<<年始め壮絶バトル2002編>>



1.2002年書き初め的抱負
  いよいよ、2002年も幕を開けた。昨年1年間は(と言うよりもここ2年近く)ホームページの更新など全くと言ってもいいほどやっていなかったので、今年こそはマメマメしく更新を続けていきたいと思う今日この頃であるが、密かに更新が滞っているのは内緒にして頂きたい・・・。

 さて、新年を迎えるに当たって(すでに1月も下旬に差し掛かろうとしているのだが・・・)我らがKネマキ軍曹が仕事を始めることとなった。ホントは去年の11月位には商売が始められる予定であったのだが、契約の関係上何にがしかの理由で相手先(契約先ですなぁ)の準備が全く出来ていない状態であったため、今年からのスタートとなってしまった様である。

 もっとも納得の出来る理由がそこに在れば、Kネマキ軍曹も事務所でM4A1を振り回しながらBB弾を乱射して手当たり次第に事務用品をぶっ壊しまわるほど怒り狂ったりはしなかったのであるが、契約先が「あ〜だこ〜だ」と訳の分からない理由を元に開業の先延ばしばかりを行ってきたような状態であったため、一向に埒のあかない日々が続いていたので仕方の無いことであろう。

 ま、なんにせよこの平成大不況のなか、仕事にありつけると言うのは有り難いことなので、AXELも「微力ながら手伝えることがあれば」と殊勝な事を考えて事務所に押しかけてみたのであったが、全くと言ってもいいほどのウドの大木っぷりを発揮してしまった上に「晩飯」にと豪華な焼き肉などをたらふくゴチになってしまい、これに味をしめてますます遊びに行ってみよう等と考えたりしている。

 気になる仕事の内容はというと、ネットを通じての中古車、自動車部品の販売、懸賞といった事をやっていく事になるそうである。隔週毎に懸賞の景品を変えていき、応募してくれたお客さんの中から抽選で中古車が当たったりする訳なのだが、中には「え!?これマジで車両代タダなの??」というほど程度の良い車があったりして「ホントに儲かるのか?この商売・・・」と心配になってしまうほどの漢っぷりである。車の用品関係も個人商店とは思えないほどのラインアップがそろう予定で、値段の方も格安となっているので驚きである・・・。この辺り、Kネマキ軍曹の人脈の広さがもろに出ている様な気がする。会社のページももうしばらくするとアップ出来そうな所まで漕ぎつけたので、気になる人は是非とも覗いてみて欲しい。ページの見栄えは何といってもデザインセンス0のAXELが作っているのだから、間違っても期待してはいけない。

誰かセンスのいい人がいれば手伝って欲しい位である・・・(T−T

2.Kネマキ軍曹の憂鬱
 最近ホームページを作っていて思うことがある・・・。例えばである!読者諸君も日々の生活で思い当たる節があるだろうが、この上ない極上のネタに遭遇したとする。寿司ネタで言う所の最上級トロとか・・・。で、それをどのように調理するかはまさしく料理人の腕の見せ所であったりする訳なのだが・・・。

 中には一般のお客さんには出したくても出せない極秘ネタというモノがあったりする訳で、そういった極秘食材達は小鉢一皿分の値段がAXELの一月の小遣いにも匹敵するような殺人的高級料亭でのみ限られた人々のみに饗される事が普通であったりするのであろうが、庶民派のAXELにとってはそんなことはこれっぽっちも関係無いことである。

 ネタの仕入れ元が例えばやっちゃんの様な恐ろしげなお方であった場合には、自分の生死がかかってくる訳であるからして、扱いに非常に困ってしまうのである。


ああああああああああああああああああああああああ

かきたい・・・どうしてもかきたい・・・
そんなにかきたいのであればマスでもかいてろと言われそうな程書いてみたい・・・。

たとえこの身が破滅しようとも読者諸君に真実を伝える義務がAXELにはありそうな気がする。「ペンは拳よりも強し?」という迷言があるではないか?もはや完全な「王様の耳はロバの耳」的症候群である。いっそのこと原稿だけ上げてしまって、サバゲのフィールドにでもこっそり埋めてしまいたいほどである。

ここまで葛藤したんだから、いいよね?軍曹・・・
え?ダメ?



































そんなこと知らないよ〜〜〜ん
ああ、来月のゲームの時辺りに、Kネマキ軍曹射殺されてフィールド奥深くの土中に埋められるかも知れない・・・

 ・・・事の始まりはAXELがホームページの打ち合わせでKネマキ軍曹の事務所にお邪魔した事である。打ち合わせと言っても大した内容でもなく、AXELが作ったページの叩き台を元に「ここは、あ〜してくれ」とか「こうしてくれ」といった感じで簡単に終わってしまい、後は事務所でウダウダと雑談をしていた。

 と、唐突にKネマキ軍曹が

「チンチン痛痒い・・・」

とぼそっと呟いた・・・。子供はチンコ、うんこネタが大好きというが、精神年齢3歳を自負するAXELがその言葉を聞き逃すはずもなく、

「うわ〜〜淋しい病気だぁぁぁぁ」

とか

「ギャハハハハハハ。梅の毒もらったねぇ〜〜」

等と他人事のように(実際他人事だったのだが・・・)大爆笑していると、Kネマキ軍曹は洒落にならんという顔をしながら「そんなのもらう身に覚えは全然ないぞぉ、パンツに擦れて炎症起こしただけだぁぁぁ」と半べそをかきながら証人喚問に呼び出された国会議員の如く抗弁していた。が、そんな事で誤魔化される程AXELの追求は甘くはない。そもそもAXELのチンコはパンツに擦れたくらいで壊れるほどやわではない。事実、過去にバイク事故でタンクにベッコリとチンチンの型が入るほど強打して悶絶したことがあったが、全く問題なく現在も使用している。ただ、その時のことが原因かどうかは謎であるが、ちょっとだけ右曲がりなのは秘密である・・・。

「正直に白状して下さい。最近ロキ上等兵と泡の国いきましたね?」
「行ってないよぉぉ」
「AXELを置いてきぼりにしたバチが当たったんですよ」
「行ってないもん!」
「今度行く時はちゃんと連れてって下さいね」
「ちゃうってぇぇぇぇ (T−T」
「え?素人に手を出したんですか??」
「ぶっ・・・」
「最近は素人の方が恐いですからね・・・」
「そんなんしてないもん」
「いや〜、エイズもらわなかっただけ運がいいですよ」
「そんなんイヤじゃぁぁぁぁ」


と、奥方に聞かれると離婚必至の怪しいトークバトルを繰り広げていたのだが、

「もう辛抱たまらん・・・」

事務所の戸棚をゴソゴソしだしたかと思うと、「ジャジャ〜〜ン」とばかりにKネマキ軍曹が取り出した物とは・・・







































エタノール(純度80%)

であった・・・。何故中古車販売の事務所にそんなものがあるのかは今もって謎なのであるが、それは軍曹の手の中で燦然と光り輝いていた・・・。

「これで消毒したらいけるやろ〜〜」

軍曹・・・あんた間違ってるよ・・・
これで消毒したら「逝けるやろ・・・」の間違いでわ?


 満面の笑みを浮かべながらエタノール(純度80%)片手に仁王立ちする軍曹を見つめながら

(ああ、あの人チンチンの痛みでとうとう逝っちゃったか・・・・)

等と考えていると、さすがに原液のまま消毒したらどえらい騒ぎになることに勘付いたのか、薬品関係の会社に勤めているロキ上等兵に電話をかけて

「チンチン痒いねんけど、エタノール(純度80%)でチンチン消毒したらどないなる?」

と真剣な表情で問い合わせる様を見ていると、AXELの隣に座っていた事務所の所長と目があってしまった。

「あの人雇って大丈夫だったんか・・・?」

その目は雄弁にこう語っていた事であろう。が、そんな事は気にしてはならない。ああ見えても仕事には至ってまじめな軍曹である。まじめすぎる事が災いして転々と職を変えてきた経緯があるほどにまじめなのは折り紙つきだ・・・(と思う)。ただ、ほんのちょびっとだけ、変わった所はあるが・・・。

 何はともあれ電話の一件も一段落したようで、Kネマキ軍曹もロキ上等兵の「80%のままではヤバイです」との説明に納得したようで、取り敢えず30%程度に薄めて試してみることに落ち着いたようである。

 コーヒーの紙コップ片手に(何故か嬉しそうに笑いながら)エタノール(純度80%)のビンを振り回すKネマキ軍曹の顔は、道端に落ちていたエロ本を見つけた時の中学生の如く光り輝いていた。

「ゲヘヘヘヘヘへへ・・・んじゃ、いってくるわ〜〜」

と言い残してそそくさとトイレに入ったかと思うと

「おおおおおおおお

という何とも言えない悦に入ったような唸り声が聞こえてきた・・・。(?しみたのかな・・・)と思っているとトイレのドアがカチャリと開いて、泡の国でしこたま絞り取られて出すものも出ない時のようにさっぱりした顔の軍曹が出てきた。

「いや〜〜スッキリしたわぁ〜〜」

とのことである。(密かに便所で抜いてきたんじゃないか?)とも思えるほどの御満悦ぶりに所長殿とAXELは顔を見合わせてしまったが、何にしてもスッキリしたのは良いことである・・・。AXELとしても、うら若き可憐なお姉さんが悶えるシーンは是非とも見てみたいものであるが、うら若くもない・・・ましてや可憐などとお世辞にも言えない40過ぎのおっさんがチンコにエタノールを塗り付けて悶絶するシーンなど夢に出てきそうであったため、これ以上見るに耐えない状況にまで来ていたので、正直ホッとしていたのであったが・・・

「30%やったら物足りんな〜〜。おしっ!80%いってみるか〜〜」

という軍曹の聞きたくもないような意気込みを聞いた瞬間に地獄の底に叩き込まれたかのような気分を味わってしまった。

「軍曹・・・そ、それはまずいんじゃ・・・」
「がはははははは、いけるいける余裕じゃ」
「いや、まじで止めといた方が・・・」
「ぶはははははは、30%くらいだったら甘い!大丈夫だって〜」
「知りませんよぉ」
「ぎゃははははは、死にゃ〜せんだろぉ〜」


いや、軍曹・・・オレンジジュースじゃないんだから30%だったら甘いって・・・っても、傷口に100%オレンジジュース振り掛けても死ぬほど痛いんだろうな・・・等とどうでも良いことを考えながらも何とか思いとどまるように説得してみたのであった。が、一度こうと決めたらテコどころかユンボを使っても考えを曲げない、ある意味物凄く一途な軍曹がその様な意見に耳を貸す訳もなく、必死の制止も振り切ってまたしても紙コップ片手にトイレに駆け込んでしまった・・・。

うわ・・・マジかよ・・・

と思いながらも用事があったので、携帯で知り合いに連絡を取って話をしていると、

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛

「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

「あああああああああああああああああああああああああ」

チンコが燃えるぅぅぅぅぅぅ


と断末魔の悲鳴のような大絶叫が聞こえてきた・・・。電話口に出ていた知り合いが

「今の声なに?誰か死んだの?」


と焦って聞いて来るくらいの絶叫であった。取り敢えず「知り合いがチンチンにエタノール(純度80%)ぶっ掛けたら悶絶した」とだけ説明して急いで電話を切って、様子を見にいって見ると・・・フラフラしながらも何とか軍曹がトイレから出てきた所であった。

「軍曹!大丈夫ですかぁぁぁ」


走り寄って声をかけると

「エヘヘヘヘ・・・チンチンが燃えちゃうよ〜」


狂犬病患者の如く口の端からよだれを垂らして焦点のあわない眼差しで宙を見上げるKネマキ軍曹の口からは要領を得ない答えが返ってくるばかりで、察するにあまりの痛みで頭の中がショートしてしまったようである。だから止めたほうが良いっていったのに、軍曹・・・。そんなに体張ってまでウケ狙わなくてもいいじゃんよ〜。

 暫くすると軍曹も大分と落ち着きを取り戻したようである。時折「うひゃひゃひゃ」とか「げひゃひゃひゃひゃ」と怪しく笑うことを気にしなければ、まぁ普通の精神状態であろう・・・。

「いや〜お陰でチンチン痛いの直ったよ〜〜」

と大層ご満足の様子であったが、敢えて一言だけ言わせて欲しい・・・








































「それは他の部分が痛すぎて元の痛み忘れてるだけなんじゃ・・・??」

こんな調子ですかぽんたんな夜は更けていくのであった。

3.行きはヨイヨイ、帰りは・・・
 さて、翌日はどんずる常連のさんだぁすとぉむ殿の定例戦が予定されていた。ここの所しばらくホームページ作成で忙しく運動不足気味であったため、また今年の一発目のゲームということもあって前日の準備にも余念がない。


 当然の如く朝目覚ましに叩き起こされて時刻を確認すると既に予定を大幅に遅れていた。またしてもやってしまった訳である・・・。とは言いつつも最近はすかぽんたんなメンツは仕事で忙しかったり、体調を崩してしまったりと全くもってチーム病弱ぶりを発揮していたので、この日の参加者もAXEL一人だけであったからとても気楽に遅刻できるというものである。

 のんびりと準備して軍用車のハンドルを握っていざ戦場へ・・・途中コンビニで食料等の物資を調達して朝食用に購入したおにぎりをパク付きながら車を走らせていると、いつも駐車場に使用している場所からちょうど山を越えて反対側にみずん上等兵達が車を止めているのを発見した。

「今日はこっちから行くよ〜〜登山するで」

朝からなんと元気な御仁達であろう・・・。一人だけいつもの道でフィールドに行くのも何だかあれだったので、一緒に登山してみることにした。

 イソイソと服を着替えて荷物を肩にかけて登山道入り口まで移動する。階段になっている部分を登り切ると既に息は上がっていた・・・。これは本格的な運動不足である。さらに続く道のりを考えると少々気が遠くなったが、ここまで来ては引き返すこともままならない。と言うよりも完全に元来た道が分からなくなってしまったので、遭難することは請け合いである。ゼェゼェ言いながらもなんとかフィールドまでの道のりを半分ほど消化した所で休憩に入ろうかと思ったのだが、先を行くみずん上等兵達はそんな様子はおくびにも出さずにドンドン進んでいく・・・。

 いっそのことここで昼寝でもして帰りがけにみずん上等兵達に拾っていって貰おうかと本気で考え込んでいるとフィールドまで後少しの所まで来ているのに気付いた。こうなると人間現金なものである。先ほどまで鉛の如く重かった足もスイスイとスキップを踏むほどに軽やかになり、周りの景色に目をやるほどの余裕も出てくる・・・。

よく見ると、道の両側は断崖絶壁の様に切り立っており、落ちると命がないだろうという事実に愕然とした・・・

 人間極限になるとこうも判断力が鈍ってしまうのだろうか・・・。リュックに荷物を詰め込んで両手が空いた状態であればいざ知らず、片手にガンケース、もう片手には雑用品の入った大きなカバンを提げてフラフラと今来た道を帰りも通らねばならぬと考えると少々頭が痛くなってきてしまった。

ま、帰りもフラフラになってるだろうから、大丈夫だとは思うんだけどね・・・

4.撃ち初め2002
 なんとか苦難の道を乗り越えてフィールドに到着してみると、息は上がりまくり当分ゲームには参加できそうもない状態であったので、1回目のゲームは見学することにした。FOUR ROSES殿の面々とJYUDAN殿の対戦となっているようだが、くだんの早起きチーム「FOUR ROSES」の方々は何時からゲームしているのだろうか・・・と気になったので訊ねてみると

「今日は5時半です〜〜」

と少々ナチュラルにハイな状態のお答えが帰ってきた。相変わらずの早起きさん達だな〜と本気で感心しながら戦闘準備を行う。

 途中参加の我々はチーム分けのジャンケンでKネコ店長とAXELが黄色チームに、みずん上等兵とネルフの人が赤チームに(だったかな・・・?)に振り分けられた。愛銃であるP-90に弾薬を込めてフィールドに向けて試射をしているとメカボックスの辺りから

ガリガリガリ・・・

という嫌な音が聞こえてきたが、すぐに収まったので気のせいだろうと考え、ゲームに参加することにした。

3・・・2・・・1・・・スタート〜〜

 開戦の合図と同時にまだ登山の疲れが抜け切れていなかったAXELはフラグ近所の茂みに潜り込んで休憩することにした。辺りに数名の味方兵士がいたため、のほほんと周囲の様子を眺めていたのだが、突然銃声が響き渡り周りの味方兵士がバタバタと死んでいく様を目の当たりにして愕然とした。

このままでは守備部隊が全滅してしまう・・・

直感的にそう思ったAXELは必死に敵の居場所を探ってみたのだが、果たして敵兵士はAXELが隠れている茂みの真上に潜んでいることが判明した・・・。が、こちらからでは岩陰に隠れている状態であったため、どうにも手が出せない。おまけに上から見るとAXELは裸でフラフラとフラダンスしながら難波周辺をうろつくよりも目立つ場所にいたため、遅かれ早かれ発見されてしまうであろう事実に直面してしまった・・・。

 そうこうしているうちに味方兵士はどんどん殺られて行き、とうとう残る守備兵はAXEL一人となってしまった・・・。が、たとえただ一人残ろうとも玉砕の精神で敵攻撃部隊がこちらに攻め込んでくるのをプルプルと震えながら待ち構えていると敵兵士が頭上でガサガサ動き回る音が聞こえてきた・・・。

「このままこちらに気付かずに通り過ぎてくれ・・・」

とサバゲの神様にお祈りしながらも馬鹿でかい図体を使用済みティッシュの中で幸せそうに丸まって居眠りするロボロフスキーハムスターの様に丸めてじっとしていると・・・突然頭上から特大サイズのBB弾のお年玉が雨あられと降ってきて、敢え無く昇天してしまった。どうやら敵兵士は必死で小さくなっているAXELに最初から気付いていたようで、撃ちやすい場所に移動していたため、ガサガサと音を立てていたようであったのだ・・・。

正月早々なんとも厳しいサバゲの神様の仕打ちにAXELは枕を濡らしたことは言うまでもない・・・

5.さらば愛しき愛銃
 その後数戦ほど行った所で、JYUDAN殿の後発部隊が到着したのでKネコ店長とAXELはチームを黄色軍から赤軍に変える事となった。午前中最後のゲームと言うことで、この日は良い所なしであったAXELはイヤでも気合いが入る・・・。

3・・・2・・・1・・・スタ〜トォォォォォ

 合図と同時に猛スピードで相手陣地に向かって走り出す。潅木の間をすり抜けフィールドを半分ほど進んだ所で一旦しゃがみ込んで当たりの様子を窺う・・・。幸い辺りに敵兵士はいない様子である。更に匍匐で前進し、身を隠すには丁度良い茂みを見つけてその中身潜り込み、ふと横を見ると・・・なんと敵兵士がメインルート脇の溝を進んでくるのに出くわしてしまった。しかも、まだこちらには気付いていない様子である。銃を構え直して慎重に狙いを付けていると、ドットサイト越しに不穏な気配に気付いたのか、ふと顔を上げた敵兵士と目が合ってしまった。

ポポポポポポポポポポポ・・・・・ガリガリ・・・

トリガーを引き絞って(可哀相に・・・)と思いながらもBB弾を敵兵士に浴びせ掛けると敵兵士の魂は死体置き場に旅立っていった。その様子を眺めながら(ああ、こちらに気付かなければ痛い思いをしなくて済んだのになぁ〜)と考えていると、頭上からパパパパパパパ・・・と炸裂音が聞こえてきた。

が、射撃中に聞こえてきたガリガリ・・・と言う異音については気にしないことにした。

 ハッと我に返ってブッシュの中に身を伏せて周囲を窺っていると、どうやらAXELに向けての発砲ではないことだけは確認できた。発射音がどこから聞こえてきたのかキョロキョロしながら探していると、フィールド中央の石灰岩の岩山の中腹にJYUDANのPrivateTaisyou殿がどっかり腰を下ろして味方陣地に銃弾を撃ち込んでいるのが見えた。AXELは銃をそっと構え直してPrivateTaisyou殿が立ち上がって射撃をする隙を見てセミオートで一発撃ち込んでみると・・・

ガリ・・・

メカボックスから何ともいえない異音が辺りに響き渡った・・・

ぬぬ・・・??これはもしかしてメカボックスが逝かれたという現象では無いだろうか・・・。試しに山上にいるPrivateTaisyou殿に向かってフルオートで銃弾を撃ち込んでみると

ボボボ・・・ガリ・・・ボボボボ・・・ガリガリガリ・・・

ノオォォォォォォォ

 完全にメカボックスがぶっ壊れてしまった様である。トリガーを引くたびにウィンウィンとピンクローターの如き怪しげな音を発するだけの、もはや役立たず以外の何者でも無くなったP-90を片手に呆然としつつもプルプルと怒りに身を震わせながら、首をすぼめてヨガの亀の頭のポーズでだんまりを決め込んでいると、AXELを見つけたPrivateTaisyou殿が親の敵の様に銃弾を雨あられと撃ち込んできた・・・。絶体絶命のピンチである。必死に辺りをゴロゴロと転がりつつ銃弾を避けていたのであったが、最近妙に気になりだしたお腹の脂肪が木の枝に引っかかって、バタバタともがいている所に全身に湯気が出るほどまったりとBB弾を頂戴してあえなく昇天してしまった。

6.晴れ時々グレネード弾
 先ほどのゲームで愛銃のP-90が糞の役にも立たない程にまったりとぶっ壊れてしまったので、半べそをかきながら死体置き場に戻って三角座りしながら地面にの々字を書いていると、「予備の銃かそうか?」と何とも仏の様な優しい言葉を掛けてくださる御仁が現れた・・・。渡りに船とはまさしくこの事である。うつむいて地面にの々字を書いてスネまくっていたAXELは、その言葉に反応し上を見上げるとサバゲの神様の様に神々しく見えるネルフの人がそこに居たのである。

「この際、弾が出たら何だって良いですぅ」

とのAXELの言葉にニコニコと頷くネルフの人であったのだが、その手に持っている銃は・・・サンプロのM206グレネードランチャー(と弾頭6発)であった・・・。

ノォォォォォォォ
貴方、私に死ねとおっしゃる?


取り敢えず貸してくれるモノは有り難く受け取って、試しにその辺にヒョロヒョロと飛び回っているサバゲの神様に向けてトリガーを引いてみると、「ボシュ〜〜〜」と言う音とともに銃口から白い煙がモウモウと吐き出され、威勢のいい音とは対照的に20発ほどのBB弾がジャイアント馬場の水平チョップよりもゆっくりしたスピードで「ヒョロ〜〜〜〜〜」とばかりに5メートルほど飛んでいく様を目の当たりにすると思わず立ち眩みがした。

しかも、6発の弾頭の内1発は・・・発泡スチロールの5cmはあろうかという超極太弾頭である・・・

それも試しにとその辺をウロチョロしていたHシモト隊員に向けて撃ち込んでみると・・・「ブシュ〜」というスカシ屁にも似た音を立てただけで、弾頭は発射されなかった・・・








































もしかして、AXELにこれを使って自決せよと?

 恐怖の余り脱糞寸前となったAXELであったが、なんとか気を取り直してJYUDANやFOUR ROSESの隊員の方々が「この銃、弾当たらんのや〜〜」とか「もうちょっと弾が真っ直ぐに飛んでくれたらいいのにな〜」とか言っているのを羨ましげに眺めながら

「次からこんな銃使うんッスよ〜〜ゲヘヘヘヘヘヘヘヘヘ」

と自慢(??)していると、たまたま居合わせたさんだぁすとぉむのTニヒラ氏に呆れた様な顔で

「こんな銃使うんか?アホやなぁ〜」

と身も蓋も無いことを素で言われてしまい、ダブルショックであった・・・。

7.恐怖のグレネード戦線
 ここまで来たらウダウダ言ってもどうしようもないのである。所謂、まな板の上のコイというやつであろう・・・。仕方がないので潔く腹をくくってグレネードランチャー1丁を片手にスタート地点に向かう事にしたAXELであったが、ここに来てピンサロに初めて行く童貞少年の様に心拍数が上昇していくのを感じた。スタート地点に立ってじっと開始の合図を待つ・・・。

3・・・2・・・1・・・スタート〜〜〜

 下側のフィールドからのスタートであったので、開始と同時に中央にそびえ立つ岩山目がけて必死の形相で走り出す。途中後ろに援護の兵士が誰もいないことに気づいて失禁しそうな程に驚いたが、ここまで来ると引き返すこともままならないので、そのまま目的地点まで走り込んで藪の中に潜り込み乱れた呼吸を整えることにした。

 しばらくの間じっと藪の中で息を殺して相手方の様子を窺っていたAXELであったが、物音一つ聞こえてこない状態が続いたので、いい加減安心してガサゴソを藪の中から這い出してみると、すぐ近所から

バババババババババババ・・・・

という銃声が聞こえてきて飛び上がらんばかりに驚いた。幸いAXELに向かっての射撃ではなかったので落ち着いて周囲を見回してみると、どうやら複数名の敵兵士が斜面にとりついて裏周りルートを進行してくる味方兵士に銃弾を浴びせ倒している様子である。さすがに敵兵士が隠れている地点までは深いブッシュに阻まれて確認することが出来なかったので、「どうしたものか・・・」と思案していると、味方陣地から激しい反撃の銃声があがり、「ヒット〜〜〜」という断末魔の叫び声が聞こえてきたので「ああ、もう大丈夫だな〜」と妙に安心してその場を離れて山頂を目指すことにした。

 目的地まで辿り着いて一息入れていると、山の下の方から激しい銃撃戦の音が聞こえてきた・・・。どうやらメインルート沿いに進行した味方兵士達と敵守備隊が攻防を繰り返しているようで、時折聞こえてくる断末魔の叫び声も敵味方入り交じっており、まさしく一進一退の状況であることが山頂からでも確認できた。普段のAXELであったならば、愛銃片手に玉砕覚悟でズルズルとヌードルマンの如き匍匐前進で敵陣地にむかって這いずって行くところであったのだが、手に持っている銃器が射程わずか5mのグレネードガンであったのを思い出して何とか思いとどまった。

 この銃では山頂から味方に援護するにしても、弾丸が敵兵士にまで到底届きそうにも無かったので仕方なく、岩山の頂上に仁王立ちして敵陣地の布陣を確認して味方に報告しようとしたのであったが、モサモサと岩棚に登ろうとしている所を麓にいた敵兵士に発見されてしこたまBB弾を撃ち込まれてしまった。幸いにして、射程外であったので敵兵士の弾丸はAXELからは大きく離れた所に着弾したので、せっかく登った岩棚から転がり落ちるように物陰に身を隠すことができたのだが、この位置からでは手持ちのグレネードランチャーでは、どう転んでも相手の所にまで弾が届きそうにないことは、お菓子を食い過ぎてのどを詰まらせ阿波踊りを踊ったブッシュ大統領が掃除機を口に突っ込まれて喉につっかえたお菓子を取り出されたに違いない程明白な事実であったので、思わず薬莢に山盛り詰まっているBB弾を取り出し、手に持って投げつけてやろうかと本気で考えた。

「くっそぉぉ、こっちの弾が届かないのを良いことに、目茶するなぁ」

と思いつつも、岩陰からヒョコヒョコと顔を出したり引っ込めたりしながら相手の様子を見ていると、だんだん腹が立ってきたので、

「俺のグレネードを受けてみろ!」

と2、3発続けざまにグレネードを発射してみると、「ポンッ!!」という威勢のいい音と共に銃口から発射された弾丸は、AXELの遙か足下にシカの糞の如くポロポロとこぼれるばかりであった・・・。

 このままボケ〜〜〜と敵兵士とにらめっこしていても埒が開かないと思ったAXELは「どうしたものか・・・」と思案に暮れていると5mほど離れた道の所から、敵兵士がニョッキリ這い出してきて味方のフラグ方向に走っていくのが横目に見えた。銃を貸してくれたネルフの人の手前、なんとしてでも1ゲットくらいの成績は残しておきたかったAXELであったので、この敵兵士に気づいたときには即座にバックトラックを仕掛けて背後から思い切りグレネード弾を浴びていただく作戦に出たのは言うまでもない事である・・・。つい先ほどまで死守していた岩場のポジションを読み終えたエロ本の様にポイッと捨て去って、ヨタヨタと敵兵士の後ろを追跡し始めた。

 ドンドン先を走る敵兵士とは対照的に息も絶え絶えで貧血を起こしそうなほどにフラフラとした足取りで追跡するAXELは、それでもなんとか敵兵士に置いてきぼりにだけはされまいと残る力を振り絞りチワワの如くプルプル震える足にあらん限りの力を込めて走ったのであったが、後一息で追いつめる事が出来るという所まできたとき、「ブバババババババババ・・・」という銃声が辺りにこだました・・・。敵兵士に気づかれて反撃されたのかと物陰に隠れたAXELであったが、次の瞬間敵兵士の「ヒット〜〜」という断末魔の悲鳴が聞こえてきたので、思わず泣き出しそうになってしまった。どうやら敵兵士が身を隠した土手のすぐ横にKネコ店長がドッカリと腰を下ろしていたようで、これ幸いにと鬼のような形相で敵兵士に必殺の弾丸を浴びせ倒したとのことであった・・・。せっかくの獲物を横取りされたAXELは思わずその場にグッタリとひっくり返って、これからの人生について考え直してみることにした・・・。が、1分後ゲーム終了の合図が聞こえてきたので、やめにした。

8.悪魔のナンパオ大作戦
 次はこの日の最終ゲームである。本来ならば先ほどのゲームが最終となるはずであったのだが、グレネードランチャーの楽しさに目覚めたAXELが「一人くらいはこいつでゲッチュしないと、名がすたる」とばかりに妙な使命感に燃えてしまったお陰で、急遽もう一戦だけ参加する事にしたのである。

 最終戦ということは「あれ」をやるしかないだろう・・・。「あれ」というのはやっぱり「あれ」である。








































どんずる名物「ナンパオ」

 ここにやって来て「あれ」をせずに帰ると、何とも糞の切れ味が悪くなったようで後味が悪い。要するにあれだ、便秘薬の「コーラック」みたいなモノである。当然参加するのはさんだぁすとぉむ殿、FOUR ROSES殿数名とすかぽんたん(AXELのみ)である。

 スタート直前にナンパオについての打ち合わせを軽く行い、開始の合図を待つ・・・。やはりいつものように志願兵の顔にはうっすらと狂気ともとれる表情が張り付いている。

3・・・2・・・1・・・スタ〜〜ト〜〜〜

ドカドカと足音も高らかにナンパオの玉砕軍団が敵陣地に向けて花道を駆け下りる。AXELは銃が連射出来ない事もあって、最後尾に位置していた・・・。

 敵陣深く切れ込むにつれて敵兵士からの反撃が激しくなっていく。前方を走る味方兵士が決死の覚悟で反撃するも前から順番にどんどん死亡していく様がこちらから見て取れる。対する敵軍からは一人の死亡者も出ておらず、今回のナンパオ作戦は失敗に終わるかと思われたのだが。

果たして、花道を下りきると味方で生き残っているのはAXEL一人きりであった・・・。

 しかも、途中で勢い余ってグレネード弾を発射してしまい、当然の事ながらリロードしなければ再度発射できる見込みは無いのである。味方からの援護を当てにして、リロードにたっぷり30秒近くかかるグレネードランチャー1丁を片手に敵陣深く切り込みはしたものの、満足に身を隠す事の出来るブッシュは辺りを見回してもこれっぽっちも見あたらない。その代わりに敵兵士が銃を構えてこちらの様子を窺っている様を見つけてしまい、さらに血色が悪くなり、さながらデスラー総統の様な顔色となってしまうのが自分でも分かった・・・。

 まさか、フルオート銃を持った味方兵士が全滅してしまい、まったく役立たずであろう事は明白なAXELが生き残ってしまうとはサバゲの神様も新年早々無理難題を押しつけてくれたものである。必死にグレネード弾をリロードして予備の弾丸をポーチから抜き取り、戦闘準備が出来たところで体を起こして障害物越しに見え隠れしている敵兵士目がけて一発ぶちかましてやると、その兵士はグレネード弾の直撃を受けて木っ端微塵に吹き飛んでしまったようである。

 せっかくリロードを完了したのに、またしてもリロードしなければならなくなったAXELは身を翻して身近にあるブッシュを求めてもと来た道を必死の形相で後戻りしたのであったが、花道沿いに躍り出てきた敵兵士に背後からしこたま銃弾を受けてあえなく昇天してしまった・・・。

 取り敢えずの所、戦局に大きな変化をもたらすまでには至らなかったこの日のグレネーダーAXELであったが、借り物のグレネードランチャーで一人をゲッチュ出来たので、面目躍如は出来たと思っても間違いはなかろう・・・。なにしろ、グレネードランチャーの持ち主であるネルフの人に「この銃で一人殺りましたよ〜〜」と報告したら

「げげ、マジで殺したの!?」

と言われたほどであるのだから・・・。

 この日も少々のトラブルには遭遇したものの、大きな怪我人などなくサバゲの神様に感謝しつつも家路についたAXELであったのだが、帰りの道行きは険しく途中、遭難するかと思える場面に遭遇しそうになってしまった・・・。

 ともあれ、無事に登山道入り口付近にまでたどり着く事が出来、ホッと一息タバコに火を付けて今来た道のりを振り返ってみると、夕暮れ時にさしかかったどんずる峰の山々が紅に染まって、何とも言えぬほどに美しい光景が眼下に広がっていた・・・。ここに訪れる兵士であるならば一度は目にした方が良い光景である。

また一つどんずる峰に名物が出来たように思うAXELであった・・・。



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