広がってくる・・・。激しかった銃声も次第に聞こえなくなった所をみると、崖上に登っていった味方兵士は恐らく全滅したことであろう。上方からの射撃はフラグ近辺の平野部に身を潜ませている友軍兵士に的を変えてきた様子である。

 幸いにして崖の真下に身を潜めているAXELは敵兵士から見て死角部分に位置していたため、盲目撃ちで度々熱い弾丸が頭上を飛び去ってヒヤリとする場面には何度か遭遇したものの、今の所直接的に銃撃の的にはなっていない。その代わり、平野部に展開した味方の防衛部隊は上方からの撃ち下ろしの銃弾であらかたが死体と変わり果てていた。

 身近な防衛兵を粗方片付けたと安心したのであろうか、敵兵士の一団が斜面伝いに降りてくる様子がちらほらと見え隠れする。こちらから見える範囲でおよそ5名程度・・・。先頭にはデザートパターンの迷彩服に身を包んだ兵士が辺りの様子を窺いながらもこちらに近付いてくるようであった。あまりの美味しすぎるシチュエーションに本日一発目のサバゲの神様へのお祈りを捧げると、近付きつつある敵兵士に向かってゆっくりとした動作で銃口を向ける・・・。

 と、突然全滅していたかと思われる平地に展開していた味方防衛隊からの銃撃が敵兵士の一団に向かって豪雨の如く襲い掛かった。不幸にもその銃弾は敵兵士一人にも致命傷を負わすことが出来なかったのだが、銃声に驚いた敵兵士に一瞬の隙が生まれた。

 あらかじめ照準を合わせていた敵兵士の顔面にセミオートで熱い銃弾を浴びせ掛ける。初弾は敵兵士の目の前にあったブッシュに弾かれてしまったが、続く数発で確実に敵兵士の顔面は消失した。その魂が天に召されるのを見送ってから、続く兵士に向けて照準をあわせ次の味方からの援護を待っていると・・・。

 バチチチチチチチチチ・・・・

後方にいる味方の銃口から発射された銃弾がAXELのケツに思いっきりヒットしてしまった。あまりの痛さに一瞬喉を詰まらせてしまったのだが、かろうじてヒットコールを上げて恨めし気に死体置き場に旅立ったAXELであったが、あろうことか味方撃ちで美味しい場面を逃してしまったことを悔やんで、死体置き場脇に設置してあった野営用のベットに突っ伏して枕を濡らしたことは言うまでもない・・・。










































 更に追い討ちをかけるようにKネコ店長がAXELの背後にそっと近付いてきて、耳元で

「♪撃ったった〜・撃ったった〜・ビシビシ味方を・撃ったった〜・撃ったった〜・・♪」

とばかりに、AXELを奈落の底に突き落とす様な歌をさも嬉しそうに歌うのを聞くと軽い殺意が芽生えてくるのを禁じ得なかった・・・。

8.走れちょんまげソルジャー
 楽しい一時というものは矢の如き速さで過ぎ去ってしまうものである。ふと気がつくと既に夕闇が迫りくる時間となっていた。主催のキラームーズマス殿との協議の結果、次のゲームが最終戦となった。最終戦ということは、時間無制限一本勝負である。

 ここまではすっかり敗戦色が濃厚であった赤軍だったのだが、この日の大一番に嫌が上にも兵士の士気は向上する・・・。そんな周囲のイケイケモード全開の真っ只中、AXELはと言うとただ一人









































「あああああああ、早く帰らないとアキ〜コ顧問に殺されるぅぅぅぅ」

と、自己の保身のことばかり考えていた・・・。暗くなる前に家路につかないと、兵糧攻めの憂き目に遭うことは動かしようのない事実であったため、思わず開始と同時にクルリと振り返り見方陣営に向かってBB弾の大雨を降らせてやろうかとも思ったが、同行しているKネコ店長やまさやん2等兵、ならびにキッド隊員あたりがうっかり口を滑らせてKネマキ軍曹にでも報告しようものなら、その次のゲーム辺りで1日中見方撃ちに悩まされないとも限らなかったので、何とか思いとどまり辺りとキョロキョロと見まわした・・・。

 どの兵士の顔にも勝利への確信に満ちた表情が浮かんでいる。どの兵士の手にも今日1日を共に戦い抜いた戦場でのパートナーとも言うべき火器が握られている。と、その中で一際異彩を放っている兵士が一人佇んでいた・・・。彼の手に握られている兵器・・・どこをどう見てもエアーコッキングの単発ハンドガンである。それも2丁拳銃・・・。その上彼は、

「これでフラグ取るっすよぉぉ、ゲヒャヒャヒャヒャヒャ」

と無謀にも周りにいる同じチームメイトに公言しているではないか!彼こそはどんずるの雄とも言うべきFour Rosesに所属する某氏である。(う・・・名前忘れちゃった)

(あ〜ついに逝っちゃったよ・・・)

等と思っていると・・・










































「んじゃ、フラグ取れんかったら、次のゲームの時1日中・・・ちょんまげなっ!」

と、周りの兵士からとんでもない条件を突き付けられておられた・・・。

 これは見物するしかないだろう。

 ゲーム開始の合図と共に1番死目指して敵陣深く切れ込んだAXELは、目論見通り敵兵士からしこたま熱い銃弾を叩き込まれて晴れやかな笑顔を残しながら死体置き場に戻ると、長年吸い続けているマルボロに火を付けると高見の見物としゃれ込んだ。

 ゲーム自体の攻防は一進一退を極める凄惨な状況であったのだが、こちらから遠目に見る分には赤軍が押され気味のように見えた・・・。「あ〜こりゃ、もう駄目だな・・・。」とそろそろ時間が気になりだしたので、近くで座っているKネコ店長に「そろそろ退却命令を・・・」と進言してみるも、まさやん2等兵とキッド隊員がまだ戦線に残っているとの事であったので、戦死するのをじっと待つ。

 突然激しい射撃音が辺りに響き渡ったので、そちらを見てみると味方攻撃隊がフラグ近辺にまで肉迫していたようで、しきりと黄軍が応射している様がはっきりと見えた。ふと、死体置き場を見回すと例のちょんまげソルジャー氏の顔が見えなかったので、戦列に加わっていることを知る・・・。

 当然の如く味方陣営からは

「おおおおお、あの人まだ残ってるぞぉぉ」

とか

「そろそろ死んでもらわんと困るな〜〜」

等といった野次が飛び交っていたのだが、それに反してちょんまげソルジャー氏は意外な健闘ぶりを発揮している様子であった。と、突然フィールド左方向にある崖の方向から味方兵士の断末魔の声が続々と聞こえてきた。その中にもちょんまげソルジャー氏の姿は見えない・・・。その代わりといってはなんだがキッド隊員が混じっていた。

 残す所はまさやん2等兵ただ一人である。彼の姿を求めてフィールドを角から角までじっと目を凝らして見ていると、フラグから10mほど下に降りた所にあるバリケード地帯にまさやん2等兵がうろうろと徘徊しているのがうっすらと確認できたので、Kネコ店長と二人して

「お〜〜〜〜〜い、まさやん2等兵〜〜そろそろ帰るぞ〜〜〜〜〜」

「はやく死ね〜〜〜〜」

「放置して帰るぞぉぉぉぉ」


と無責任な野次を飛ばしていると、まさやん2等兵は手を振って応えてくれた・・・。そんな事してる暇があったら周りをちゃんと確認するのだと言おうとした瞬間、横手からの銃撃でまさやん2等兵は敵兵士の凶弾によって憤死してしまった・・・。

 トボトボと死体置き場に戻ってくるまさやん2等兵を尻目にフラグ付近での攻防も次第に激しさを増してきた様である。一時は全滅かと思われた崖側に展開していた味方攻撃部隊であったが数名の生き残りが居たようで、フラグ付近に群がっていた敵守備兵に対して報復の銃撃を浴びせ掛け、攻勢に出たのである。

ドガガガガガガガガガガ・・・・

 激しく飛び交う銃弾の中で、敵防衛部隊は確実にその数を減らしていく。その防衛部隊が残り数名にまで減じたその瞬間、一人の勇者が薮の中を突っ切ってフラグアタックするのが見えた。その勇者こそ、Four Rosesのちょんまげソルジャー氏その人であった・・・。

 思わぬ人物の登場に死体置き場の兵士達も歓声を上げて沸き返る。その歓声の大半は

「こけろ〜〜〜」

とか

「撃ち殺されろ〜〜〜」

等であったが気にしてはいけない・・・。

 必死の形相を浮かべながらフラグと自身との間にそびえ立つ雑草の群生をその体でバキバキとへし折りつつも、ちょんまげソルジャー氏は確実にフラグへの距離を縮めていく・・・。慌てた敵兵士の発砲する銃弾を巧みに避け、手を伸ばせばフラグに触れることが出来る所まで肉迫し、赤軍の兵士はこの日始めての勝利を確信した・・・その瞬間・・・・・・










































ドガァァァァァッ

という大音響と共にものの盛大に土ぼこりを巻き上げながら見事にすっ転んで、その拍子に敵兵士から嫌と言うほど銃弾をぶち込まれて蜂の巣になって死んでしまった・・・。見物していた兵士達はちょんまげソルジャー氏のあまりの体を張ったボケっぷりに開いた口が塞がらず、中には狂犬病のように口元からだらしなく涎を垂らす者さえ出る始末である・・・。バツが悪そうにスゴスゴと戻ってくるちょんまげソルジャー氏に皆の視線は集中したのだが、誰一人として労いの言葉をかけるでもなく、そろって口に出した言葉が










































「来週ちょんまげ確定な・・・」

であったのは、彼の名誉のために伏せておいたほうが良かったのかもしれない・・・。恐らくは来週のゲームの前日辺りには、梅田ロフトにバカ殿カツラを購入しに行くちょんまげソルジャー氏の侘しい後ろ姿を眼にすることが出来る事であろう・・・。

 この日も大きな事故などはなく無事に帰路に着いたAXELであったが、兵舎にたどり着いた瞬間にアキ〜コ顧問の

「あんたぁぁぁ、いつまで遊んでるんやぁぁぁぁ」

という恐ろしげな声を聞いた瞬間に米搗きバッタの如く地面にひれ伏したことは言うまでもないことであろう・・・。ともあれ今日1日を楽しむことが出来た事をサバゲの神様に感謝しつつもモソモソと飯を食って布団に潜り込むAXELであった。



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